シニアの買い物の担い手と移動手段|2025年シニア調査から見る購入頻度・利用店舗・地域差

2025年シニア調査 第10回

シニアの買い物の担い手と移動手段

55歳以上1,612名に、食料や生活必需品の買い物について聞いた。「ご自身で買う」人は、女性80.7%、男性35.6%。男性では、引退層57.1%と現役層45.5%で差が出た。

35.6%
男性
食料や生活必需品を「ご自身」で買う
→
80.7%
女性
食料や生活必需品を「ご自身」で買う
差の正体買い物の担い手は男女で大きく分かれ、男性では区分でも差が出た。一方、購入頻度とスーパー利用は区分・男女で差が小さく、移動手段は居住地と男女で分かれた。詳しくは本文で解説します。
この傾向は、性年代・地域別でさらに細かく分かれています 詳細データを相談する →
この記事のポイント
  • シニアライフ総研®「2025年シニア調査」(55歳以上1,612名)で、食料や生活必需品を主に「ご自身」で買う人は、女性80.7%、男性35.6%でした。本人回答の女性は4区分すべてで86.8〜93.8%と高く、男性は31.0〜57.1%と区分で幅があります。居宅介護層は14.0%で、施設介護層は1割未満です(介護層は家族による回答)。
  • 買い物の頻度は「週2回以上」が全体の73.1%、最もよく買う場所は「スーパーマーケット」が76.4%でした。本人回答の4区分では、週2回以上が74.9〜82.9%、スーパーが78.8〜82.3%と、区分による差は小さい結果です。
  • 買い物先までの移動は、都市部では徒歩を利用する人が74.4%、非都市部では自分で運転する自動車を利用する人が67.5%(都市部40.4%)と、居住地で分かれました。自分で運転する人は男女でも差があり(本人回答で男性62.1%、女性44.2%)、都市部・非都市部のどちらでも男性が高くなっています。

本記事は、シニアライフ総研独自の「6区分」について、食料や生活必需品の買い物行動を比べます。本人回答の4区分(現役層・引退層・アラ70/アクティブ層・アラ70/マイペース層)に加え、介護家族による回答の居宅介護層・施設介護層も同じ表に載せます。介護家族の回答は、「介護を受けているご本人から見た関係性」で答えてもらっています。居宅介護層・施設介護層は各100名と少ないため、数値は目安としてご覧ください。男女別は、全体では1,612名(男性831名・女性781名。介護層は介護を受けている方の性別)、区分別では本人回答で見ています。

1現役層55〜64歳仕事とデジタルの「フル稼働」シニア
2引退層55〜64歳仕事を終えた「スローペース」シニア
3アラ70/アクティブ層65歳以上(健康寿命内)余白を使う「行動拡張」シニア
4アラ70/マイペース層65歳以上(健康寿命内)広げすぎない暮らしの「マイペース」シニア
5居宅介護層65歳以上(健康寿命外)支援が入る「自宅生活」シニア
6施設介護層65歳以上(健康寿命外)環境に委ねる「施設ケア」シニア

6区分それぞれの詳しい定義・データはシニアの大分類で解説しています。

01「ご自身で買う」人は女性が8割、男性は3割台。男性は区分でも差があり、介護層ではお子様やヘルパーが担う

対象:全体1,612名(本人回答1,412名+介護家族による代理回答200名)形式:SA(単一回答)「食料や生活必需品を主に購入するのはどなたか」n:現役層 283、引退層 226、アラ70/アクティブ層 409、アラ70/マイペース層 494、居宅介護層 100、施設介護層 100※居宅介護層・施設介護層は介護家族による回答(介護を受けている方から見た関係性)※男女別は、全体は1,612名、区分別は本人回答1,412名

「ご自身」で買う人は、全体で女性80.7%、男性35.6%と大きく分かれました。男性は「配偶者・パートナー」が51.6%で最多で、女性(5.2%)を大きく上回ります。

区分(ご自身で買う)男性女性
全体35.6%80.7%
現役層45.5%86.8%
引退層57.1%87.7%
アラ70/アクティブ層31.0%93.8%
アラ70/マイペース層34.8%91.6%

本人回答の4区分で見ると、女性は86.8〜93.8%と、区分を問わず高い水準です。男性は31.0〜57.1%と、区分によって幅があります。同じ55〜64歳の現役層と引退層を比べると、女性は86.8%と87.7%でほぼ同じ一方、男性は現役層45.5%、引退層57.1%で、引退層が11.6ポイント高くなりました。区分を分ける条件は「現在も就業しているかどうか」で、今回のデータだけで差の理由までは特定できません。

6区分すべての担い手は、次のとおりです。

区分ご自身配偶者・パートナーお子様ヘルパーなどの介護従事者
全体(1,612名)57.4%29.2%4.7%3.8%
現役層64.3%30.0%0.0%0.0%
引退層72.6%17.3%0.9%0.4%
アラ70/アクティブ層58.2%39.6%0.5%0.0%
アラ70/マイペース層64.8%32.2%1.2%0.0%
居宅介護層(家族回答)14.0%18.0%42.0%8.0%
施設介護層(家族回答)8.0%7.0%23.0%52.0%

