シニアの10年の変化を6区分で比較|2025年シニア調査から見るLINE・SNS利用の推移
シニアの10年の変化を6区分で比較
2015年・2020年・2025年の3回の調査を、同じ6区分で比較。アラ70/アクティブ層のLINE利用は、15.5%(2015年調査)から85.1%(2025年調査)になった。
- シニアライフ総研®が2015年(1,000名)・2020年(1,532名)・2025年(1,612名)に実施した調査で、LINEを「よく使うもの」に選んだ人は、アラ70/アクティブ層で15.5%→55.0%→85.1%、アラ70/マイペース層で0.0%→19.3%→57.9%と増えました(各調査の回答者は別の人です)。
- 同じ55〜64歳でも、2025年調査のLINE利用は現役層73.9%、引退層60.6%で、現役層が13.3ポイント高く、3回の調査で最も大きい差でした。InstagramとX(旧Twitter)も、本人回答の4区分すべてで2015年調査を上回っています。
- 一方、Excelは現役層40.5%→43.6%→52.3%、アラ70/アクティブ層45.0%→54.0%→52.6%と増えたものの、増加幅は同じ区分のLINEより小さく、Eメールは現役層60.5%→63.0%→59.0%でほぼ同じ水準でした。
本記事は、シニアライフ総研独自の「6区分」について、2015年・2020年・2025年の3回の調査を、設問文が共通の「よく使うもの」で比べます(選択肢の構成は調査年によって異なるため、3回に共通する選択肢に限っています)。主に本人回答の4区分(現役層・引退層・アラ70/アクティブ層・アラ70/マイペース層)を取り上げ、介護家族による代理回答の居宅介護層・施設介護層は注記つきで紹介します。※各調査の回答者は別の人です。2020年調査は2020年3月(新型コロナ流行の初期)に実施しています。
01LINEの利用は、本人回答の4区分すべてで2015年調査を大きく上回った
| 区分 | 2015年調査 | 2020年調査 | 2025年調査 |
|---|---|---|---|
| 現役層 | 21.0% | 55.1% | 73.9% |
| 引退層 | 12.0% | 49.5% | 60.6% |
| アラ70/アクティブ層 | 15.5% | 55.0% | 85.1% |
| アラ70/マイペース層 | 0.0% | 19.3% | 57.9% |
| 居宅介護層(代理回答) | 2.0% | 12.0% | 16.0% |
| 施設介護層(代理回答) | 0.0% | 0.0% | 2.0% |
LINEを「よく使うもの」に選んだ人は、本人回答の4区分すべてで、2015年調査→2020年調査→2025年調査と増えていました。アラ70/アクティブ層は15.5%→55.0%→85.1%、アラ70/マイペース層は0.0%→19.3%→57.9%で、2025年調査では半数を超えています。
同じ55〜64歳の現役層と引退層を比べると、2025年調査のLINE利用は73.9%と60.6%で、現役層が13.3ポイント高くなりました。2015年調査の差は9.0ポイント(21.0%と12.0%)、2020年調査は5.6ポイント(55.1%と49.5%)で、3回の調査で2025年調査の差が最も大きい結果です。区分を分ける条件は「現在も就業しているかどうか」で、今回のデータだけで差の理由までは特定できません。
介護家族による代理回答の居宅介護層は2.0%→12.0%→16.0%、施設介護層は0.0%→0.0%→2.0%と、本人回答の4区分に比べて低い水準にとどまりました(答える人が異なるため、本人回答の区分と同じ意味では比べられません)。
LINEを「よく使うもの」に選んだ人は、アラ70/アクティブ層で85.1%、アラ70/マイペース層で57.9%と、27.2ポイントの差があります(選ばなかった人がLINEを使えない、という意味ではありません)。LINE公式アカウントなどを施策の入口にする場合、狙う区分によってLINEをよく使う人の割合が大きく違うことを前提に、電話・メール・紙など他の接点との組み合わせを設計する必要があります。
02InstagramとXは各区分で増え、Facebookは大きく伸びていない
| 区分 | X(旧Twitter) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2015年 | 2025年 | 2015年 | 2025年 | 2015年 | 2025年 | |
| 現役層 | 1.0% | 27.2% | 7.0% | 22.6% | 19.5% | 15.9% |
| 引退層 | 1.5% | 17.3% | 11.0% | 23.9% | 17.5% | 9.7% |
| アラ70/アクティブ層 | 0.5% | 26.2% | 10.0% | 21.5% | 21.5% | 22.2% |
| アラ70/マイペース層 | 0.0% | 5.9% | 1.0% | 7.1% | 3.5% | 5.1% |
Instagramを「よく使うもの」に選んだ人は、現役層で27.2%、アラ70/アクティブ層で26.2%、引退層で17.3%と、2015年調査(いずれも1.5%以下)から増えました。X(旧Twitter)も、引退層23.9%、現役層22.6%、アラ70/アクティブ層21.5%と、4区分で2015年調査を上回っています。
一方、Facebookは現役層15.9%(2015年調査19.5%)、引退層9.7%(同17.5%)と、2015年調査を下回りました。アラ70/アクティブ層は22.2%(同21.5%)でほぼ同水準です。
2025年調査では、現役層はInstagramとXが20%台、Facebookは15.9%と、使われているSNSの顔ぶれが変わっています。媒体を選ぶときは、狙う区分でどのSNSが使われているかを先に確認することで、出稿や発信のムダを減らせます。
03Excelの増加幅はLINEより小さく、Eメールはほぼ横ばい
| 区分 | Excel | Eメール | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2015年 | 2020年 | 2025年 | 2015年 | 2020年 | 2025年 | |
