シニア向けメディアプランニング攻略法!
シニアライフ総研🄬では、シニア向けの単なる広告媒体の提案だけではなく、商品やサービスの本質的な価値から、ターゲットに的確に伝えるため、シニア市場特有の特性を深く理解し、専門的な視点から戦略を構築します。
今回は、一般的なメディアプランニング手順に加え、シニアライフ総研🄬ならではの強みを融合した攻略法をご紹介します。
シニアライフ総研🄬の強み
他社でよく見られる単なるメディア媒体の提案スタイルではなく、マーケティング戦略やコミュニケーション戦略を踏まえたトータルなメディアプランニングをご提案いたします。さらにターゲットに向けて、商品やサービスの特徴を最大限に引き出す広告デザインの制作から、実施・運用サポートまでトータルでサポートいたします。
広告目標の明確化とKPI設定
メディアプランニングの第一歩は、明確な目標設定です。ブランドや商品・サービスの認知度向上、売上増加、購買意欲の向上など、具体的なKPIを設定することで、広告メディア展開の方向性を明確にします。
- 認知率 : ターゲット層におけるブランドや商品・サービスの認知度の高さ
- 好感度 : ブランドや商品・サービスに対する好意的な印象の度合い
- 想起率 : 消費者が特定のカテゴリーやニーズに直面した際に、ブランド、商品・サービスを思い
出せる割合 - 購買意向率 : ブランドや商品・サービスの購入・利用意欲を持つ消費者の割合
- ブランドロイヤルティ : 再度購入・利用する意向の高さ など
ターゲット分析とセグメンテーション
シニア向け広告・メディアプランニングにおけるセグメンテーションでは、「前期高齢者・後期高齢者」や「70代以上の男女」といった、単なるデモグラフィック区分では、マーケットの本質を捉えるには不十分です。また、「アクティブシニア」といった大きすぎるセグメントでは、シニア層の多様なニーズや価値観を捉えきれないことが往々にしてあります。そのため、性別や年齢、収入だけでなく、ライフスタイルや興味・関心といった心理的・行動的要因も考慮してセグメントが重要です。
【 シニアライフ総研®が考えるセグメンテーション時のポイント 】
シニアライフ総研®では、年齢やアクティブ性向だけでなく、時代背景をよく理解した上で、生活背景、行動様式、社会との関わり方などを考慮し、一概に一括りにすべきではないと考えています。
シニアの特徴を把握するために、年齢に加え、就業状況、身体状態、普段利用しているデジタルデバイスやインターネットの利用頻度、趣味やコミュニティ参加などの調査データを得点化し、シニアライフ総研®独自の視点でシニア世代を6つの分類に大別しています。これにより、より精緻な市場分析を行い、参入市場に合わせて消費者を細分化・セグメント化します。
※シニアライフ総研®独自の6つのカテゴライズの考え方、6つの層の特徴の詳細はこちらから
シニア向け広告メディアの選定とクロスメディア戦略の最適化
シニアマーケットの拡大に伴い、シニア向けのメディアや広告媒体も増加しています。近年では、スマートフォンの普及によりインターネットやSNSを利用するシニア層も急増していますが、シニア層特有のメディア接触の特徴を踏まえた選定が必要です。接触率や接触時間を考慮し、最適なクロスメディア戦略を構築します。
ターゲットへ効率的にアプローチするためには、ターゲットにリーチできる様々なメディアを組み合わせたクロスメディア戦略を最適化することが重要です。
- マスメディア(テレビ、新聞、ラジオ、雑誌)
- 広告掲載メディア(フリーペーパー、会員誌など)
- デジタルメディア(WEB、SNSなど)
- ターゲットの生活動線上のロケーションや生活シーンに応じた同梱・封入メディア、サンプリング、イベントなど
※カテゴリ別シニア向けメディアはこちらから
シニアライフ総研®では、年齢やアクティブ性向だけでなく、時代背景をよく理解した上で、生活背景、行動様式、社会との関わり方などを考慮し、一概に一括りにすべきではないと考えています。
さらに、シニア層が多くメディアに触れる時間帯や曜日を考慮し、放送日や掲載日時の設定が重要です。デジタルメディアについても、シニア層がアクセスしやすい時間帯に合わせた露出の最適化が必要です。
シニア向けの広告クリエイティブデザイン制作
シニア層に向けた広告クリエイティブ・メッセージ設計では、視認性や共感、信頼性が重要になります。そのため以下のような点に注意しつつ、シニア層に効果的な広告メッセージを届ける必要があります。
- 親しみやすく共感を得られるメッセージ・訴求
- 信頼性のあるメッセージで安心感を訴求
- 丁寧な案内・説明
- サポートやアフターサービスの情報
- 視認性を高めるデザイン(フォントサイズ、コントラスト・配色)
- シンプルで見やすいレイアウト
- 年齢に関するネガティブ表現への配慮:「シニア」「高齢者」 など
実施・進行管理・効果測定とPDCAサイクル
広告メディアプランニングは、単に広告を露出させることが目的ではありません。実施後に設定した目標やKPIに基づいて広告効果を客観的に評価することが重要です。効果測定の結果をもとに、広告メディアの選定やクリエイティブの見直しを行い、PDCAサイクルを徹底することにより、広告効果を最大化します。
シニアライフ総研®での実績(一部)
- 大人用紙おむつの市場拡大マーケティングの総合コンサルティング
- シニアグラスメーカーの市場拡大マーケティングの総合コンサルティング、店舗プロデュース、店頭什器制作
- 大手商業施設におけるシニア層来店客増加のための市場調査・プロモーションプランニング
- シニア向け化粧品メーカーのメディアプランニング~プロモーション・イベント実施
- シニアの「孫消費」、「飲料」に関する意識調査
- シニア向け健康食品、ドリンク剤の試食/試飲~購入意向調査
- シニア向け食品メーカー、化粧品メーカーの商品パッケージデザイン
- シニア向け食品メーカーの店頭什器制作
- シニア向け食品メーカーのブランドサイト制作
- 介護食品通販企業のカタログ制作
- 自動車学校斡旋業 高齢者ドライバー用カタログ制作
シニア向けの広告・メディアプランニングには、基本となるマーケティング戦略策定が必ず必要です。特にシニアは他の世代よりターゲット層の特性を深く理解した上で、適切なメディアミックスとクリエイティブ戦略を展開することが重要です。そのうえで継続的な効果測定と改善を通じて、より効果的なマーケティング施策を実現することができます。
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更新日:2024年10月4日
「シルバー」という言葉は、高齢者を指す表現としてしばしば使われますが、その定義は曖昧で、特定の年齢や基準が明確に定まっているわけではありません。この記事では、シルバーという言葉の背景や一般的な使われ方を整理し、シニアマーケティングにおけるその位置づけについて詳しく解説します。
シルバーの定義
「シルバー」という言葉の定義はなく、各自治体や団体、企業により様々なようです。「シルバー」は、高齢者層を指すために用いられることが多く、「シルバー世代」や「シルバー人材」といった形で表現されますが、これらの用語には明確な定義がなく、年齢やライフスタイルを具体的に示していないため、その解釈は多様です。特に、日本語の「シルバー」は和製英語であり、英語の「silver」は銀や銀色を意味します。
高齢者を指す際に「シルバー」という表現が使われる背景には白髪を連想させるイメージがありますが、実際にはこの言葉には具体的な年齢や特徴が伴いません。
JRがまだ国鉄だった1973年、国鉄は乗客を取り戻すため、敬老の日に高齢者や身体が不自由な人のための優先席「シルバーシート」を導入しました。当時、財政難で新たな生地を用意する余裕がなく、工場に余っていた新幹線の座席カバー(シルバー色)を使用したことが「シルバーシート」の名称の由来です。国鉄は「シルバー=高齢者」という意味を意図していませんでしたが、結果的にこの呼び名が広まりました。
限られた場面での「シルバー」という名称使用
「シルバー」という用語は、団体やサービスによって対象とする年齢が異なります。たとえば、「シルバー人材センター」や「シルバーパス」、「シルバー割引」などで使われていますが、それぞれのサービスで定める年齢基準は統一されていません。なお、小売り店舗のサービスにおける特典として「シルバー割引」や「シルバー特典」といった表現が使われていたものの、現在は「シニア」に変更されている例が多く見られます。
シルバー人材センター:主要都市自治体のシルバー人材センターの入会条件では、60歳以上 と定義
【出典】https://www.tokyosilver.jp/about/silver/members/
シルバーパス:東京都シルバーパスの取得条件では、70歳以上 と定義
【出典】https://www.tokyobus.or.jp/silver/silverpass_02.html
このため、シニアマーケティングにおいては「シニア」や「高齢者」といった、より具体的で広範囲な表現が好まれます。
実際、シニアマーケティングの専門家や企業は、「シルバー」という表現を避け、代わりに「シニア」や「高齢者」という言葉を使用する傾向にあります。
シニアマーケティングにおける定義の重要性
当社、シニアライフ総研®では、「シニア」を55歳以上と明確に定義しています。他の企業では「アクティブシニア」や「65歳以上」など、定義が曖昧なケースも多く見られますが、シニア層の特性は単に年齢だけでは把握できません。
生活背景や行動様式、社会との関わり方は非常に多様であるため、マーケティング戦略においてもより正確な理解が求められます。
シニアライフ総研®独自の定義
シニアライフ総研®では、シニアの特徴を大局で掴むために、年齢軸の他に就業状況、身体状態、普段利用しているデジタルデバイスやインターネットの利用頻度、趣味やコミュニティ参加などの回答を評価し、シニアライフ総研®独自の視点で6つの分類にシニア世代を大別しています。
「現役層」と「引退層」
55歳~65歳までの年齢軸において、現役で働いている層を「現役層」、既に引退した層を「引退層」として就業状況に基づき区分しています。
「アラ70/アクティブ層」と「アラ70/マイペース層」
65歳以上の年齢軸の中で、健康上問題なく日常生活を送っている、いわゆる健康寿命内のシニア層を指します。この層を趣味に費やしている時間やお金、コミュニティへの参加度、デジタルデバイスやインターネットの活用状況、健康維持のための活動などのライフスタイルを得点化し、アクティブな層を「アラ70/アクティブ層」、それほど活動的でない層を「アラ70/マイペース層」として区別しています。
「居宅介護層」と「施設介護層」
65歳以上の年齢軸において、健康や身体上何らかの制限があり、介護・看護等のサポートを受けている、いわゆる健康寿命外のシニア層を対象としています。在宅でサポートを受けている層を「居宅介護層」、介護施設でサポートを受けている層を「施設介護層」として区分しています。
※シニアライフ総研®は「シニア」を”大別”するために6つの区分に分類していますが、商品・サービスの特徴や消費者のニーズに応じて、このカテゴリから更にセグメンテーションする必要があります。
<参考記事>
シニアライフ総研®独自の視点で6つに分類したシニア世代それぞれの特徴や傾向をご紹介しています。
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シニアマーケットやシニアビジネスに参入している企業・団体・行政など、シニアマーケティングやシニアビジネスの成功事例や成功のポイントをそれぞれ取材しまとめています。それぞれの「シニア」の定義やシニアマーケティング戦略、成功の要因や課題の克服策等をご紹介しています。
日本の65歳以上の高齢者人口は3,623万人、高齢化率は29.1%(令和6年版高齢社会白書より)に達し、超高齢社会が進行しています。それに伴い、医療や介護問題が今後の大きな課題となり、一般企業が果たす役割はこれまで以上に重要になっています。
シニア向け商品や介護関連サービス、引退後のセカンドライフを提案する企業も増加しており、市場規模は急速に拡大しています。現在、その市場規模は約100兆円とも言われ、これから事業規模を拡大する企業や、新たにシニアマーケットへの参入を検討・予定している企業も増加しています。しかし、成長中の市場であるため、成功事例が少なく、シニアマーケティングは他の市場と比べて戦略策定が難しいとされています。
今回は、企業のマーケティング担当者やプロモーション担当者がシニアマーケティングを成功させるための基本戦略をご紹介します。
シニア市場におけるマーケティングプランの重要性
マーケティングの基本ステップは常識ですが、シニアマーケティングでは改めて確認しながら慎重に行う必要があります。
まず、市場調査を実施し、シニア層のニーズや競合の動向を把握します。次に、具体的な目標を明確にします。その後、シニア層のターゲット市場を特定し、その層に対する自社の商品・サービスのポジショニングを決定します。そして、シニア向けの商品、価格、販売場所、プロモーションの戦略を詳細に計画します。最後に計画を実行し、その効果を評価し、改善を行います。このプロセスを徹底することが、シニア市場での成功を確実にするための基本です。
競争が激化するシニア市場においては、ターゲティングが不十分な企業が多く見受けられるため、綿密なマーケティングプランの策定が非常に重要となります。
1. 市場調査と分析
市場調査と分析は、企業のマーケティング戦略の基盤です。参入や市場拡大を検討する際には、顧客のニーズを把握し、競合との差別化を図ることで、新たなビジネスチャンスを見つけることができます。
シニアライフ総研®が考えるビジネス参入時に考慮すべき5つのビジネス市場
シニアマーケティングにおいて、シニア市場は身体能力と年齢の関係によって分類されます。多くのシニアは、日常生活をできるだけ若い頃と変わらない状態で維持したいと考えており、このニーズに応える「予防マーケット」は、健康寿命の延伸とともに活性化し、市場が自然に拡大することが期待されます。
それに伴い、「準備マーケット」や「一般生活者マーケット」も成長が見込まれ、商品開発やビジネスモデルの追求が可能になります。しかし、「サポートマーケット」や「処置マーケット」を完全にゼロにすることは現実的ではなく、これらは依然として存在する市場です。このため、これらのマーケットにも十分チャンスがあると考えられます。
したがって、これら5つの市場をさらに細分化・セグメント化し、それぞれの市場の特性を分析することによって、参入すべきマーケットを検討することが重要です。
<5つのビジネス市場についての詳細はこちらから>
1-1. 競合分析
競合分析では、シニア市場における競合他社の動向を把握し、自社の強みや弱みを理解します。
- 主要競合::自社の競合企業は?