6区分で比べると、「ご自身」で買う人は本人回答の4区分で58.2〜72.6%でした。一方、居宅介護層は14.0%で、最も多い担い手は「お子様」(42.0%)です。施設介護層は「ヘルパーなどの介護従事者」が52.0%で最多でした。区分を分ける条件が介護の有無・居所であるため、買い物の担い手の違いは区分の特徴をよく表しています。

💡 プランナーの視点:「買う人」と「使う人」が一致しない層がある

「ご自身」で買う人は女性で約8割、男性では3割台にとどまり、男性の過半数は配偶者に任せています。さらに介護層では、担い手がお子様やヘルパーに移ります。商品やサービスを届けたい相手と、購入行動をする人が別になる層が複数あるため、訴求の言葉や接点を誰に向けるかを、性別・区分ごとに分けて設計する必要があります。

02買い物は「週2回以上」「スーパー」が中心。本人回答の4区分では差が小さい

対象:全体1,612名形式:SA(単一回答)「食料や生活必需品を主に買い物される方の購入頻度・最もよく買い物をする場所」n:01と同じ※「週2回以上」は「週に4回以上」と「週に2〜3回」の合計
区分週4回以上週2回以上スーパーマーケット
全体(1,612名)25.3%73.1%76.4%
現役層24.7%74.9%82.3%
引退層27.0%77.4%78.8%
アラ70/アクティブ層29.8%82.9%81.4%
アラ70/マイペース層27.7%77.1%80.2%
居宅介護層(家族回答)13.0%54.0%58.0%
施設介護層(家族回答)5.0%17.0%33.0%

買い物の頻度は、全体で「週2〜3回」が47.8%と最も多く、「週4回以上」(25.3%)と合わせて、週2回以上が73.1%でした。最もよく買い物をする場所は、全体で「スーパーマーケット」が76.4%、「ショッピングセンター・モール」が4.7%、「生協」が3.7%です。

本人回答の4区分で見ると、週2回以上は74.9〜82.9%、スーパーは78.8〜82.3%で、区分による差は大きくありません。同じ55〜64歳の現役層と引退層でも、週2回以上は74.9%と77.4%、スーパーは82.3%と78.8%と近い水準です。一方、居宅介護層は週2回以上が54.0%、スーパーが58.0%で、施設介護層は17.0%、33.0%でした(介護家族の回答で、買い物の担い手も異なります)。

回答者の男女で分けても、全体(1,612名)で週2回以上は男性72.3%、女性73.9%、スーパーは男性76.3%、女性76.4%とほぼ同じ水準です。

買い物先までの距離との関係を見ると、本人回答で週4回以上買い物をする人(387名)は、使う移動手段のうち最も短い片道時間が9分以内の人が71.2%で、週に1回程度から月に1回未満の人(268名)の58.5%より高くなっています(都市部・非都市部のどちらでも同じ向きです)。買い物先が近い人ほど頻度が高い関係が見られますが、今回のデータだけで因果までは特定できません。

💡 プランナーの視点:日常の買い物は、区分を問わず「スーパーで週数回」が基本

本人回答の4区分では、買い物の頻度も場所も大きく変わらないため、店頭での接点づくりは区分別に大きく作り分けるより、「誰が買うか」「どう行くか」の違いを見るほうが効果的です。同じスーパーでも、利用する人が自分で来店するのか、家族が代わりに購入するのかで、売り場での見せ方は変わります。

03移動手段は、区分より居住地と男女の差が大きい

対象:全体1,612名のうち、移動手段を回答した1,532名(都市部790名・非都市部742名)形式:SA「最もよく買い物をする場所までの移動手段と片道の所要時間」(手段ごとに回答)。表は、各手段で「移動しない・利用しない」以外を選んだ人※都市部は東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県・愛知県・大阪府、非都市部はそれ以外の道県
居住地徒歩自分で運転する自動車家族などの運転する自動車バス電車・地下鉄
都市部74.4%40.4%25.6%11.8%12.4%
非都市部53.2%67.5%34.1%8.9%7.5%

買い物先までの移動で、徒歩を利用する人は都市部74.4%、非都市部53.2%、自分で運転する自動車を利用する人は都市部40.4%、非都市部67.5%でした。徒歩は都市部が21.2ポイント、自分で運転する自動車は非都市部が27.1ポイント高い結果です。

この差は、6区分の構成の違いによるものではありません。本人回答の4区分で、自分で運転する自動車を利用する人を都市部・非都市部に分けて見ると、4区分のすべてで非都市部のほうが25ポイント以上高くなっています。

