シニアライフ総研にて2020年内に『特選ニュース』として取り上げた企業・団体の活動で今後も注視したい、期待したい、と思われる事案を各部門ごとに選出しました。
選定基準は「プロダクト」「ビジネスモデル」「シニアライフ」の3つの部門において、それぞれ下記の通りとします。
2020年に配信した全599の『特選ニュース』の中からシニアライフ総研運営メンバーにより全36事案をノミネートしました。
これらノミネート事案から、シニアライフ総研運営メンバー以外の有識者3名と、シニアライフ総研メルマガ購読者のご意見をもとに弊所代表が受賞事案を選定しました。
小黒一三(おぐろ かずみ)
1950年東京生まれ。75年慶應義塾大学法学部卒業後、平凡出版社(現・マガジンハウス)入社。
マガジンハウスでは、雑誌「ブルータス」「クロワッサン」「ガリバー」などの編集を担当。90年同社を退職し、編集プロダクションであるトド・プレスを設立。92年、東アフリカ・ケニアのマサイマラ国立保護区にリゾートホテル「ムパタ・サファリ・クラブ」を開設。98年、出版社である木楽舎を設立。99年、環境ライフスタイルマガジン「月刊ソトコト」を発刊。スローフード、スローライフ、ロハスなどのライフスタイルをいち早く日本に紹介してきた。
また、日本の子どもたちのまだまだ使えるシューズをアフリカの子どもたちへ贈る活動「スマイル アフリカ プロジェクト」を高橋尚子さんとともに行う。画家フェルメールが描いた当時の色彩を求め、最新の印刷技術「リ・クリエイト」で用い、その全作品を再現した「フェルメール 光の王国展」「あっぱれ北斎!光の王国展」を開催するなど、一つの枠では収まらない、さまざまなメディアを使った新しい価値観の提案を続けている。
ソトコト統括編集長、J-WAVE ロハストークナビゲーター
黒川由紀子(くろかわ ゆきこ)
臨床心理士、保健学博士。上智大学名誉教授・黒川由紀子老年学研究所所長。日本老年臨床心理学会副理事長。
高齢者の話を聞くことを喜びとし、高齢者の心理をテーマに、認知症、うつなどの高齢者や家族の心理臨床、世代間交流プログラム、企業研修等に関わる。
著書に『認知症と回想法』(金剛出版),『高齢者のマインドフルネス認知療法』(誠信書房),『認知症の心理アセスメント はじめの一歩』(医学書院),『いちばん未来のアイデアブック』『ミモザ』(木楽舎)など多数。
福岡伸一(ふくおか しんいち)
生物学者。1959年東京生まれ。京都大学卒。
米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員研究者。
サントリー学芸賞を受賞し、85万部を超えるベストセラーとなった『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、『動的平衡』(木楽舎)など、“生命とは何か”を動的平衡論から問い直した著作を数多く発表。ほかに『世界は分けてもわからない』(講談社現代新書)、『できそこないの男たち』(光文社新書)、『生命の逆襲』(朝日新聞出版)、『せいめいのはなし』(新潮社)、『変わらないために変わり続ける』(文藝春秋)、『福岡ハカセの本棚』(メディアファクトリー)、『福岡伸一、西田哲学を読む―生命をめぐる思索の旅 動的平衡と絶対矛盾的自己同一』(明石書店)、『ナチュラリスト――生命を愛でる人』(新潮社)など。
対談集に『動的平衡ダイアローグ』(木楽舎)『センス・オブ・ワンダーを探して』(だいわ文庫)、翻訳に『ドリトル先生航海記』(新潮社)『生命に部分はない』(講談社現代新書)『ダーヴィンの「種の起源」 はじめての進化論』(岩波書店)などがある。
また、大のフェルメール好きとしても知られ、世界中に散らばるフェルメールの全作品を巡った旅の紀行『フェルメール 光の王国』(木楽舎)、さらに最新刊として『フェルメール 隠された次元』(木楽舎)を上梓。最新のデジタル印刷技術によってリ・クリエイト(再創造)したフェルメール全作品を展示する「フェルメール・センター銀座」の監修および、館長もつとめた。
2015年11月からは、読書のあり方を問い直す「福岡伸一の知恵の学校」をスタートさせ、校長をつとめている。
シニアライフ総研 代表+メルマガ読者
シニアライフ総研 代表 渡瀨英治(わたせ えいじ)
1995年より広告代理店でシニア商材の開発やマーケティング業務に従事し、2008年にルーツ・オブ・コミュニケーション(株)を設立。
2013年に情報ポータルサイト「シニアライフ総研」の運営を開始した。
シニアマーケティングのスペシャリストとしてメーカー企業を中心にコンサルティング活動や講演活動を行っている。
シニアライフ総研 メールマガジン購読者
シニアライフ総研には、お問合せやメルマガ登録をしていただいている方々の中で、主にシニア市場をビジネス対象としたメーカーや流通業、旅行・観光業、保険業などに従事している方が多くいらっしゃいます。
今回のアワードでは選定事案を事前に紹介し多くのご意見やご感想を頂戴しましたので、当シニアライフ総研代表がそれら全てに目を通したうえで選定を致しました。
福岡伸一・シニアライフ総研代表 選
quantum/iFデザインアワード2020を受賞
【URL】
http://seniorlife-soken.com/archives/16493
【選出理由】
受賞企業様のコメント①: quantum デザイン統括執行役員 門田様
医療機器のイメージにとらわれない軽快な外観、サポートをしやすく、サポートを受けやすい機能を通して、車椅子が街の景色の中でもっと自然な存在になるようにとの想いで開発を行いました。今回、そのデザイン性、機能性を評価していただき大変光栄に思います。審査員の皆様には心より御礼申し上げます。
受賞企業様のコメント② : 株式会社モルテン 健康用品事業本部
シームレスムーブ推進グループ グループリーダー 鋤田様
街の景色に溶け込み、『内にこもらず外出したい』『人に会いたい』『昨日よりも少しだけ遠くに行きたい』そんな前向きな気持ちになれるようなクルマイスを開発しました。今回、外に出たくなる素敵なデザイン、収納性と走行安定性の両立を評価していただき、心から感謝申し上げます。
2020年1月1日から12月18日までに公開した『特選ニュース』にて、頻繁に使用されたワード(言葉)を分析しました。分析結果を上記の画像、‘ワードクラウド’で表しています。 ‘ワードクラウド’は、頻出回数の多い単語をその値に応じた大きさで図示したものです。
この結果を見てみると、「介護」や「ケア」、「サポート」などの言葉が多く使われており、2020年のシニア市場のニュースは「サポートが必要な方」を主要ターゲットとした事案が多く配信されていることが見てとれます。
さらに、「新型コロナ」「コロナウィルス」のワードも多く使われていることも分かりました。 新型コロナウィルスによって大きく社会変化したことが反映されているであろう、「オンライン」のワードも頻繁に使われている点は注目です。
「AI」や「IoT」、「アプリ」といったワードの使用頻度は現時点においてまだあまり高くないようですが、シニア層の「オンライン」への移行・IT活用への意識変化が今後も期待されます。