- 競合の強み・弱み: 競合企業の強みと弱みは何か?
- 競合の戦略: 競合はどのような戦略で市場に参入しているか?
- 競合の商品・サービス: 競合の商品・サービスの特徴は何か?
1-2. 自社分析
自社分析では、内部資源やポテンシャル、競争優位性を評価します。
- 自社の強み・弱み:自社の強みと弱みは何か?
- 自社の資源: 自社が持つ資源(人材、技術、ブランド力など)は何か?
- 自社の戦略: 自社はどのような戦略で市場に参入しているか?
- 自社の商品・サービス: 自社の商品・サービスの特徴は何か?
1-3. 顧客分析
顧客分析では、ターゲット顧客の特性、ニーズ、購買行動、嗜好などを理解します。
- ターゲット市場の特定:どのセグメントが最も価値のある顧客か?
- 顧客ニーズ:顧客が求めているものは何か?
- 顧客行動::顧客はどのように商品・サービスを選び購入するか?
- 満足度とロイヤリティ: 顧客がどれだけ満足し、リピート購入する可能性があるか?
2. セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング
セグメンテーションはシニア市場を細かく分割し、ターゲティングは最も効果的なセグメントを選び出し、ポジショニングはそのセグメントに対する自社独自の立ち位置を決定するプロセスです。これにより、マーケットに対する最適なアプローチを見つけ、競争優位を確立することができます。
特にシニアマーケティングでは、近年成長市場に参入する企業が急増しており、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング(STP)の選定が非常に重要です。
よく見られる「前期高齢者・後期高齢者」や「70代以上の男女」といった、単に年齢や性別で分けるデモグラフィックでは、マーケットの本質を捉えるには不十分です。また、「アクティブシニア」といったターゲティングも、シニア層の多様なニーズや価値観を捉えきれない場合が多いです。そのため、シニアマーケティングにおいて競争優位性を確立するには、こうした抽象的な分類ではなく、より精緻な市場分析が必要です。
2-1. セグメンテーション
シニアマーケティングにおけるセグメンテーションでは、性別や年齢、収入だけでなく、ライフスタイルや興味・関心といった心理的・行動的要因も考慮して市場を細分化することが重要です。これにより、シニア層の多様なニーズに応じた最適なアプローチを見つけ、競争優位を確立することができます。
【 シニアライフ総研®が考えるセグメンテーション時のポイント 】
シニアライフ総研®では、年齢やアクティブ性向だけでなく、時代背景をよく理解した上で、生活背景、行動様式、社会との関わり方などを考慮し、一概に一括りにすべきではないと考えています。
シニアの特徴を把握するために、年齢に加え、就業状況、身体状態、普段利用しているデジタルデバイスやインターネットの利用頻度、趣味やコミュニティ参加などの調査データを得点化し、シニアライフ総研®独自の視点でシニア世代を6つの分類に大別しています。これにより、より精緻な市場分析を行い、参入市場に合わせて消費者を細分化・セグメント化します。
※シニアライフ総研®独自の6つのカテゴライズの考え方、6つの層の特徴の詳細はこちらから
2-2. ターゲティング
ターゲティングでは、セグメンテーションで分割した市場の中から、自社の商品・サービスに最も適したセグメントを選出します。特にシニア市場は競争が激化しているため、ターゲティングを通じて自社の強みを生かし、的確に市場のニーズに応えることは、マーケティング戦略の成功に大きな影響を与えます。
具体的には、シニア層のニーズや特性に基づいてマーケティングの焦点を絞り、特定のニーズを持つセグメントに対して、自社の商品・サービスがどのように最適に応えられるかを明確にします。これによって、限られたリソースを効率的に活用し、より高い顧客満足度やブランドの信頼を得ることができます。
2-3. ポジショニング
選定したターゲット市場に対して、自社のシニア向け商品・サービスが競合企業の商品・サービスと比較してどのような位置づけにあるかを明確にします。競合企業との違いを際立たせ、自社の商品・サービスが持つ独自性をアピールすることで、シニア層に選ばれるブランドを目指します。
3. 4P・4C戦略立案
商品・サービスを効果的に提供するための戦略的要素の組み合わせです。
4Pと4Cの両方の視点を取り入れることが重要です。4C(顧客価値、顧客コスト、利便性、コミュニケーション)は顧客側からのアプローチで、顧客のニーズや体験に基づいて戦略を設計します。一方、4P(商品、価格、場所、プロモーション)は企業側からのアプローチであり、商品・サービスを市場にどう提供するかを中心に戦略を立てます。これらの視点をバランスよく組み合わせることで、シニア層のニーズに応じた最適な戦略を立てると同時に、競争優位性を高め、顧客満足度を向上させることができます。
3-1. 4C戦略
- 顧客価値 (Customer Value): 顧客から見たベネフィット、性能、デザイン性、ブランド価値など
- 顧客コスト (Cost): 顧客が商品を購入する際にかかった手間や支払う費用を含めたコストなど
- 利便性 (Convenience): 顧客が商品を購入する手段、決済方法など
- コミュニケーション (Communication): 商品情報入手の容易さ、対面・オンラインイベント、コミュニケーションツール
3-2. 4P戦略
- 商品 (Product): 顧客のニーズを満たす商品・サービスの設計、品質、機能、ブランドなど
- 価格 (Price): 商品・サービスの価格設定、価格戦略、割引、支払い条件など
- 流通 (Place): 商品・サービスを顧客に届けるための流通チャネル、物流、店舗など
- プロモーション (Promotion): 商品・サービスの認知度を高め購入促進のための広告、PR、セールスプロモーションなど
4. マーケティングPDCA
PDCAサイクルは、マーケティング戦略の効果を最大化し、競争力を維持するために必要不可欠です。特にシニア層は、他の世代と比べて健康状態や生活習慣の変化が多いため、日々変化するニーズや生活環境を把握し続ける必要があります。これがマーケティング戦略に直結するため、より継続的で細やかな対応が求められます。
- 計画(Plan): 戦略設計・目標設定
- 実行(Do): マーケティング施策の実行・試行
- 評価(Check): 効果測定、フィードバック収集
- 改善(Action):改善策の導入、戦略調整
5. シニアライフ総研®での実績(一部)
- 大人用紙おむつの市場拡大マーケティングの総合コンサルティング
- シニアグラスメーカーの市場拡大マーケティングの総合コンサルティング、店舗プロデュース、店頭什器制作
- 大手商業施設におけるシニア層来店客増加のための市場調査・プロモーションプランニング
- シニア向け化粧品メーカーのメディアプランニング~プロモーション・イベント実施
- シニアの「孫消費」、「飲料」に関する意識調査
- シニア向け健康食品、ドリンク剤の試食/試飲~購入意向調査
- シニア向け食品メーカー、化粧品メーカーの商品パッケージデザイン
- シニア向け食品メーカーの店頭什器制作
- シニア向け食品メーカーのブランドサイト制作
- 介護食品通販企業のカタログ制作
- 自動車学校斡旋業 高齢者ドライバー用カタログ制作
シニアライフ総研®では、単なるメディア・調査のご提案だけでなく、上記のようなマーケティングプランニングを含めた総合的なご提案を行います。シニアマーケットへの参入を検討されている企業様や、すでに参入しており今後事業規模を拡大する予定の企業様は、ぜひご相談ください。
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シニア世代は、若い世代とは異なるメディア・広告媒体でリーチする必要があります。若い世代のマスメディア離れが進む中、シニア世代は依然としてテレビ、新聞、ラジオ、雑誌といったマスメディアへの訴求力が高いのが現状です。
しかし、「シニア」と一括りにするのではなく、年齢やライフスタイル、趣味、行動特性などに基づいて細かくセグメント化し、ペルソナを設定することが重要です。そして、各メディア・広告媒体の特性を理解し、それに基づいたメディアプランニングを行う必要があります。
また、パソコンやスマートフォンといったデジタルデバイスの普及に伴い、インターネットやSNSを利用するシニアも増えているため、マスメディアだけに依存するのではなく、予算に応じてメディア・広告媒体を組み合わせ、効率的にターゲットにアプローチすることが求められます。
今回はマスメディアの中でも、シニアライフ総研®独自調査で回答数が多かった人気のシニア向け雑誌広告メディアをご紹介いたします。
素敵なあの人
おしゃれに敏感な60代女性のためのファッション&ライフスタイルマガジン。青春時代にファッション誌が創刊され、教科書のように読み込んできたいまの60代は、これまでのシニア層とは違い、いつまでもセンスのいいものを追い求めている新しい大人世代。仕事や子育てを終え、まさに自由を手に入れたところで、経済的にも時間的にも余裕がある読者です。「私たちのための商品がない」と感じ続けてきた、60代(素敵世代)のリアルなニーズを捉えながら、彼女たちがよりイキイキと輝けるような、おしゃれや美容、暮らしの情報が満載です。
出版社 | 株式会社宝島社 |
創刊 | 2019年 |
発売頻度・発売日 | 月刊/毎月16日発売 |
対象読者 | 50~59歳:10.0% 60~64歳:30.3% 65~69歳:28.5% 70~74歳:16.8% 75歳以上:11.1% 50歳以上合計:96.7% |
発行部数 | 40,449部(ABC公査2021年1~6月) |
婦人画報
『婦人画報』は1905年に初代編集長・国木田独歩が創刊した、日本で最も歴史あるライフスタイル誌のひとつです。“知ること、学ぶこと、考えることを重ねて、人は豊かに美しくなる”という考えのもと、歴史と伝統に培われた確かな編集力と美しいビジュアルによって、衣・食・住における選りすぐりの情報を提供してきました。2019年末にはウェブサイト『婦人画報デジタル』を本格始動。ウェルネス、ファッション、グルメ、旅、伝統文化など幅広いジャンルのユニークで質の高いコンテンツを発信し、知的好奇心の高い本物志向のユーザーの支持を得ています。
出版社 | 株式会社ハースト婦人画報社 |
創刊 | 1905年 |
発売頻度・発売日 | 月刊/毎月1日 |
対象読者 | 55~59歳:15% 60~64歳:13% 65際以上:18% 55歳以上合計:46% |
発行部数 | 70,000部(印刷証明付き部数) |
家庭画報
1958年の創刊以来、一貫して“夢と美溢れる”世界を提案。季節感に富んだ口絵、美味満載の料理特集、装いを楽しむファッション&美容特集、国内外のカルチャーやインテリア。日本に四季や伝統文化の美しさから、旅・ガーデニング・料理など、毎月、心豊かな暮らしをお届けするライフスタイル・マガジンです。