| 現役層 | 40.5% | 43.6% | 52.3% | 60.5% | 63.0% | 59.0% |
| 引退層 | 26.0% | 26.6% | 30.5% | 54.5% | 61.0% | 60.2% |
| アラ70/アクティブ層 | 45.0% | 54.0% | 52.6% | 74.5% | 77.6% | 76.0% |
| アラ70/マイペース層 | 18.0% | 16.4% | 28.1% | 33.5% | 40.8% | 52.0% |
ビジネスソフトの「Excel」を「よく使うもの」に選んだ人は、本人回答の4区分すべてで2015年調査より2025年調査のほうが高くなりました。現役層は40.5%→43.6%→52.3%(+11.8ポイント)、アラ70/アクティブ層は45.0%→54.0%→52.6%(+7.6ポイント)です。ただし、同じ区分のLINEは+52.9ポイント(現役層)、+69.6ポイント(アラ70/アクティブ層)で、Excelの増加幅は4区分のどこでもLINEを下回りました。
「Eメール」は、現役層で60.5%→63.0%→59.0%、アラ70/アクティブ層で74.5%→77.6%→76.0%と、3回の調査で大きな変化はありません。一方、アラ70/マイペース層では、LINEだけでなくEメールも33.5%→40.8%→52.0%と増えています。
今回のデータで大きく広がっていたのは、LINEやInstagramなどの連絡・交流に使うサービスで、Excelのような仕事の道具の伸びは小さく、Eメールは現役層・アラ70/アクティブ層でほぼ変わっていません。「デジタルに慣れたシニアが増えた」とひとくくりにせず、何の利用が増えたのかを分けて捉えることで、サービスの導線設計が具体的になります。
04まとめ:シニアのデジタル利用は「どの区分の、何が変わったか」で見る
2015年調査から2025年調査にかけて、LINEの利用は本人回答の4区分すべてで増え、InstagramやXも広がっていました。一方、Excelの増加幅はLINEより小さく、Eメールは現役層・アラ70/アクティブ層でほぼ変わっていません。
同じ55〜64歳でも、LINEの利用は2025年調査で現役層と引退層の差が最も大きくなりました。10年の変化は、区分ごとに速度も中身も違います。
どの区分の、何の利用が自社のターゲットに関わるのか。その組み合わせは、全体傾向だけでは見えてきません。
前回までの定期調査の結果は、IT 編 ー 定期調査/2020年版(2020年3月調査・1,532名)と、デジタルデバイス編 ー 定期調査/2015年版(2015年8〜9月調査・1,000名)で紹介しています。
本記事でご紹介したのは、2015年・2020年・2025年の調査で得られたデータの一部です。シニアライフ総研®では、6区分別・性年代別・地域別のクロス集計や、利用サービスの10年の推移と購買行動・メディア接触などを掛け合わせた詳細分析を通じて、貴社の商材に合ったターゲット設計・商品企画をご支援しています。シニアのさまざまな課題に向き合う企業の取り組みは、企業から学ぶでもご紹介しています。
調査データを活用したシニアマーケティングのご相談はこちらQシニアのデジタル利用の10年に関するよくある質問
シニアのLINE利用は、10年でどのくらい変わりましたか?
シニアライフ総研®の調査で、LINEを「よく使うもの」に選んだ人は、アラ70/アクティブ層で2015年調査15.5%、2020年調査55.0%、2025年調査85.1%でした。アラ70/マイペース層も0.0%、19.3%、57.9%と増えています(各調査の回答者は別の人です)。
シニアはどのSNSを使っていますか?
シニアライフ総研®「2025年シニア調査」で、よく使うものにInstagramを選んだ人は現役層27.2%・アラ70/アクティブ層26.2%、X(旧Twitter)は現役層22.6%・引退層23.9%、Facebookは現役層15.9%・引退層9.7%でした。
シニアはExcelやEメールを使っていますか?
シニアライフ総研®「2025年シニア調査」で、よく使うものにExcelを選んだ人は現役層52.3%・アラ70/アクティブ層52.6%、Eメールは現役層59.0%・アラ70/アクティブ層76.0%でした。2015年調査と比べると、Excelは現役層で+11.8ポイント、アラ70/アクティブ層で+7.6ポイント高く、Eメールはこの2区分でほぼ同水準です。
| 調査対象 | 55歳以上の男女(全国) |
|---|---|
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査期間 | 2015年調査:2015年8月28日〜9月1日/2020年調査:2020年3月10日〜3月17日/2025年調査:2025年3月21日〜3月28日 |
| サンプル数 | 2015年調査:1,000名/2020年調査:1,532名/2025年調査:1,612名(本人回答1,412名+介護家族による代理回答200名) |
| 備考 | 「よく使うもの」の複数回答(母数は各調査の区分ごとの回答者)。設問文は3回の調査で共通ですが、選択肢の構成は調査年によって異なります(2015年調査にYouTubeの選択肢はなく、2025年調査にはパソコンやiPhoneの選択肢がないなど)。比較は共通の選択肢に限っています。居宅介護層・施設介護層は介護家族による代理回答。各調査の回答者は別の人で、同じ人の変化ではありません。2020年調査は新型コロナ流行の初期に実施 |
| 本調査の読み方 | 同じ設問で6区分などの層を比べ、その差を把握することを目的としています。6区分は就業・健康状態に加え、デジタルデバイスやインターネットの利用状況、趣味・コミュニティ参加などを得点化して分類しています(アラ70/アクティブ層とマイペース層の区分)。2015年調査では「ノンアクティブ層」と呼んでいた区分です。 |
※本記事では、調査結果の一部を抜粋して紹介しています。
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