株式会社明成孝橋美術 新感覚カードゲーム『懐話ふだ』
新感覚カードゲーム『懐話ふだ』
株式会社明成孝橋美術 企画営業部 薮内様
Q.今回のシニアライフ総研ビジネスアワードで受賞された商品/サービスの概要やコンセプト、こだわり等をお教えください。
『懐話ふだ』は、思い出話を楽しみながら手軽に“回想法”に取り組める新感覚カードゲームです。カードのお題に沿った思い出話をすることで脳を活性化させ、認知症のリハビリテーションにつながります。トランプの神経衰弱に近いルールなので、少人数でも遊びやすく、カードの組み合わせによってさまざまなトークをすることができます。
Q.シニアに向けた商品・サービスを販売・提供開始するに至った理由・きっかけは何だったのでしょうか?
はじめは学生と企業がコラボして商品を開発するビジネスコンテストに参加したことがきっかけでした。その中で法政大学の西川英彦・本條晴一郎ゼミに所属する学生チームが、メンバーのご家族に認知症の当事者の方がいらっしゃることから、脳トレやリハビリテーション要素のあるカードゲーム『懐話ふだ』を提案いたしました。学生チームには「社会課題を解決する印刷製品」をテーマとして伝えていましたので、必ずしもシニア向けの商品である必要はありませんでしたが、少子高齢化・認知症患者の増加など、介護福祉現場が抱える様々な問題の解決は当社のテーマに沿っていると判断し、『懐話ふだ』プロジェクトがスタートいたしました。
Q.具体的にどういったシニア層をターゲットにされているのでしょうか?
当初は老人ホームやデイサービスなどの介護福祉施設等でレクリエーション(介護レク)に利用していただくことが主な目的でした。しかし、プロジェクトが本格的にスタートしてから間もなく新型コロナウイルスの感染拡大により、施設等で大人数での介護レクが自粛されるようになりました。そこで、カードのお題やルールをブラッシュアップし、ご家族全員で楽しんでいただけるようなカードゲームとして販売を開始し、現在では個人の方に購入していただく機会が増えています。
Q.ターゲットとのコミュニケーションはどうやって取っていますか?またコミュニケーションの中で感じる課題は何かありますか?
商品化までは、実際に介護福祉の現場で働く方々にいただいたご意見をもとに、より遊びやすいカードゲームになるよう何度も試作を重ねました。『懐話ふだ』はECサイト以外の販路がございませんため、現状はシニア層に直接コミュニケーションを取ることが難しい状況です。幅広い世代の方に『懐話ふだ』を知っていただけるよう、企業研修や教育現場での活用を提案するオンラインイベントを計画中です。
Q.今後はどんな商品・サービスを開発・付加されたいでしょうか?
当社の主力事業は、化粧品や健康食品のパッケージのデザイン・印刷加工です。美容健康業界のお客様とのお取引で培ったパッケージ印刷技術を活かして、社会が抱える様々な問題を解決できたらと考えています。また、前述のビジネスコンテストで生まれた新商品のプロジェクトも進行中ですが、『懐話ふだ』プロジェクトも引き続き進行してまいります。
株式会社明成孝橋美術 http://www.ideapot.co.jp/
特選ニュースURL http://seniorlife-soken.com/archives/20676