出版社 | 株式会社世界文化社 |
創刊 | 1958年 |
発売頻度・発売日 | 月刊/毎月1日発売 |
対象読者 | 50代:33.6% 60代:22.3% 70代以上:9.0% 50代以上合計:64.9% |
発行部数 | 89,733部(2023年10~12月印刷証明平均) |
婦人公論
夫婦、仕事、子育て、人づきあい、恋愛、性、健康など、女性たちに身近で切実なテーマに一貫しています。多くの読者に読み継がれ、2016年には創刊100周年。独自な切り口の特集・企画、旬の芸能人や著名人のことば、美容・ファッション・カルチャーなどの最新情報を盛りこみつつ、輝く女性たちの「知りたい」に応えています。
出版社 | 株式会社中央公論新社 |
創刊 | 1916年 |
発売頻度・発売日 | 月刊/毎月15日発売 |
対象読者 | 55~59歳:12.5% 60~64歳:16.3% 65~69歳15.5% 70~74歳17.9% 75歳~79歳10.8% 80歳以上:9.8% 55歳以上合計:82.8% |
発行部数 | 145,400部(2023年10月~12月) |
オレンジベージ
月間で最も購読されている生活情報誌です。1985年の創刊以来、一貫した「読者のために」という方針で編集した、「誰でも手の届く」「やってみたくなる」等身大の情報が多くのかたから支持を得ています。
掲載メニューは全て社内キッチンで試作してから、またその他のジャンルも、すべて事前に試し、磨き上げたうえで誌面にするという編集体制、そして事前に詳細なアンケートをとって読者のインサイトを把握するというリサーチ力が、信頼感の源です。
出版社 | 株式会社オレンジページ |
創刊 | 1985年 |
発売頻度・発売日 | 毎月2回/2日・17日発売 |
対象読者 | 50代:35% 60代:19% 70歳~:5% 50代以上合計:59% |
発行部数 | 180,540部(2022年印刷証明付部数) |
クロワッサン
料理、おしゃれ、美容、家事。丁寧に行うところはとことん丁寧に、手を抜いたほうが合理的ならばそれもためらわない。暮らしの楽しみ方を知っている、あるいは、そうありたいと思っている知的好奇心の高い読者に向けて、面白く役立つ情報が満載。「日常生活を通して考える・ 男の暮し方女の暮し方」をキャッチフレーズに、食事や健康、住居など生活情報からファッション・カルチャー・旅などを特集。社会性のある連載ページも充実しています。
出版社 | 株式会社マガジンハウス |
創刊 | 1977年 |
発売頻度・発売日 | 毎月2回/10日・25日発売 |
対象読者 | 主に40代以上の女性 |
発行部数 | 122,000部(2022年10~2023年9月日本雑誌協会届出部数) |
女性セブン
創刊から60年以上、“女性のリアル”を映し続けてきた『女性セブン』は「スクープ」と「得する生活情報」の2本柱でできている、唯一無二の週刊誌メディアです。世の中に大きなインパクトを与え、時に社会構造や人々の考え方さえ変え得る力を持つ「スクープ」、そして生活者に密着した視点で「知って得する」に徹底的にこだわった「実用・実益情報」。あらゆる女性の関心に忖度なく本音で向き合い、多方面に取材して「スクープ」や「知って得する」情報を示すことができることが女性セブンの魅力です。
出版社 | 株式会社小学館 |
創刊 | 1963年 |
発売頻度・発売日 | 週刊/毎週木曜日 |
対象読者 | 50~59歳:27.1% 60~69歳:11.0% 70歳以上:3.0% 50代以上合計:41.1% |
発行部数 | 305,500部(印刷証明付き発行部数2021年10月~12月) |
女性自身
日本で最初の本格的な「女性だけを読者の対象にした、女性のための情報を掲載」する大衆の雑誌として創刊され、世の中の流行や社会現象のきっかけとなる記事も多数産み出しています。ニュースから実用記事まで様々なコンテンツが掲載される『女性自身』は40代から60代の女性を中心に幅広い世代、そして都市部だけでなく全国的なエリアで多くの女性に愛読されています。
出版社 | 株式会社光文社 |
創刊 | 1958年 |
発売頻度・発売日 | 週刊/毎週火曜日 |
対象読者 | 40代~60代の女性 |
発行部数 | 243,209部 (2024年1月~2024年3月印刷証明付き部数) |
週刊女性
創刊以来、芸能スクープ・皇室・社会ニュースにとどまらず、暮らしに役立つ実用記事、占い、ダイエット、健康情報やお金周りの気になる話題を提供。あらゆるジャンルを網羅し、好奇心旺盛な女性を満足させる、女性向けの総合週刊誌です。
出版社 | 株式会社主婦と生活社 |
創刊 | 1957年 |
発売頻度・発売日 | 週刊/毎週火曜日 |
対象読者 | 50代:22% 60代:16% 70代以上:7% 50代以上合計:45% |
発行部数 | 130,636部(印刷証明付き部数2023年1月~3月) |
上述の通り、「シニア」と一括りにするのではなく、年齢やライフスタイル、趣味、行動特性などに基づいて細かくセグメント化し、ペルソナを設定することが重要です。そして、各メディア・広告媒体の特性を理解し、それに基づいたメディアプランニングを行う必要があります。
シニア向け女性雑誌のメディアプランニングはもちろんですが、企業様の商品・サービスに応じた総合的なメディアプランニングについても承っております。
お気軽にお問合せください。
その他シニア向けメディア
2024/7/4
「アクティブシニア」という言葉を耳にする機会が増えており、シニアマーケットでも注目されているワードですが、具体的に何歳から何歳までの方々を「アクティブシニア」と呼ぶのでしょうか。また、どのような特徴を持つシニアを「アクティブシニア」と呼ぶのでしょうか。
今回の記事では、シニアライフ総研®が考える「アクティブシニア」についてご紹介します。
目 次
● 一般的なアクティブシニアの定義とは?
● シニアライフ総研®が考える「アクティブシニア」とは?
● アラ70アクティブ層の特徴とは?
● 住居・仕事・生活
● IT
● コミュニケーション
● 接触メディア
● 趣味
一般的なアクティブシニアの定義とは?
「アクティブシニア」という言葉をよく聞きますが、実はこの言葉には明確な定義がありません。内閣府や厚生労働省などの公的な機関でも、特に決まった定義はないようです。
一般的な「アクティブシニア」とは、定年退職後も積極的に社会活動や趣味、ボランティア活動などに参加し、健康で活発に生活する高齢者を指す言葉として広く認識されています。
年齢に関しても明確な基準はありませんが、多くの場合、「前期高齢者」とされる65歳から74歳までの高齢者のことを指すことが多いようです。
この一般的な「アクティブシニア」については、健康寿命の延伸や高齢者の社会参加の重要性が強調される昨今で注目を集めています。日本政府や自治体、各種団体などが推進する高齢者向けの健康増進や生涯学習、ボランティア活動のプログラムなども、この「アクティブシニア」のライフスタイルを支援することを目的としているようです。
例えば、厚生労働省が推進する「健康寿命の延伸※1」や「地域包括ケアシステム※2」などの取り組みは、高齢者が地域で自立し、健康で充実した生活を送ることを目指しています。こうした取り組みの一環として、「アクティブシニア」の活動が奨励されています。
具体的な公的な定義がないものの、「アクティブシニア」という言葉は、こうした高齢者の積極的な社会参加や健康維持の姿勢を表現するために広く使用されています。
※1 2019年に策定された「健康寿命延伸プラン」は、健康寿命の目標と、その目標を達成するための施策について定めたものです。2040年までに健康寿命を男女ともに2016年に比べて3年以上延伸し、75歳以上とすることを目指しています。
(出典:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/hale/h-01-004.html)
※2 団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現していきます。
今後、認知症高齢者の増加が見込まれることから、認知症高齢者の地域での生活を支えるためにも、地域包括ケアシステムの構築が重要です。人口が横ばいで75歳以上人口が急増する大都市部、65歳以上人口の増加は緩やかだが人口は減少する町村部等、高齢化の進展状況には大きな地域差が生じています。
地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要です。
(出典:厚生労働省 地域包括ケアシステム https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/index.html)
シニアライフ総研®が考える「アクティブシニア」とは?
シニアライフ総研®では、「アクティブシニア」という呼称を使用しておらず、生活背景、行動様式、社会との関わり方など、その特徴は一概に一括りにできるわけではないと考えています。
シニアの特徴を大局で掴むために、年齢軸の他に就業状況、身体状態、普段利用しているデジタルデバイスやインターネットの利用頻度、趣味やコミュニティ参加などの回答を評価し、シニアライフ総研®独自の視点で6つの分類にシニア世代を大別しています。
「現役層」と「引退層」は、55歳~65歳までの年齢軸の中で、現役で働いている層と既に引退した層と就業状況で分けています。
「アラ70/アクティブ層」と「アラ70/マイペース層」は65歳以上という年齢軸の中で、健康上問題なく日常生活を送っている、いわゆる健康寿命内のシニアを指しています。
その中で、趣味に割いている時間やお金、コミュニティへの参加度、デジタルデバイスやインターネットを活用状況、健康維持のために行っている事等のライフスタイルを得点化し、アクティブな層とそうでない層と分けています。
「居宅介護層」と「施設介護層」は、65歳以上の年齢軸の中でも、健康・身体上何らかの制限があり介護・看護等のサポートを受けている、いわゆる健康寿命外のシニアを指しています。
現在在宅でサポートを受けている層を「居宅介護層」、介護施設でサポートを受けている層を「施設介護層」として区分しています。
これらのことから、一般的に「アクティブシニア」という言葉が指す層は必ずしも同じではありませんが、シニアライフ総研®のカテゴリの中で最も近いカテゴリは「アラ70アクティブ層」に分類されます。
※シニアライフ総研®は「シニア」を”大別”するために6つの区分に分類していますが、商品・サービスの特徴や消費者のニーズに応じて、このカテゴリから更にセグメンテーションする必要があります。
<参考記事>
シニアマーケットやシニアビジネスに参入している企業・団体・行政など、シニアマーケティングやシニアビジネスの成功事例や成功のポイントをそれぞれ取材しまとめています。それぞれの「シニア」の定義やシニアマーケティング戦略、成功の要因や課題の克服策等をご紹介しています。
アラ70アクティブ層の特徴とは?
