施設介護層とは?介護施設で暮らすシニアの特徴

施設介護層とは、シニアライフ総研®が独自に分類する6区分のひとつで、65歳以上の健康寿命外にあり、介護施設等に居住しているシニア層です。
一般的に「施設入居者」や「要介護高齢者」と一括りにされる層であっても、マーケティング上は、生活行動、情報接触、購買行動、健康管理、家族や専門職との関わり方に違いがあります。シニアライフ総研®では、年齢だけでなく、就業状況・健康状態・生活行動などをもとにシニア層を6つに区分し、その中で介護施設等に居住し、生活の多くを施設環境の中で送る層を「施設介護層」として整理しています。
施設介護層の要点
施設介護層を理解するうえで重要なポイントは、生活環境、購買行動、情報接触、健康・将来意識、支援体制の5点です。
✓65歳以上の健康寿命外で、介護施設等に居住している層
✓生活の多くが施設内で完結し、本人の行動範囲は限定されやすい
✓食料品や生活必需品の購入は、本人ではなく介護職や支援者が担う割合が高い
✓テレビや新聞などのメディア接触も、他区分と比べて低くなりやすい
✓健康管理や将来への備えは、本人の能動的な行動よりも施設環境や支援体制に委ねられやすい
施設介護層の基本属性
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年齢区分 | 65歳以上の健康寿命外 |
| 定義 | 介護施設等に居住している層 |
| 平均年齢 | 85.5歳 |
| サンプル数 | 100名 |
※本ページのデータは、シニアライフ総研®独自調査に基づくものです。
※施設介護層は介護者による代理回答です。
シニアライフ総研®では、年齢だけでなく、就業状況・健康状態・生活行動などをもとに、シニア層を6つの区分で整理しています。施設介護層は、その中でも65歳以上の健康寿命外にあり、介護施設等に居住している層にあたります。

施設介護層が貴社の商品・サービスにとって有望なターゲットになるか、データをもとに確認できます。
施設介護層の主な特徴
施設介護層は、65歳以上の健康寿命外で、介護施設等に居住し、生活の多くを施設環境の中で送っている層です。主な特徴は以下の3点です。
特徴1:生活の多くが施設内で完結している
自宅ではなく介護施設等で生活しているため、日常の行動範囲は施設環境の中に収まりやすくなっています。食事、健康管理、生活必需品の調達なども、本人が個別に判断・実行するというより、施設の運営や専門職の支援体制の中で成り立っている点が特徴です。
特徴2:情報接触は大きく限定されている
テレビの接触は一定程度見られるものの、他区分と比べるとメディア接触全体は低くなっています。新聞やラジオ、ネットニュースなどへの接触も限定的で、スマートフォンやデジタルメディアを通じて自ら情報を取りに行く行動は少なくなります。外部情報との接点は、施設環境や周囲の人を介した形になりやすい層です。
特徴3:購買や健康管理は本人よりも支援体制に委ねられやすい
食料品や生活必需品の購入では、本人よりもヘルパー・介護職などが担う割合が高くなっています。健康維持や終活についても、本人が能動的に行動するというより、施設環境や専門職、家族などの支援の中で管理されやすい点が特徴です。
データで見る居宅介護の特徴
施設介護層の特徴は、生活必需品の購入主体、メディア接触、将来不安・健康行動に表れています。ここでは、この層を理解するうえで特徴的な項目を抜粋して紹介します。
1.生活・購買行動
判断を委ねる「低関与の生活構造」
施設介護層では、食料品や生活必需品の購入について、本人が主に行う割合は低く、ヘルパー・介護職などの支援者が担う割合が高くなっています。また、購入場所や購入頻度を把握していない割合も高く、日常の購買行動が本人の選択というより、施設運営や支援体制の一部として組み込まれていることがうかがえます。
施設介護層における購買行動の把握状況
| 項目 | 全体 | 施設介護層 |
|---|---|---|
| 購入場所が「わからない」 | 5.0% | 41.0% |
| 購入頻度を「把握していない」 | 5.8% | 46.0% |
対象:全体(N=1,612)、施設介護層(N=100)
形式:SA(単一回答)
※購入場所・頻度について「わからない/把握していない」と回答した割合です。
2.メディア・情報接触
外の情報が薄れる「情報過疎空間」
施設介護層では、テレビや新聞などの従来型メディアとの接点はあるものの、全体として情報接触は限定的です。テレビの接触率も居宅介護層と比べて低く、ネットニュースやYouTubeなどのデジタルメディア接触も少ない傾向があります。
こうした情報接触の少なさは、本人の利用状況だけでなく、施設での生活環境や情報に触れる機会の違いとも関係している可能性があります。そのため、施設介護層の情報接触を読み解く際には、本人単独の行動だけでなく、生活環境も含めて捉えることが重要です。
施設介護層の主要メディア接触TOP5
| メディア | 全体 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| テレビ(地上波) | 67.0% | 64.0% | 70.0% |
| 新聞(紙版) | 25.0% | 30.0% | 20.0% |
| ラジオ | 21.0% | 22.0% | 20.0% |
| テレビ(BS・CS放送) | 17.0% | 16.0% | 18.0% |
| 雑誌(紙版) | 14.0% | 14.0% | 14.0% |
注記:
対象:施設介護層(全体:N=100、男性:n=50、女性:n=50)
形式:MA(複数回答)
※「まったく見ない/利用しない」と回答した人を除く割合です。
3.健康・将来意識
判断を手放した「受容の境地」
施設介護層では、健康管理や終活などについて、本人が能動的に取り組む割合は高くありません。一方で、将来不安について「特に不安なことはない」とする回答が比較的多く見られます。
これは、施設入居により生活上の支援体制が整っていることや、日常生活の多くを施設環境に委ねていることが関係している可能性があります。将来意識を読み解く際には、本人の意識だけでなく、施設での生活状況や支援体制との関係も含めて見る必要があります。
5指標で見る施設介護層の生活特性
施設介護層は、生活の多くが施設内で完結し、本人の行動や判断よりも、施設環境や支援体制の影響を受けやすい層です。情報接触や購買行動も本人だけでは完結しにくく、施設・専門職・家族を含めて生活実態を捉える必要があります。
| 指標 | 傾向 | 傾向 |
|---|---|---|
| 経済的余力 | ★☆☆☆☆ | 年金中心で介護費負担が増加 |
| 購買接点 | ★☆☆☆☆ | 自力購入が少なく代理購入中心 |
| 趣味・体験支出 | ★☆☆☆☆ | 外部活動は少なく施設内中心 |
| 将来への準備 | ★☆☆☆☆ | 能動的な備えは限定的 |
| 社会・トレンド感度 | ★☆☆☆☆ | 外部情報との接点は最小限 |
※各評価は、シニアライフ総研®独自調査の回答結果に基づき、区分ごとの特徴を整理したものです。
※星の数は優劣ではなく、各指標の傾向の強弱を示したものです。
施設介護層の特徴を読み解く視点
施設介護層は、同じ健康寿命外にある居宅介護層とは、生活環境、購買行動、情報接触、健康管理、家族や専門職との関わり方に違いが見られます。
そのため、単に「介護を受けている人」として一括りにするのではなく、自宅で生活しているのか、施設で生活しているのか、本人の判断や行動がどの程度残っているのか、生活の実行主体が誰に移っているのかまで含めて捉えることが重要です。
シニアライフ総研®では、調査データをもとにしたターゲット理解に加え、ブランドの方向性、コミュニケーション設計、メディア・販促接点、クリエイティブやデザインまで含めて、シニアマーケティングを一体で捉えています。