対象:本人回答1,412名のうち、移動手段を回答した人 / 形式:「自分で運転する自動車」を利用する人 / n(都市部・非都市部):現役層 156・121名、引退層 107・114名、アラ70/アクティブ層 209・198名、アラ70/マイペース層 253・225名
区分(本人回答)都市部非都市部
現役層45.5%71.9%
引退層38.3%64.9%
アラ70/アクティブ層42.1%76.3%
アラ70/マイペース層35.2%60.4%

自分で運転する自動車を利用する人は、男女でも差があります。本人回答で男性62.1%、女性44.2%で、都市部(男性50.1%、女性29.8%)と非都市部(男性74.5%、女性61.0%)のどちらでも、男性のほうが高くなっています。運転免許の有無などは今回の設問にないため、理由までは特定できません。

対象:本人回答1,383名(移動手段を回答した人) / 形式:「自分で運転する自動車」を利用する人
居住地男性女性
都市部50.1%29.8%
非都市部74.5%61.0%
💡 プランナーの視点:買い物の移動は、「どの区分か」の前に「どこに住んでいるか」

同じ区分でも、非都市部では車での来店が前提になり、都市部では徒歩圏が中心になります。自分で運転する人は、都市部の女性(29.8%)から非都市部の男性(74.5%)まで大きく幅があります。店舗・サービスの設計は、狙う区分や性別に加えて、来てもらうのか、届けるのか、という前提を地域ごとに分けて検討する必要があります。シニアの移動課題に向き合う取り組みは、親に贈るシニア向け「タクシーサブスク」全国展開へや、観光需要と高齢者の移動課題を“タクシー×ライドシェア”で解決でも紹介しています。

04まとめ:シニアの買い物は「誰が」「どこで」「どう行くか」で見る

食料や生活必需品の買い物は、「ご自身」で買う人が女性80.7%、男性35.6%と大きく分かれ、男性では現役層45.5%、引退層57.1%と区分でも差が出ました。頻度は週2回以上、場所はスーパーが中心で、介護層では担い手がお子様やヘルパーに移ります。

買い物の頻度や場所は区分・男女で差が小さく、担い手と移動環境(居住地・男女)に違いが出ることが今回のデータから読み取れます。

どの区分の、誰に、どんな接点で届けるのか。その組み合わせは、全体傾向だけでは見えてきません。

関連して、シニアの住まいと同居状況、シニアの食生活の意識と悩み、シニアの資産総額と毎月の生活費もあわせてご覧ください。

本記事でご紹介したのは、買い物行動に関するデータの一部です。シニアライフ総研®では、6区分別・性年代別・地域別のクロス集計や、買い物の担い手と通販利用・メディア接触などを掛け合わせた詳細分析を通じて、貴社の商材に合ったターゲット設計・販売チャネル設計をご支援しています。シニアのさまざまな課題に向き合う企業の取り組みは、企業から学ぶでもご紹介しています。

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Qシニアの買い物に関するよくある質問

シニアの買い物は、誰がしていますか?

シニアライフ総研®「2025年シニア調査」(55歳以上1,612名)で、食料や生活必需品を主に「ご自身」で買う人は、女性80.7%、男性35.6%でした。男性は「配偶者・パートナー」が51.6%、女性は5.2%でした。

シニアはどこで、どのくらいの頻度で買い物をしていますか?

シニアライフ総研®「2025年シニア調査」で、食料や生活必需品を最もよく買う場所は、「スーパーマーケット」が76.4%、「ショッピングセンター・モール」が4.7%、「生協」が3.7%でした。購入頻度は、「週に2〜3回」が47.8%、「週に4回以上」が25.3%で、合わせて週2回以上が73.1%でした。

シニアは買い物にどんな手段で行っていますか?

シニアライフ総研®「2025年シニア調査」で、買い物先まで徒歩を利用する人は都市部74.4%、非都市部53.2%、自分で運転する自動車を利用する人は都市部40.4%、非都市部67.5%でした。居住地によって移動手段が大きく異なります。

調査対象55歳以上の男女(全国)
調査方法インターネット調査
調査期間2025年3月21日〜3月28日
サンプル数1,612名(本人回答1,412名+介護家族による代理回答200名)
備考Q8〜Q11は、食料や生活必需品の買い物について聞いた設問です。居宅介護層・施設介護層(各100名)は介護家族による回答で、介護を受けている方から見た関係性で回答しています。Q11は手段ごとに回答する形式で、表の数値は各手段で「移動しない・利用しない」以外を選んだ人の割合です(複数の手段を利用している人がいるため、合計は100%になりません)。都市部は東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県・愛知県・大阪府、非都市部はそれ以外の道県です。
本調査の読み方同じ設問で6区分などの層を比べ、その差を把握することを目的としています。6区分は就業・健康状態に加え、デジタルデバイスやインターネットの利用状況、趣味・コミュニティ参加などを得点化して分類しています(アラ70/アクティブ層とマイペース層の区分)。

※本記事では、調査結果の一部を抜粋して紹介しています。

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