年齢:65歳~健康寿命内
トレンドに敏感な「肉食系」シニア
健康志向で何に対しても貪欲でチャレンジ精神が旺盛であり、
確固たる自己を持つ層
<住居・仕事・生活> 就業意欲が高く、金銭的な余裕あり
定年退職後の就業意欲について尋ねたところ、就業したくない人の割合が28%と6区分の他の層と比べて最も高い一方で、就業したい人の割合も27%と現役層に次いで多く、就業意欲が高い層と低い層に二極化しています。
貯蓄については「2,000万円以上」と24%が回答しており、1か月の生活費は「20~30万円未満」が最も多いことから、金銭的に余裕のある層と言えます。収入源は「年金」が9割を占め、「株式配当」、「不動産収入」の割合が6区分の他の層と比べて最も高くなっています。
<IT> ITリテラシーが高く、SNS利用率が高い
スマホ・パソコン・タブレット端末の利用が進んでおり、新しいIT機器の購入意欲も高い傾向にあります。WEBサービスやSNSを使っている人が多く、YOUTUBEの利用率は46%と6区分の他の層と比べて最も高くなっています。また、インターネット通販の利用経験は97%と高く、ITを幅広く活用している層と言えます。
<コミュニケーション> コミュニケーションが活発で、コミュニティ参加率が高い
現在最もコミュニケーションを取っている相手は「配偶者・パートナー」が最も多く、全体が56%に対して70%となっており、夫婦間のコミュニケーションが多い層と言えます。
また、今後コミュニケーションを増やしたい相手は多方面にわたり、コミュニケーションに貪欲という傾向にあります。
6区分の他の層と比べて情報発信に最も積極的で、自分が体験した事や良いと思った物や商品について第三者へ発信する割合が全体70%に対して85%と非常に高くなっています。コミュニティへの参加率も6区分の他の層と比べて最も高く、中でも「同じ趣味を通じたコミュニティ」への参加が非常に高いのが特徴です。
<接触メディア> さまざまなメディアに対して積極的にアクセス
様々なメディアに触れており、それぞれのメディア対して積極的な層と言えます。全てのメディア接触率において全体を上回っていますが、中でも特に「地方の広報誌」、「ネットのニュース」、「企業のダイレクトメール(郵便)」が高い傾向にあります。
「新聞(紙版)」については、74%が読んでおり、特に男性は79%と高く、現役層男性59%を上回っています。「テレビ(BS・CS放送)についても同様に男性によく見られており、全体の接触率が56%であるのに対してアラ70/アクティブ層男性は約78%であり、女性の67%よりも積極的であると言えます。
半面、雑誌については頻度を問わず男性の接触率が約37%なのに対して、女性は44%と男性よりも高いのが特徴です。また、アナログ媒体だけではなく、電子版の利用も積極的で、「新聞(電子版)」については、全体の接触率が21%なのに対してアラ70/アクティブ層男性は約40%と現役層男性25%を上回っています。女性については、ネットのニュースの接触率が90%と非常に高くなっています。
<趣味> 多趣味でお金をかけている
趣味は「国内旅行」がトップで、次いで「パソコン」、「映画鑑賞」が人気となっており、ほとんどの趣味において全体と比べて数値が高いため、多趣味な層であると言えます。特に「登山、ハイキング」、「ボランティア」、「太極拳」は全体の約2.5倍となっており、アクティブなスポーツが6区分の他の層よりも多いのが特徴です。
また、最も趣味にお金を使う層であり、1ヶ月あたり10,000円以上かけている人が56%と過半数を超えています。
調査概要
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査地域:全国
- 調査期間:2020年3月10日~3月17日
- 調査対象:55歳以上の男女
- サンプル数:1,532サンプル
<参考記事>
上記「アラ70アクティブ層」以外で、シニアライフ総研®独自の視点で6つに分類したシニア世代それぞれの特徴や傾向をご紹介しています。
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シニアライフ総研®では、シニアマーケティングやシニアビジネスにおいて、さまざまなニーズやトレンドを把握するため、幅広いテーマで独自調査を行い調査データを分析しご紹介しています。
2024/2/22
先日のマーケターのつぶや記『「シルバー」とは?定義は?何歳以上?』の記事にて、シルバー人材センターについてご紹介しました。一般的に、社会的なつながりや参加が豊富な人は、健康状態が良いと言われていますが、実際に社会と健康状態は因果関係があるのでしょうか?また、どのくらいの人が社会参加をしているのでしょうか。様々なデータを交えてご紹介します。
社会活動への参加者は、不参加者よりも健康状態が良い
『令和5年版高齢社会白書』によると、高齢者の「学習・社会参加」について次のように方針を示しています。
高齢社会においては、価値観が多様化する中で、学習活動や社会参加活動を通じての心の豊かさや生きがいの充足の機会が求められるとともに、就業を継続したり日常生活を送ったりする上でも社会の変化に対応して絶えず新たな知識や技術を習得する機会が必要とされる。
また、一人暮らし高齢者の増加も背景に、地域社会において多世代が交流することの意義が再認識されている。
(中略)
さらに、ボランティア活動やNPO活動等を通じた社会参加の機会は、生きがい、健康維持、孤立防止等につながるとともに、福祉に厚みを加えるなど地域社会に貢献し、世代間、世代内の人々の交流を深めて世代間交流や相互扶助の意識を醸成するものであることから、こうした活動の推進や参画支援を図る。
一般的に、社会的なつながりや参加が豊富な人は、心身の健康を維持しやすく、社会的な交流やグループへの参加は、ストレスの軽減や心の安定に寄与することがあります。
友情や支えがある状況では、個人は精神的な安定感を感じ、それが健康に良い影響を与えることがあると言われています。また、社会的な活動は脳の活性化に寄与し、認知機能や記憶の維持にもプラスの影響を及ぼすことが近年の研究結果から分かっています。
逆に、孤立感や社会的な孤独は心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があり、孤独感が長期間続くと、ストレスや抑うつ症状が増加し、生活習慣や健康への影響も見られることがあります。
したがって、健康を維持するためには、社会的なつながりを大切にし、積極的に社会活動に参加することが重要です。
では、上記の通り掲げられている健康維持と社会活動への参加有無の因果関係についてのデータを見てみましょう。
社会活動への参加の有無と健康状態
上記の図から、活動・参加している人としていない人を比較すると、活動している人の方が健康状態が良いと回答する割合が高く、逆に活動していない人は健康状態が悪いと回答する割合が高いことが分かります。
更に活動している人の方が良い健康状態にあるとされる割合が、活動していない人よりも約1.8倍多いことから、社会活動が健康状態の向上に寄与していると言えます。
また活動していない人の方が健康状態が悪いと回答する割合が活動している人よりも約2倍多いことから、社会活動と健康状態の間には大きな因果関係があり、積極的な社会参加が健康状態の向上に寄与しているようです。
【参照】データ集>数字で把握>【シニアの概況】健康と社会活動参加の因果関係について 2023年
60歳以上が参加する老人クラブの入会者数は減少傾向に
それでは、実際にどのくらいの人数が社会参加をしているのでしょうか?
まずは、述の『高齢者の生きがいと健康づくり推進のため、地域を基盤とする高齢者の自主的な活動組織である老人クラブ等』のクラブ数とその会員数の推移について見てみましょう。
※公益社団法人全国老人クラブ連合会WEBサイトによると老人クラブの入会条件は60歳以上となっています。
図の通り、高齢者人口は増加傾向にあるのに対して、老人クラブ会員数は年々減少傾向にあります。
シルバー人材センターの加入会員数も減少傾向に
更に「シルバー人材センター」の会員数の推移を見てみましょう。
シルバー人材センターの団体数・加入会員数の推移
シルバー人材センターの加入会員数も、老人クラブの会員数と同様に減少傾向にあります。
上昇し続ける日本の健康寿命と平均寿命
先ほど述べたように、高齢者の社会活動への参加の有無と健康状態には因果関係があることが分かりましたが、この加入会員数の減少は、高齢者の健康状態が年々悪化していることに起因しているのでしょうか?
健康寿命と平均寿命の推移
【参照】データ集>数字で把握>【シニアの概況】健康 2023年
当然ですが、日本の平均寿命・健康寿命は上昇傾向にあり、健康寿命の延びが平均寿命の延びを上回っており、高齢者の健康状態は良好になっている一方であるため、社会活動ではなく就労している高齢者の絶対数が増えていると想定されます。
社会活動者は減少傾向にあるが、就労者は上昇傾向に
就業者数と老人クラブ会員・シルバー人材センター加入者数の比較
このように、65歳~69歳は約半数が仕事のある仕事をしており
上記の図の通り、就業者数が増加しているのに反して老人クラブ会員数が減少していることが分かります。
これらの事から、今後いかに高齢者の就労率を上げ、社会活動への参加率を向上させるかが、日本の平均寿命と健康寿命を更に延ばす要因の一つとなることは間違いありません!
数字で見るシニアマーケット『【シニアの概況】平均寿命と健康寿命/運動習慣 2020年8月』にて平均寿命と健康寿命についてご紹介いたしましたが、今回はその健康寿命について、健康寿命とは?の定義から、最新の健康寿命、健康寿命の都道府県ランキングをご紹介いたします。
健康寿命の定義とは?
まず、健康寿命の定義についてですが、厚生労働省のWEBサイト上では・・・
“WHOが提唱した新しい指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間。
国連の世界保健機関(WHO)は健康寿命という新しい寿命の指標を取り入れました。これまでの平均寿命はいわゆる「寝たきり」や「認知症」といった介護を要する期間を含むため、生涯の健康な時期とに大きな開きがあることが指摘されておりました。“
と記されています。『健康寿命』という言葉が注目され始めたのは、2000年に厚生省(現・厚生労働省)によって決定された総合的な健康政策「健康日本21」内にて『健康寿命の延伸』について言及された頃からと思われます。「健康日本21」では栄養・食生活、たばこ、糖尿病、がん、アルコール」など9分野で課題を選定し、達成すべき数値目標が定められました。その後2008年には一部が改正され、2013年度には全面改正された『健康日本21(第二次)』が適用となりました。
日本における最新の健康寿命は?
『健康日本21(第二次)』における目標項目の一つとして、健康寿命の延伸と健康格差の縮小の実現に関する目標が下記の通り掲げられています。それに対する進捗状況値として、国立健康・栄養研究所WEBサイトに記載してありますが、2021年5月現在で確認される最新値は男性72.14年、女性74.79年となっています。
項目 | 策定時の | 目標 | 現状値 |
①健康寿命の延伸 (日常生活に制限のない期間の平均の延伸) | 男性 70.42年 女性 73.62年 (平成22年) | 平均寿命の増加分を | 男性 72.14年 |
②健康格差の縮小 (日常生活に制限のない期間の平均の都道府県格差の縮小) | 男性 2.79年 女性 2.95年 (平成22年) | 都道府県格差の縮小 (令和4年度) | 男性 2.00年 女性 2.70年 (平成22年) |
都道府県別の健康寿命ランキング
上記の目標項目②健康格差の縮小(日常生活に制限のない期間の平均の都道府県格差の縮小)とありますが、都道府県別で最も健康寿命が長いのはどこなのでしょうか。
男性は山梨県が最も長く73.21年となっており、埼玉県73.10年、愛知県73.06と続いています。また、最も短いのは秋田県で71.21年となっており、最長と最短の都道府県の差は2年となっています。
健康寿命 2016年【男性】
また、女性は愛知県が最も長く、76.32年となっており、三重県76.30年、山梨県76.22と続いています。また、最も短いのは広島県で73.62年となっており、最長と最短の都道府県の差は2.7年となっています。
健康寿命 2016年【女性】
次回は引き続き、世界の世界寿命をご紹介いたします!
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前回の記事『シニアの年金受給率は?退職金の使い道は?』では、一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書 2021年3月』のから、
- 60歳以上の約8割が年金受給している
- 退職金の受け取りの割合は約6割
- 退職金の使い道圧倒的No.1「預貯金」
というデータをご紹介しました。今回も同報告書から現在の生活や今後への意識についてのデータをご紹介します。
シニアの楽しみ・大切にしていることNo.1は「趣味」
普段の生活の楽しみ・大切にしていることについて、一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書 2021年3月』によると、「趣味」が62.7%で最も高く、 「家族との時間」54.9%、「健康管理」50.5%、「旅⾏」47.2%と続いています。また、「特にない」は6.3%となっており、9割以上のシニアが何かしら楽しみや大切にしていることがあることが分かります。
普段の生活の楽しみ・⼤切にしていること(複数回答)
約半数のシニアが考える自分の想定寿命は80~89歳
厚生労働省発表の『令和元年簡易生命表の概況』における平均寿命は男性81.41年、女性は87.45年となっていますが、⾃⾝の想定寿命について尋ねたところ、「全く考えたことがない」を除くと、「80〜89歳」が42.5%で最も⾼くなっており、「90~99歳」14.8%、「70~79歳」12.3%と続いています。
男女別で見てみると、「全く考えたことがない」について女性が27.0%と男性より4ポイント高くなっていることが分かります。また、「70~79歳」についても約4ポイント差が開いています。
⾃⾝の想定寿命
6.5%のシニアが現在働いておらず就労意欲あり
就労状況・意識については、「現在働いている」が29.6%で、「退職したが、再就職したい」が4.1%、 「元々働いていなかったが、これから働きたい」が2.4%、「現在働いておらず、今後も働くつもりはな い」が63.9%となっています。
男女別に見ると、現在就労中の男性は40.0%であるのに対して女性は21.7%と約半数となっているのが特徴的です。また、「元々働いていなかったが、これから働きたい」について男性は0.4%であるのに対し、女性は4.4%と数値は低いものの約10倍となっています。
就労状況・意識
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- シニアライフ総研オリジナル調査>第1回 シニアにまつわる「ウソとホント」~ライフスタイル編~
- 数字で見るシニアマーケット>【シニアの概況】平均寿命と健康寿命/運動習慣 2020年8月
- 数字で見るシニアマーケット>【シニアの概況】死因/要介護認定者数と原因 2020年9月
前回の記事『2021.4.9 シニアの投資事情。投資をしているシニアはどのくらいいる?』では、一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書 2021年3月』のから、
- 現在投資をしているシニアは46%
- 世帯年収800万円以上で現役投資率50%超え
- 約6.5割のシニアが金融商品利用への検討意欲あり
というデータをご紹介しました。今回も同報告書から年金や退職金についてのデータをご紹介します。
60歳以上の約8割が年金受給している
現在どのくらいのシニアが年金を受給しているかについて、一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書 2021年3月』によると、60歳以上の82.3%が年金を受け取っていると回答しています。受給開始年齢は「60歳」が35.4%と最も高く、次いで「65歳」24.5%、「61~64歳」16.4%と続いています。
年代別に見てみると、60代の年金受給率は63.7%で、受給開始年齢は「60歳」が24.2%で最も多くなっています。70代は年金受給率98.6%で、受給開始年齢は「60歳」が44.5%と最も多く、次いで「65歳」34.3%となっています。80代の年金受給率は92.3%と70代よりも低くなっており、受給開始年齢は「60歳」45.1%と最も多くなっています。
年⾦受給状況
退職金の受け取りの割合は約6割
退職金の受け取りの割合については、全体で58.6%となっており、受け取り方の内訳は「全額一時金で受け取った(受け取る予定)」が44.2%で最も多く、次いで「一部は一時金で受け取り、それ以外は年金で受け取った(受け取る予定)」10.6%、「全額を年金で受け取った(受け取る予定)」3.8%となっています。
年代別に退職金受給率を見てみると、60代で54.4%、70代で62.7%、80代で63.4%となっており、70代・80代と比較して60代は少なくなっています。
退職金受取状況【年代別】
男女別で退職金受け取り率を見てみると、男性は75.9%であるのに対して女性は44.2%と31.7ポイントと差が大きくなっています。これは女性が退職金のない勤務形態で雇用されている(いた)もしくは、未就業の主婦が多いためだと想定されます。
退職金受取状況【男女別】
退職金の使い道圧倒的No.1「預貯金」
退職金受け取り者の使い道については、「預貯⾦」が62.5%と最も多く、次いで「日常生活費への充当」26.3%、「旅⾏等の趣味」22.3%、「住宅ローンの返済」22.1%と続いています。
退職金の使い道
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- マーケターのつぶや記>2020.10.9 シニアのお金事情。老後2,000万円の備えはあるのか!?