このようなご相談に対応できます
✓ 施設介護層の詳細データを確認したい
✓ 自社の商品・サービスが、どのシニア区分と親和性が高いか確認したい
✓ シニア向けブランドの方向性やコミュニケーション設計を整理したい
✓ 媒体選定にとどまらず、クリエイティブやデザインまで含めて相談したい
よくある質問
Q. 施設介護層とはどのような層ですか?
A. 施設介護層とは、シニアライフ総研®が独自に分類する6区分のひとつで、65歳以上の健康寿命外にあり、介護施設等に居住しているシニア層です。
Q. 施設介護層と居宅介護層の違いは何ですか?
A. 居宅介護層は、介護や生活支援を受けながら自宅で生活している層です。一方、施設介護層は、介護施設等に居住し、生活の多くが施設環境の中で完結している点が特徴です。購買行動や健康管理、情報接触においても、本人の裁量より施設環境や専門職の支援体制の影響が大きくなります。
Q. 施設介護層はどのようなメディアに接触していますか?
A. テレビへの接触が中心ですが、居宅介護層と比べると接触率は低くなっています。新聞やネットニュースなどへの接触も限定的で、外部情報との接点は施設環境や周囲の人を介した形になりやすい層です。
Q. 施設介護層にはどのような生活行動の特徴がありますか?
A. 生活の多くが施設内で完結し、買い物や健康管理なども本人が個別に判断・実行するより、施設運営や介護職などの支援体制の中で成り立ちやすくなります。食料品や生活必需品の購入では、ヘルパー・介護職などが担う割合が高くなります。
Q. 施設介護層の詳細データやクロス集計は確認できますか?
A. はい。施設介護層については、性別・地域別・他区分との比較など、詳細データやクロス集計の確認が可能です。必要な集計軸や確認したいテーマに応じて、シニアライフ総研®までお問い合わせください。
-
- 企業事例から学ぶ
- 第57回 ネスレ日本株式会社 ビジネスアワード2025 ビジネスモデル賞受賞
- 記事へ
-
- 行政事例から学ぶ
- 「健康寿命延伸都市」を支える松本ヘルスバレー構想
- 記事へ
-
- メディア事例から学ぶ
- 孫がプロデュースするTikToker シニアインフルエンサー 「きょうかのばあば」
- 記事へ
-
- キャラクター事例から学ぶ
- 3世代マーケティング
- 記事へ
-
- イベント事例から学ぶ
- 2021年6月23日 映画「老後の資金がありません!」前田 哲監督取材レポート
- 記事へ
-
- 2026/6/28
- ●ウェルネスダイニングがエーザイ、ローソンと認知機能低下および認知症のリスク低減をめざした連携を開始
- 記事へ
-
- 2026/6/27
- ●人生100年時代 “動ける身体”が地域を支える 運動器ケア しまだ病院(大阪府羽曳野市)が新たな予防医療のモデルとして 次世代型『運動器ドック』を開始
- 記事へ
-
- 2026/6/26
- ●高齢化が進む秋田から、地域モデルを。多世代共創フェスティバル「Age-Well AKITA」を2026年度に年4回開催
- 記事へ
-
- 2026/6/25
- ●おてつたび、JR東日本「大人の休日倶楽部」とシニア世代の“地域に貢献する旅”を映像化 〜「移動×お手伝い」で、地方の人手不足解消と、人生100年時代の新しい旅のかたちを提案〜
- 記事へ
-
- 2026/6/25
- ●現役時代の「スキル」と「経験」を、ヨコハマのために。シニアの新しい“出番と居場所”をつくる「よこはまポジティブエイジング」2026年度もスタート!
- 記事へ