- マーケターのつぶや記>2019.6.5 老後資金2,000万必要 国民に「自助」求める金融庁
- シニアライフ総研オリジナル調査>2020年版レポート>住居・仕事・生活編
- シニアライフ総研オリジナル調査>第2回 シニアにまつわる「ウソとホント」~経済事情&IT活用編~」
- 数字で見るシニアマーケット>【シニアの概況】高齢者のジニ係数、貯蓄・負債 2020年6月
2020年から突如として現れた新型コロナウイルスの影響により、経済的に大打撃を受けたシニアも少なくありません。
また、金融庁から2019年に老後資金2,000万円必要と発表がありましたが、『2020.10.9 シニアのお金事情。老後2,000万円の備えはあるのか!?』の記事でも紹介しておりますが、実際に貯蓄額が2,000万円以上あると回答したシニアは約15%のみであり、約半数のシニアが現在の貯蓄額では不安と感じているようです。
今回は、シニアの投資事情について、一般社団法人投資信託協会から発表されている『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書 2021年3月』のデータをご紹介します。
現在投資をしているシニアは46%
まずはどのくらいのシニアが投資をしているのかについてですが、一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書 2021年3月』によると、46.1%が現在投資をしている、53.9%がしていないと答えていおり、投資をしている層としていない層と、完全に二分されていることが分かります。
年齢別に見てみると、現在投資をしているのは昭和22年~24年生まれのいわゆる団塊世代を含む70代が41.2%と最も多く、次いで80代以上40.0%、60代37.9%と続いています。
これまでの投資経験については、64.5%に投資経験があり、中でも80代以上は63.7%に投資経験があり年代別で見て最も経験率が高くなっています。
投資経験【年代別】
世帯年収800万円以上で現役投資率50%超え
また、世帯年収別では、年収が上がるほど現在投資をしている割合が高くなり、世帯年収800万円以上で現在投資している割合が半数を超えています。
投資経験【世帯年収別】
このように、金銭的に余裕を持って安心した老後を送るためには、貯金や年金だけではなく、投資も一つの選択肢にされているシニアが多いことが分かります。
約6.5割のシニアが金融商品利用への検討意欲あり
また、利用を検討してもよい金融商品については、「預貯金」が46.6%と最も高く、次いで「株式」32.3%、「投資信託」19.8%と続いています。また、35.6%が「金融商品は利用を検討しない」と答えていることから、約6.5割のシニアが何かしたの金融商品利用への検討意欲があることが分かります。
利用を検討してもよい金融商品(複数回答)60代以上全体
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最近、記憶力に自信がない。そんなあなたに。写真を眺めるだけで「集中力」「記憶力」などの7つの脳機能が活性化できる!
・著者:西 剛志
・出版社: 株式会社アスコム
・発売日: 2023月11月1日
写真を見ることで脳は自然に鍛えられていきます。まずは1日1枚、35日間、見続けて心と身体の変化を感じてください!日替わりで気になる写真をリビングに飾って脳の疲れをとる、バッグに携帯して困ったときに、クルマの運転前や合間に、家族や友人とゲーム感覚で楽しむ、寝室に飾って、眠れないときに、人と会う前になど、様々なシーンでお読みください。
「シニア」とは一体何歳以上の方を示す言葉なのでしょうか…
前回は、企業が設定する「シニア割引」から、各社「シニア」を年齢軸でどう捉えているのか第1弾としてご紹介いたしましたが、今回第2弾をご紹介いたします。
通信会社
- 対象:60歳以上
- 特典:「dヘルスケア」にてポイント付与、「dエンジョイパス」が最大13か月月額使用料無料。
- 対象:60歳以上
- 特典:対象のスマホで指定プランに加入すると特別価格、国内通話が24時間かけ放題。
- 対象:60歳以上
- 特典:最大6か月国内通話通話0円、メールアドレス利用料がずっと無料。
- 対象:60歳以上
- 特典:ずっと通話料0円 ※期間限定
流通企業
- 対象:50歳以上
- 特典:毎月15日は対象商品が10%オフ。
- 対象:55歳以上
- 特典:毎月14日~17日は1,000円以上の商品が10%オフ。
スポーツ施設
- 対象:60歳以上
- 特典:平日昼間限定の特別料金プランが設定。
- 対象:55歳以上
- 特典:特別料金にてプレイ可能
- 対象:55歳以上
- 特典:1日券4,000円が3,200円に。
番外編/運転免許自主返納の特典(東京都)
令和元年12月1日より、運転免許を失効した高齢者が運転経歴証明書の提示により高齢者運転免許自主返納サポート協議会加盟企業の特典が受けられるようになりました。
- 【物流】日本通運首都圏支店:引越の通常料金の10パーセント割引
- 【銀行】東京信用金庫:「運転経歴証明書所有者専用定期預金」で定期預金の金利優遇
- 【ホテル】帝国ホテル東京:帝国ホテル直営レストラン・バーラウンジにて10パーセント割引
- 【デパート・スーパー】イオン:即日配達便、お買上げ金額にかかわらず運転経歴証明書提示で、1個あたり配達料金200円以上(税別)
- 【デパート・スーパー】高島屋:ご自宅への配送無料(日本橋店、新宿店、玉川店、立川店) 65歳以上に限る
- 【デパート・スーパー】セブンイレブン:宅配サービスによる商品配達時、セブンプレミアムポテトサラダ1個をプレゼント
- 【警備】セコム:位置情報・現場急行サービス(ココセコム) 加入料金1,000円割引
- 【趣味・娯楽等】はとバス:定期観光(A・B・Cではじまるコース)の料金を5パーセント割引
- 【趣味・娯楽等】明治座:ご入場券代10パーセント割引
- 【商店街】巣鴨地蔵通り商店街振興組合:お買い物をされたお客様に記念品プレゼント
- 【食品】ピザーラ:期間限定でサイドオーダーをサービス
- 【交通】一般社団法人東京都個人タクシー協会:タクシー乗車料金10パーセント割引
- 【自転車】ダイワサイクル/サイクルスタジオ・シルバーリング:出張修理サービス出張費無料、電動自転車5,000円割引・一般自転車1,000円割引他
- 【アパレル】紳士服コナカ:店内全品5パーセント割引
- 【アパレル】アシックスジャパン:シューズ購入でお買上げ合計より15パーセントオフ
- 【眼鏡】メガネスーパー:メガネ・コンタクトレンズ・補聴器15パーセント割引。ご自宅・施設等への出張販売承ります。
- 【家電量販店】ノジマ:税別5千円以上購入で宅配料金1,080円が無料、配送設置料金通常3,500円が半額他
※上記2021年2月12日時点
いかがだったでしょうか。通信会社は60歳以上がほとんどで、スポーツ施設は55歳以上と比較的若い傾向にあるようです。
また、運転免許自主返納の特典については、年齢で区切るものではないですが、交通手段が少なくなったシニアを家に引き込まらないように様々な特典が用意されているようです!
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「シニア」とは一体何歳以上の方を示す言葉なのでしょうか…
『シニアの定義・カテゴライズ』のページでもご紹介しておりますが、「シニア」とは一般的に、世界保健機構(WHO)が定義する65歳以上の人を「シニア」「高齢者」と捉える傾向にあります。
しかしながら、『取材記事シニアマーケット最前線 企業から学ぶ』で取材していると、「シニア」とは一律に年齢で区切られるものではなく、商品やサービスによって、企業ごとに捉え方が異なっています。
シニアライフ総研でも、「シニア」を年齢軸で区切るのであれば、現役で会社勤めをする層も含めて、広く「55歳以上の男女」と設定しています。
今回は、企業が設定する「シニア割引」から、各社「シニア」を年齢軸でどう捉えているのかご紹介いたします。
流通企業(スーパーマーケット・ドラッグストア)
- 対象:60歳以上
- 特典:通常のnanacoサービス(8日・18日・28日の5%オフ)に加え、全国のイトーヨーカドーの店舗で毎月15日、25日にシニアナナコでの支払で、ほぼ全品5%の割引。
- 対象:55歳以上
- 特典:毎月15日のG.G感謝デーにG.G WAONでの支払で5%オフ。さらに「お客さまわくわくデー」で基本のWAONポイントの2倍。
- 対象:60歳以上
- 特典:毎月15・16日にシニアパスポートとTカードを提示すると、Tポイント3倍。
- 対象:60歳以上
- 特典:毎月15・16・17日に、ポイントカード提示で割引除外品を除き、5%割引。
- 対象:60歳以上
- 特典:毎月15・16・17日に、ポイントカード提示で割引除外品を除き、5%割引。
交通(飛行機・新幹線・電車)
- 対象:65歳以上
- 特典:搭乗日当日空席がある場合、ANAマイレージクラブカードまたはANAカード会員は特別料金に割引。
- 対象:65歳以上
- 特典:搭乗日当日空席がある場合、身分証明書もしくはJALカード等の提示にて特別料金に割引
- 対象:60歳以上
- 特典:搭乗日前日~当日空席がある場合、特別料金に割引
- 対象:男性65歳以上/女性60歳以上
- 特典:年会費を払うと、全国のJR線のきっぷが年間20回まで最大30%割引、JR西日本船のきっぷがネット購入で何回でも30%割引。JRホテルグループの宿泊料金が割引。
- 対象:男性50~64歳以上/女性50~59歳以上
- 特典:JR東日本とJR北海道のきっぷが何回でも5%割引。
- 対象:50歳以上
- 特典:年会費無料で入会可能で特別価格のきっぷを購入可能。例:山陽新幹線「のぞみ」や特急列車が3割引、山陽新幹線「こだま」が6割引など
- 対象:男性60歳以上/女性55歳以上
- 特典:年会費を払うと、JR四国と土佐くろしお鉄道の運賃・料金が30%割引。
遊園地・映画館・カラオケ・マンガ喫茶
東京ディズニーリゾート「シニアパスポート」※現在販売休止中
- 対象:65歳以上
- 特典:1デーパスポートが7,600円で大人料金8,200円より割引。
- 対象:65歳以上
- 特典:1デイ・スタジオ・パスが7,100円で大人料金7,800円より割引。
- 対象:60歳以上
- 特典:休日パスポートが2,200円で大人料金3,900円より割引。
- 対象:65歳以上
- 特典:ワンデーパスが3,900円で大人料金5,500円より割引。
- 対象:60歳以上
- 特典:入場料が1,200円で一般料金1,900円より割引。また、「夫婦50割引」もあり、どちらかが50歳以上の夫婦2人で、同一日時・同作品をご鑑賞の場合、2人で2,400円。
- 対象:55歳以上
- 特典:入場料が1,100円で一般料金1,800円より割引。また、「夫婦50割引」もあり、どちらかが50歳以上の夫婦2人で、同一日時・同作品をご鑑賞の場合、2人で2,200円。
- 対象:55歳以上
- 特典:入会費・年会費無料のシニア会員は毎月第3・第4火曜日のルーム料金が半額。
- 対象:60歳以上
- 特典:入会費・年会費無料で室料10%割引でポイントごとにプレゼントあり。
- 対象:60歳以上
- 特典:入会費・年会費無料で毎週水曜日の6:00~18:00の利用料金・食事料金が半額。
※上記2021年1月29日時点
いかがだったでしょうか。「シニア割引」のほとんどは60歳もしくは65歳のようですね。ただし、イオングループの店舗は55歳以上と対象が低く設定されているのが特徴的です。
また、業種別にみると流通系は特典が5%オフで、対象日が毎月15日あたりに設定されることが多いようです。更にJR系列は年齢設定に男女差があるようで、歳の差夫婦でもお得に出かけやすいように配慮されていると思われます。
このように、各企業ごとに「シニア」の年齢軸での定義も異なりますので、どのようなターゲットを狙うのか、業種ごとにセグメンテーション~ポジショニングが必要となりますね!
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超高齢社会の現在、はなれて暮らす親の健康状態が心配でも、遠くにいるとすぐに見にいくことができなくて心配だという人が新型コロナウィルスの影響も相まって増えています。そんな家族にかわって親の安否を確認したり、異常があれば連絡してくれるのがシニアの見守りサービスです。
見守りサービスには、以前から新聞の配達員さんや宅配業者の方々がコミュニケーションの延長線上でその機能を代行してくれたり、最近は新たなサービスメニューとして計画的・効果的に見守りを実施してくれるような事業会社も増えてきています。
ただどうしても心配する親族やお子様をよそに、「自分のことは自分で対処できるから大丈夫。」と思っているシニア層や、「そんなことに無駄なお金を使いたくない・使わせたくない。」という方、「何か監視されているようで、生活がしにくい。」と思われる方も少なくないようです。
そんな悩みを解消すべく、さまざまな見守りサービスが市場に出てきています。今回は今年リリースされた見守りサービスのツールやそれらを使用した取り組みなどについて紹介します。
アラ70の18%は一人暮らし、子供との同居は28%
シニアライフ総研オリジナル調査2020年版で、「あなたと同居されているご家族を教えてください」と聞いたところ、アラ70層(65歳以上で介護などのサポートを必要としない高齢者)のうち最も多かったのは、「配偶者・パートナー」72%、「お子様」28%、「同居人はいない(一人暮らしをしている)」18%という結果になっています。
見守りサービス事例紹介
CONNECT(やさしい手)
「CONNECT」は、設置工事が不要な世界最小クラス※1 のワイヤレスマルチセンサーで、発信機となる「コネクトハブ」をインターネット(Wi-Fi)に接続し、感知機となる「コネクトセンサー」をご自宅のドアなどに設置することで、ドアの開閉や気温などの情報、ご高齢者の生活見守りなどをスマホの専用アプリで確認できます。また、「コネクトセンサー」を身に着けてもらえれば、ご高齢者の帰宅も確認することが可能になります。
遠方のご両親が心配、離れていても日常を優しく見守りたい、というご家族のためのライフサポートサービスとしてご利用いただけます。
※1 メーカー調べ
>>やさしい手/IoT 機器「CONNECT」の販売を 1 月 1 日に開始
(シニアライフ総研特選ニュースより)
まごチャンネル with SECOM(チカク)
「まごチャンネル with SECOM」は、「たのしい、みまもり。」をコンセプトとするご高齢者向けの新しい見守りサービス。チカクの「まごチャンネル」に、セコムの環境センサー「みまもりアンテナ」を接続することで、コミュニケーションを楽しみながら見守りができる新しいサービスです。ご実家では、「まごチャンネル」を通じて、離れて暮らすご家族の動画や写真などをテレビで楽しめ、ご家族の側ではご実家の「みまもりアンテナ」からの情報をもとに親御さんの起床や就寝、室内の温湿度の変化などをアプリで確認することが可能です。
離れて暮らす親御さんのことが「心配ではないものの様子は知りたい」方や、親御さんから「まだ元気だから見守りは必要ない」と言われている方に向け、ゆるやかな見守りを提供するとともに、親御さんも楽しみながらサービスをご利用いただけます。
>>チカク/チカクとセコムが協働で開発した「まごチャンネル with SECOM」が販売開始
>>セコム/セコムとIoTベンチャー企業チカクが「まごチャンネル with SECOM」の提供を開始
(シニアライフ総研特選ニュースより)
Sigfox(大阪府住宅供給公社)
大阪府住宅供給公では、IoTネットワーク「Sigfox」と振動センサデバイスを活用し、離れてくらす親族が、インターネット環境やスマートフォンなどを持たない高齢者であっても、その生活を見守るシステムとして構築・運用することで、「見守られる」高齢者側と「見守る」親族側双方の不安軽減につながるかなどの検証を実施しています。「見守られる」高齢者宅(10世帯)の冷蔵庫ドアなど(1日1回は必ず開閉する場所)に振動センサデバイスを設置。高齢者には普段どおりの生活を送っていただくだけで、デバイスが検知した振動がSigfoxネットワークを通じて、メールなどにより、離れてくらす「見守る」親族に通知されます。
>>大阪府住宅供給公社/IoTネットワーク「Sigfox」を使った高齢者見守りサービス
(シニアライフ総研特選ニュースより)
ハローライト(ホームネット)
ハローライトは、LEDとSIMが一体化している世界初(※1)のIoT電球です。通常の電球をハローライトに交換することで、電球1つで点灯状況の通信が可能となり、24時間の点灯と消灯をチェックし、その動きがない場合に限り翌日にメールにて通知を行います。(特許出願済:特開2016-218969)また、Wi-Fiルーター、電源コンセントや設置工事が不要です。電球の点灯と消灯だけで安否確認をする為、プライバシーも守られ、単身高齢者の自然な見守りに役立ちます。
(※1) 株式会社ソラコムが提供する“SORACOM IoT SIM”を採用したLEDとSIMの一体型の電球は世界初になります。
>>ホームネット/見守りサービスが東京都日野市の単身高齢者等の見守りのモデル事業に採用
(シニアライフ総研特選ニュースより)
SOWAN(高山商事)
「SOWAN(ソワン)」は、24時間体制での対応が求められる介護において、介護職員の負担軽減と、利用者・ご家族へ安心を届けることをテーマに開発された自律走行型の介護ロボットです。利用者の方のバイタルデータを見守りながら建物内を自動巡回し、異常時にはその場へ駆けつけ、状況を映像で職員へ伝えるとともに記録を残します。巡回中は、顔認証による声掛け、転倒者検知、自動充電など、人に寄り添いながらサポートするさまざまな機能も備えています。
>>高山商事/24時間見守る自動駆けつけ介護ロボット『SOWAN(ソワン)』
(シニアライフ総研特選ニュースより)
独居ケアアシスタント(ネコリコ)
「みまもられる人も みまもる人も 安心につながる」をコンセプトのサービス、「独居ケアアシスタント」。
冷蔵庫に設置したセンサーがドアの開閉を検知。一定時間動きがない場合のみ異変を通知します。みまもる人、みまもられる人に負担をかけず、ちょうどいい距離感でみまもりできます。また、直観的でわかりやすい管理パネルで、次の行動をサポートするのに必要な情報を、まとめて見やすく表示するダッシュボードをはじめ、みまもる人(事業者)が利用しやすいメニュー構成になっています。さらに。「みまもりセンサー」は、コンパクトなサイズにLTE通信機能と3つのセンサー(温度、湿度、加速度)を搭載しています。SIMカードも内蔵しているため、インターネット回線や電話回線のない環境でも、電源オンですぐに使えます。
>>ネコリコ/孤立死を防ぎたい!「独居ケアアシスタント」を提供開始
(シニアライフ総研特選ニュースより)
見守りセンサー「Tellus」(Tellus You Care)
Tellusは、身体に何も装着せずに、心拍数、呼吸、睡眠、転倒などをモニタリングするデバイスです。主に高齢者介護での活用が見込まれ、既に日本国内の多くの施設で実証実験を繰り返してきました。特長は下記のとおり。
1.プライバシーを守りながらモニタリング
Tellusはレーダー技術を活用しています。そのため、カメラやマイクを使用せず、身に付ける必要もありません。もちろん身体にも安全です。
2.簡単なセットアップ
大掛かりな工事は不要です。手のひらサイズのデバイスを壁に設置して電源につなぐだけで、部屋にいる方の動きを検知し始めます。
3.遠隔から見守り
徘徊をメールで知らせることにより、外出中や遠隔からでもお手持ちのスマートフォンなどで状況を確認できます。
>>Tellus You Care/【米Tellus社】見守りセンサー「Tellus」、介護保険の対象に
(シニアライフ総研特選ニュースより)
小型機器(環境センサー)をコンセントに差し込むだけで、屋内の温度・湿度・明るさを把握できる見守り支援サービス「みまもりーね!」。
大切なご家族が自宅にいるはずの時間帯なのに暗い状態が続いているなど、屋内環境をリモートで知ることができます。猛暑が続き、熱中症に気をつけたいタイミングですので、「部屋の温度が高くない?」などと電話をかけたりするきっかけにもなります。また、ペットを飼っている一人暮らしの方が、不在中の室内温度を知るために使うことも可能です。
「みまもりーね!」は、縦が約8.6センチ、幅約5.4センチ、薄さ約1.4センチの小型機器(環境センサー)をコンセントに差し込むだけで稼働します。機器はレンタルの形となります。
>>産経新聞社/大切な家族の生活環境を把握 見守り支援サービス開始
(シニアライフ総研特選ニュースより)
浴室あんしん安全システム(JVCケンウッド)
超音波センサーにより入浴者の頭部位置を計測することで、浴室内死亡事故のリスクを低減する非常発報システム「浴室あんしん安全システム」。
天井に取り付けた超音波センサーにより入浴者の頭部位置を測定し、頭部位置に変化があった場合、浴槽との位置関係を計測することで、約3秒で溺水等の有無を判断。一次警報として音声アラームで入浴者に通知した後、反応がない場合は約18秒後に浴室外に通報します。そして、警備会社などと連携することで、発報を受けて救助者が駆け付け、早期に救命作業を行うことが可能となります。
>>JVCケンウッド/非常発報システム「浴室あんしん安全システム」を開発
(シニアライフ総研特選ニュースより)
パルモどっち君2(iSEED)
「パルモどっち君2」は、普段お使いになる衣服、靴、鞄に装着できる超小型のGPS端末です。そっと忍ばせて、持ち忘れを防ぐことを期待できます。エリア検出機能により、一定の範囲から外に出たことを検知して、予め登録したメールにお知らせが届きます。位置検索は、地図上にピンが表示され、簡単に位置がわかります。ボタンの押下で自分の位置情報を知らせることなど、抱負な機能を持ち、徘徊でお悩みの皆様にご安心を提供します。
>>iSEED/徘徊高齢者をGPSで位置情報を検索する「パルモどっち君2」
(シニアライフ総研特選ニュースより)
さまざまなツールやそれらの使い方の検証や社会実験が行なわれ、シニアのおかれている状況や環境によって選択肢が増えることは好ましいことですね。
ただツールの使用だけでなく、直接会ったり、直接声を聴かせてあげることが多くのシニアの喜びだったりすることも忘れずにしたいですね。
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新型コロナ感染症の流行により、全国的に外出自粛やリモートワークへの移行など、生活スタイルが変化して半年以上が経ちました。そんな社会的変化の中で、インターネット通販はやはり注目の領域。皆さんもネット通販を利用する頻度が増えたのではないでしょうか。
シニアライフ総研実施のコロナ禍シニアの行動変化調査でも、コロナ禍で変化したものとして「ネットスーパーを利用した」6.2%、「通販を利用することが増え、新型コロナウィルス終息後も利用すると思う」12.8%という結果が出ていました。
シニア層の方々は、コロナ禍でどんなものをネット通販で購入しているのでしょうか?
今回の記事では、代表的なECモールである「楽天市場」と「Yahoo!ショッピング」の購入品ランキングを見ていきたいと思います。
楽天市場 食品類が人気!音楽系Blu-rayが上位
はじめに、昨年6月に『楽天シニア』アプリをリリースして注目の楽天市場のランキングを見てみましょう。楽天市場の週間総合ランキングを、シニア層として50歳以上のみにしぼった結果と、全年齢を含む結果を比較してみます。
時期的な影響があると思われますが、50歳以上のみのランキングでは、「KinKi KidsのコンサートツアーBlu-ray」が1位となっています。
さらに、3位、6位にもコンサートツアーのBlu-rayがランクインしていることから、50歳以上の方にも、ネット通販での音楽Blu-ray購入が根付いていることが分かります。
他には、「刺身用やりいかゲソ」をはじめとした食品・飲料品類と、「ダイエットサプリメント」が複数ランクインしています。
全年齢のランキングでは、食品類のランクインがみられないことから、楽天市場で食品類を購入する傾向があるのは高齢層の特徴と言えるでしょう。
楽天市場 総合週間ランキング比較
Yahoo!ショッピング マスクが大人気!サプリ多数
つづいてYahoo!ショッピングのランキングを見ていきます。Yahoo!ショッピングの週間総合ランキングを、シニア層として50歳以上のみにしぼった結果と、全ての年齢を含む結果を比較してみます。
楽天市場と変わって、「マスク」が1位となっており、コロナ禍らしい結果です。50歳以上に関しては、10位以内のうち5つ「マスク」がランクインしています。
また、楽天市場と同様に、5,6,7位に「ダイエットサプリメント」、9位に食料品類として「みかん」がランクインしています。
一方、全年齢のランキングでも食料品類が多くランクインしています。Yahoo!ショッピングの利用者は楽天市場と比較すると40歳以上の利用者層が多いため、50歳以上に限らず40歳以上の層には食料品が人気である可能性があります。
Yahoo!ショッピング 総合週間ランキング比較
新型コロナウィルス感染症流行前との比較
サプリの人気はコロナのせい?
週間のデータではありますが、コロナ禍での人気商品をみていきました。新型コロナウィルス感染症の流行前(以降『コロナ前』と表記)とどのような変化があったのでしょうか。コロナ前のデータとして、2020年3月実施のシニアライフ総研オリジナル調査の結果を見ていきたいと思います。
「食料品」49.3%と約半数がインターネット通販で「食料品」を購入しています。
楽天市場、Yahoo!ショッピングのランキング結果でも食料品がランクインしていました。インターネット通販で「食料品」を購入するのは、シニア層の特徴と言えそうです。
一方で、ランキングで人気だった「ダイエットサプリメント」にあたる「健康関連(器具、食品やサプリなど)」は23.5%と、食料品購入者の半分程度の割合です。
ランキングの傾向と比較すると、コロナ前の調査では意外にも購入者は少ない割合にとどまっており、シニア層の「ダイエットサプリメント」の人気ぶりは、コロナ禍の外出自粛による運動不足への懸念が影響しているかもしれません。
シニア層も他年代と同様にネット通販を活用中!
「50歳以上」と幅広い層のデータであることは注意が必要ですが、楽天市場、Yahoo!ショッピングのランキングを「50歳以上」と「全年齢」で比較したとき、購入商品の傾向性は大きく変わらない結果となりました。
このことから、「“シニアだから”、他の年齢層にはない使い方をしている」というよりは、他の年齢層と同様に「ネットでお得に良いものを買う」といった使い方が浸透していると考えてよさそうです。また、コロナ禍でも変わらず「食料品」は人気で、コロナ禍で注目されているのは「マスク」と「ダイエットサプリメント」といった結果でした。
今回はランキングをもとに、インターネット通販を活用するシニア層を深堀してみました。今後も新型コロナウィルス感染症の流行によるシニア層のEC活用加速には注目です。
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- シニアライフ総研®特選ニュース>楽天/定期開催でシニア世代のより快適なフリマアプリ利用をお手伝い
以前のマーケターのつぶや記『シニアのお金事情。老後2,000万円の備えはあるのか!?』の記事で、シニアの貯蓄額はどのくらいあるのか、現在の貯蓄で十分だと思っているかについてご紹介しました。また、数字で見るシニアマーケットの『【シニアの概況】高齢者の就業状況 2020年6月』の記事では…
- 上昇傾向にある高齢者の就業率
- 男性は60代後半でも全体の半数以上が就労している
- 60歳を境に非正規の職員・従業員比率は上昇
『【シニアの概況】高齢者の就労意欲・継続雇用 2020年7月』の記事では…
- 60歳以上の4割は「働けるうちはいつまでも」働きたい
- ほぼ100%の企業が高年齢者雇用確保措置を実施済み
- 上昇傾向にある65歳以上の起業者
というトピックスを内閣府から発表される『高齢社会白書』のデータを元にご紹介いたしました。
今回は、内閣府発表の『令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果』のデータからシニアの「仕事」に関するデータをご紹介いたします。
約半数の男性シニアは70歳くらいまで仕事をしたい。女性は働けるうちは働きたい派と働きたくない派の二極化傾向
全国の60歳以上の男女を対象にした調査、内閣府『令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果』によると、何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいか、又は、したかったかを聞いたところ、「65歳くらいまで」が25.6%で最も多く、次いで、「70歳くらいまで」21.7%、「働けるうちはいつまでも」20.6%、「仕事をしたいと思わない」13.6%と続いています。
男女別にみると、男性は「65歳くらいまで」と「70歳くらいまで」を合算して過半数を超えており、「仕事をしたいとは思わない」が7.7%と少なくなっています。女性は「働けるうちはいつまでも」が21.5%と男性よりも多くなっている反面、「仕事をしたいとは思わない」が19.1%も男性よりも多くなっており、女性の中でも二極化傾向にあるようです。
何歳まで収入を伴う仕事をしたいか
男女年齢別に見ると、男性では、「65歳くらいまで」は60代前半が33.1%で高く、「70歳くらいまで」は、60代前半33.9%と60代後半32.2%で高く、「75歳くらいまで」は70代前半20.1%で高く、「80歳くらいまで」は70代後半14.7%で高くなっています。
女性でも、「65歳くら いまで」は 60 代前半32.1%で高く、「70歳くらいまで」は、60代前半26.7%と60代後半20.2%で高く、「75歳くらいまで」は70代前半21.2%で高くなっています。
何歳まで収入を伴う仕事をしたいか【男女年性別】
60歳以上の約6割は仕事をしていない
現在の就業状況は、「収入のある仕事をしている」は37.3%で、「収入のある仕事はしていない」が62.7%となっており、仕事をしていない人が半数以上を占めています。
男女別で見ると、男性は「収入のある仕事をしている」が43.2%と女性より11.6ポイント高くなっています。
就業状況
男女年齢別にみると、男女ともに、「収入のある仕事をしている」は年齢が上がるほど低くなっています。また、「収入の ある仕事をしている」は、男性60代前半では8割を超え、女性60代前半と男性60代後半でも6割以上となっています。
就業状況【男女年齢別】
シニアの就業形態で最も多いのは「パート・アルバイト」
現在収入のある仕事をしている人に、就業形態を聞いたところ、「パート・アルバイト」34.3%が最も多く、次いで「自営業主・個人事業主・フリーランス(家族従業者を含む)」33.0%、「正規の社員・職員・従業員」13.9%、「契約社員・嘱託社員」10.6%と続いています。
男女別でみると、男性は「自営業主・個人事業主・フリーランス(家族従業者を含む)」が35%と最も多く、次いで「パート・アルバイト」20.3%で全体傾向と異なっています。対して女性は「パート・アルバイト」が52.3%と半数以上を占めています。
就業形態
男女年齢別で見てみると、男性は、「正規の社員・職員・従業員」と「契約社員・嘱託社員」は60代前半と60 代後半で高くなっています。女性では、60代前半~70代後半で「パート・アルバイト」が5割台と高くなっています。
また、男女ともに、年齢が上がるほど「自営業主・個人事業主・フリーランス(家族従業者を含む)」が高くなっています。
就業形態【男女年齢別】
出典・引用:内閣府『令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果』
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シニアライフ総研オリジナル調査2020年版で、現在の住居形態を聞いたところ、アラ70層(65歳以上で介護などのサポートを必要としない高齢者)のうち最も多いのは「持ち家(戸建て)64.8%」で、次いで「分譲マンション」21.1%、「賃貸マンション・アパート」11.3%と続いています。
65歳以上のシニアが賃貸物件を借りるのは難しいイメージがありますが、今回はシニア向けの賃貸物件を紹介している企業の事例をご紹介します。
アラ70の11%は賃貸マンション・アパート住まい
シニアライフ総研オリジナル調査2020年版で、現在の住居形態を聞いたところ、アラ70層(65歳以上で介護などのサポートを必要としない高齢者)のうち「賃貸マンション・アパート」で生活している方は全体で11.3%おり、男性で10.0%、女性で12.6%という結果が出ています。
現在の住居形態
シニア向け賃貸物件を紹介する企業事例
一般的に、65歳以上のシニアが賃貸物件を借りるのは難しいイメージがあります。ご主人に先立たれ、女性の一人暮らしではご自宅の管理などが重荷になり、家を売却して遠方住まいのお子様の近くに行きたいとのことで賃貸物件を探すなどの選択肢もありえますが、なかなかスムーズに事が運ばなかったりする場合があります。
また、大家(不動産オーナー)の立場からすると、懸念点は金銭面や体調面から来るリスクが頭をよぎるからのようです。収入源が限られてくる65歳以上のシニアの場合は家賃の滞納の可能性が高いのではと考えたり、万が一孤独死があり発見が遅れた場合、多額の費用をかけて修繕などしないとその後の入居が難しくなったりするといいます。
ただ、最近では不動産検索サイトなどでも「高齢者歓迎」「高齢者限定」物件や「シニアの方向け」特集などを謳った切り口で高齢者の賃貸ニーズに応えるサービスも増えてきています。
そこで、シニア向けの賃貸物件を紹介している企業の事例をご紹介します。
LIFULL HOME’S
「LIFULL HOME’S」は不動産だけでなく、引越しや介護など暮らしに関連するサービスを提供する上場企業、株式会社LIFULLのポータルサイトです。こちらも物件数は常時400万件以上掲載されていて、大手ポータルサイトです。
「LIFULL HOME’S」の賃貸カテゴリ内のおすすめ特集として「シニア・高齢者歓迎の物件」として、全国のシニア歓迎の賃貸物件を検索することができます。
また、キーワード絞り込み検索内には「高齢者歓迎」、「高齢者限定」のキーワードが予測変換として出てくるようになっており、2020年10月6日現在「高齢者歓迎」では48,663の総物件、「高齢者限定」では752の総物件が登録されています。
LIFULL HOME’S WEBサイト:https://www.homes.co.jp/
特集 シニア・高齢者歓迎の物件:https://www.homes.co.jp/chintai/theme/15108/
エイブル
「エイブル」は不動産会社エイブルが運営する自社物件型のサイトです。全国の物件を検索できるほか一部の店舗ではオンラインで相談できるのも特徴です。
「エイブル」の特集の中に「シニア向けの賃貸物件」として、「老人ホームへ入居するのは気乗りしないが、高齢でも安心して暮らせる部屋を探したい」と考えている方向けの賃貸物件が検索可能です。
エイブル WEBサイト:https://www.able.co.jp/
特集 シニア向けの賃貸物件:https://www.able.co.jp/feature/senior/
また、賃貸住宅のオーナーに対して、いわゆる高齢者(60歳以上対象)の連帯保証人の役割を代行する一般財団法人 高齢者住宅財団の「家賃債務保証制度」などの支援や、2017年10月に改訂された「住宅セーフティネット制度」では、賃貸住宅を借りにくい「住宅確保要配慮者」に住宅を提供する代わりにリフォームなどの改修費用を補助するなどの制度もあり、少しづつではあるものの高齢者の賃貸物件への入居を拒まない環境も整備されつつあるようです。
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昨年の6月の記事『2019.6.5 老後資金2,000万必要 国民に「自助」求める金融庁』にて、
「夫 65 歳以上、妻 60 歳以上の夫婦のみの無職の世帯では 毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ 20~30 年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で 1,300 万円~2,000 万円になる。
と金融庁の金融審議会から発表され、批判の声も多数あったようです。そこで今回は、シニアのお金事情について、内閣府発表の『令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果』のデータをご紹介します。
貯蓄額2,000万円以上のシニアは約15%のみ
全国の60歳以上の男女を対象にした調査、内閣府『令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果』によると、貯金総額(配偶者と同居している場合は、夫婦の貯蓄額の合計)は、「100 万円~500 万円未満」が18.8%で最も多く、次いで「2,000 万円以上」が15.6%と続いています。
貯蓄総額
年代別に見てみると、そこまで大きな差異はないようですが、やはり年齢が高くなるにつれ、「2,000 万円以上」の割合が減少し「貯蓄はない」の割合が増加しているのが分かります。
貯蓄総額【年代別】
シニアの35%は私的な年金・保険へ未加入
金融庁によると「重要なことは、長寿化の進展も踏まえて、年齢別、男女別の平均余命などを参考にしたうえで、老後の生活において公的年金以外で賄わなければいけない金額がどの程度になるか、考えてみることである。」とありましたが、実際に私的な年金・保険へどのくらい加入しているのでしょうか。
加入している私的な年金・保険は、「生命保険」が48.3%で最も多く、次いで「病気やけがのための保険」29.3%、「個人年金」12.2%と続き、他の年金・保険は1割未満となっています。また「いずれも加入していない」は 36.2%となっています。
年代別にみると、男女ともに、年齢が上がるほど、加入している私的な年金・保険は少なくなり、「いずれも加入していない」が高くなっています。
私的な年金・保険への加入
シニアの約半数は現在の貯蓄額では不足と感じている
では実際、シニアは現在の貯蓄や備えで十分だと思っているのでしょうか。
現在の貯蓄額がこれから生活をしていく備えとして、全体では「十分だと思う」は11.6%で、「最低限はあると思う」32.0%を合わせると、43.5%が足りると思っています。一方で、「かなり足りないと思う」は27.5%で、「少し足りないと思う」23.9%を合わせると、51.4%が足りないと思っているようです。
年代別に見てみると、年齢が低いほど足りていないという回答が多く、年齢が高くなるほど足りているという回答が増えています。
現在の貯蓄額は備えとして十分か【年代別】
60~64歳の約半数は2,000万円の貯蓄が必要と感じている
実際にはどのくらい必要だと思っているのでしょうか。
これからの生活に必要な貯蓄額(配偶者と同居している場合は、夫婦の貯蓄額の合計)は、「2,000 万円以上は必要」33.7%が最も多く、次いで「1,000 万円~2,000 万円くらいは必要」23.8%、「500 万円~1,000 万円くらいは必要」17.5%と続いています。
年代別に見てみると、60~64歳は「2,000 万円以上」が48.4%と約半数となっており、年齢が高くなるにつれ少なくなっています。
これからの生活に必要な貯蓄額
老後のために2,000 万円備えが必要と金融庁から発表があったものの、2,000 万円以上の貯蓄総額があるシニアは約15%でした。
金融庁では「考え始めた時期が現役期であれば、後で述べる長期・積立・ 分散投資による資産形成の検討を、リタイヤ期前後であれば、自身の就労状 況の見込みや保有している金融資産や退職金などを踏まえて後の資産管理 をどう行っていくかなど、生涯に亘る計画的な長期の資産形成・管理の重要 性を認識することが重要である。」とも言われていますので、老後のために若い頃からしっかりと計画する必要がありそうですね。
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以前の『2020.3.19 シニアは運動不足??』にて、
- シニアは他世代よりも運動している
- シニアの運動No.1はウォーキング
- 70代は50代、60代よりも体力に自信がある!
- 70代は50代、60代よりも運動不足を感じていない!
についてデータを交えてご紹介しました。更に『2020.8.7 フレイルの予防と対策/サルコペニアとは?』では、フレイルの予防には「栄養(食・口腔機能)」「運動」「社会参加」の3つの柱が重要であり、ロコモティブシンドロームの予防にも身体を動かすことが重要ということでした。
そこで、今回は、シニアはどのくらいスポーツクラブを利用しているのか、また大手スポーツクラブはどのようなシニア向けプログラムを展開しているのか、事例をご紹介いたします。
スポーツ施設使用料の支出No.1は60代
お金をかけずに自宅の近くをウォーキングする、家の中でストレッチや体操を行うこともできますが、シニアがスポーツ施設に通うための支出はどのくらいあるのでしょうか。
統計局『消費動向指数』2019年平均の世帯主の年齢階級別1世帯あたりの支出金額を見てみると、1か月あたりのスポーツ施設使用料の支出は全世帯平均で1,146円なのに対して、50代は1,177円、60代1,389円、70歳~は1,130円となっています。50代・60代は平均を上回っており、中でも60代は年代別に見て最も支出額が多くなっています。
このことから、シニアはスポーツ施設への支出が多く、意識が高いことがうかがえます。
年代別スポーツ施設使用料
大手スポーツクラブのシニア向けプログラム
フレイル、ロコモティブシンドローム、サルコペニア、介護予防などのキーワードと共にシニアに向け、積極的に運動をするように呼びかけられており、各企業も健康促進のために次々にプログラムを開発する動きが活発化しています。では実際にどのようなシニア向けの運動プログラムがあるのでしょうか。大手フィットネスクラブの事例をご紹介します。
セントラルスポーツ
シニアライフ総研で2016年に取材させていただいたセントラルスポーツ株式会社では、自社で介護予防特化型のデイサービスの運営を行っており、その他デイサービスや有料老人ホーム、サ高住向けに介護予防を目的としたプログラムをインストラクターを派遣したり、体力測定なども行っています。また、施設のスタッフ向けに運動指導ができるよう研修を実施するなど介護従事者や介護施設へのサービスも豊富です。
更に、自治体や公共施設向けにも介護予防プログラムを提供するなど、自社のクラブに留まらず幅広くシニアの介護予防に貢献しています。
シニアマーケット最前線 企業から学ぶ:第20回 セントラルスポーツ株式会社
介護予防・高齢者サポートWEBサイト:https://business.central.co.jp/care/
コナミスポーツ
コナミスポーツクラブでは「OyZ」というブランドで60歳以上向けの運動スクールを展開しています。OYZとはOpen【開く】Youth【若さ】Zip【活力】の頭文字を取ったものだそうです。管理栄養士や健康運動指導士によって行われる身体ケアや栄養指導まで、シニア層の健康促進のためのプログラムが実施されています。
更に、介護施設向けにも「Oyz Light」として要支援および要介護1程度までの方を主な対象にしたエクササイズプログラムを開発~提供しています。
OYZ WEBサイト:https://www.konami.com/sportsclub/oyz/
東急スポーツオアシス
首都圏を中心に展開する東急スポーツオアシスでは、60歳以上の方向けの健康づくりプログラムを提供しています。
健康づくり教室では、高齢期に必要なバランス能力や筋力維持向上に効果的なプログラムを展開しており、60代~90代まで幅広い年齢層の方が利用できるサービスで、将来に向けて体づくりを行いたい方向けの「からだ備えるコース」と、膝や腰などに痛みや不安を抱えている方向けの「からだ整えるコース」の2種類のコースが用意されています。
更に、平成18年からはシニア専用スタジオ「新宿エクササイズルーム」を開設しており、シニア専用の安全な施設や器具とプログラムが用意されてあり、椅子や器具を使った体操や太極拳・ヨガなどを展開しています。
シニア向け健康づくりWEBサイト:https://www.sportsoasis.co.jp/senior/school.html
カーブス
カーブスは女性向けのフィットネスで全国に2,000店舗以上を展開しています。利用者は、60歳以上が40%を締めており、90代の方もいらっしゃるなど、高齢者にも手軽に取り組んでもらえるようなプログラムになっています。
リズムに合わせて、マシンでトレーニングしたり、ストレッチするなど1回30分で終了するプログラムはすべてオリジナルで開発されており、従来の有酸素運動の3倍の脂肪燃焼効果を実現しています。また、短い時間で効果が出るだけではなく、スーパーや商業施設内での展開店舗も多く、事前予約が不要で待ち時間がないため、”ついで通い”ができるため定期的に運動できるシニア女性に人気のフィットネスとなっています。
カーブスWEBサイト:https://www.curves.co.jp/
いかがだったでしょうか?時間に余裕があったり、将来の健康が不安なシニア、また介護予防を目的としたプログラムなど、各企業の取り組みは様々のようですね。
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シニアが食べているお菓子といえばどのようなものを思い浮かべますか?チョコレート?ケーキ?ポテトチップス??それよりも、最中、羊羹、お煎餅といった和菓子を思い浮かべるのではないでしょうか?
そこで、今回はシニア世代はどのようなお菓子を食べているのか。また実際にどんなお菓子が人気なのか。シニアに人気のエリアである巣鴨の人気お土産店をご紹介いたします。
シニア世帯の和菓子支出金額は全世帯平均の1.2倍
数字で見るシニアマーケット「【シニアの消費】お菓子の消費 2020年2月」でもご紹介していますが、統計局『消費動向指数』の世帯主の年齢階級別1世帯あたりの食料支出金額を見てみると、1か月あたりの菓子類の消費支出の合計は全世帯平均で5,800円なのに対して、65歳以上は5,262円と全体よりも少ない支出金額となっています。
では、お菓子の中でも何の支出が多いのでしょうか。
全世帯平均では「アイスクリーム・シャーベット」が636円と最も多く、次いで「チョコレート」461円、「ケーキ」434円と続いています(その他を除く)。65歳以上は1位は全世帯平均と同様に「アイスクリーム・シャーベット」が496円と最も多くなっていますが、2番目に多いのは「せんべい」463円、3番目「チョコレート」359円と続いています。
世帯主の年齢階級別1世帯あたり菓子類支出一覧
金額差は少ないものの、その他を除いて全世帯より65歳以上の方が支出金額が最も多いのは「ようかん」で全世帯平均の1.4倍となっており、次いで「カステラ」1.3倍、「まんじゅう」1.2倍、「せんべい」1.1倍と続いています。
一方で、65歳以上の方が支出金額が少ないのは「スナック菓子」で全世帯平均の5割となっており、次いで「チョコレート菓子」5.3割、「ケーキ」6.8割、と続いています。
「せんべい」、「まんじゅう」、「ようかん」、「他の和生菓子」の合計は全世帯平均が1,165円に対して1,414円と1.2倍となっており、シニアは全世帯平均よりも和菓子への支出が多いこことが分かります。
では、実際にどのような和菓子を食べられているのでしょうか。シニアが集まる街「巣鴨」で人気の和菓子をご紹介します。
巣鴨にシニアが集まる理由
”おばあちゃんの原宿”とも呼ばれる「巣鴨」。とげぬき地蔵尊 高岩寺の地蔵菩薩像をお目当てにシニアの観光名所となったそうです。その他にも、若者に人気のオシャレなカフェではなく、昭和を思い出すような昔からある喫茶店や、「帽子専門店」、「洋傘専門店」、「海苔専門店」など、専門店が多くあり”分かりやすい”んだとか。
さらに、入り口に階段や障害物がなく、車椅子でも十分に入れる広さになっているのバリアフリー環境整っている店舗・施設が多く、商店街に誰でも休憩できる椅子やスペースが設けられており、シニアにとても優しい街です。
巣鴨で人気の和菓子土産7選
- 元祖塩大福みずの https://shiodaifuku.co.jp/
巣鴨もお土産として最も有名だといわれる「塩大福」を巣鴨で一番早くつくり、塩大福発祥のお店だそうです。 - 伊勢屋菓子店 https://sugamo.or.jp/shop/iseyakashi/
こちらも塩大福が人気のお店。材料の小豆は北海道産、餅米はその年の良い餅米を使い添加物など使わず餅米100%の杵つき餅だそうです。 - 千成もなか本舗 https://www.monaka.co.jp/
昭和12年創業のお店で合成保存料を使わない方針のお店。ひょうたんの形をしたパステルカラーの最中や、「どら焼きの皮」が人気。 - 御菓子司 松月堂 https://sugamo.or.jp/shop/shogetsudo/
創業80年の老舗で、とげぬき地蔵の姿をした最中で、身体の悪いところから食べると病気が治るとも言われているご利益たっぷりのお菓子です。 - おいもやさん 興伸 https://www.oimoyasan.com/
明治9年創業のサツマイモ専門店で大学芋が定番。ひとえに大学芋といっても、サツマイモの種類がいくつかあり、食べ比べることもできます。 - ごま福堂 https://sugamo.or.jp/shop/gomafukudo/
ごまを練りこんだソフトクリームが有名で、暑い時期に食べ歩き用に買われることが多いそう。その他「金ごまキューブ」も人気だそう。 - 喜福堂 https://www.kifukudo.com/
パンなので和菓子かどうか疑問ではありますがが、大正5年創業で、こちらのあんぱんは日本一とも噂されているそうです。メディアでも多く取り上げられ行列ができるそうです。
いかがだったでしょうか?シニア=和菓子のイメージでしたが、実際のデータを見ると全世帯に比べて和菓子の支出が多かったり、巣鴨で人気のお店も老舗の和菓子屋が多いようです。手土産には和菓子を選んでみてはいかがでしょうか?