シニアの住まいと同居状況|2025年シニア調査から見る居住形態と将来の住まい

55歳以上を対象としたシニアライフ総研®「2025年シニア調査」から、現在の住まい、同居している家族、将来どこで暮らしたいと考えているのかを紹介します。

シニアの住まいを考える際は、持ち家か賃貸かという居住形態だけでなく、誰と暮らしているのか、今後も現在の自宅で暮らしたいのかという生活基盤全体に目を向ける必要があります。

本記事では、「現在の住居形態」「現在の同居状況」「余生を過ごしたい場所」の3つの調査結果から、シニアの暮らしを捉えるうえで企業が押さえておきたい視点を読み解きます。

🚨 この調査から見える3つのポイント

  • 本人回答者では、戸建てと分譲マンションを合わせた持ち家が78.6%

  • 全回答者の60.6%が配偶者・パートナーと同居する一方、一人暮らしも20.2%

  • 余生を過ごしたい場所は「現在住んでいる自宅」が58.4%で最多

シニアの約8割が持ち家に居住

調査結果:現在の居住形態

順位・回答項目割合
1位:持ち家(戸建て)57.6%
2位:分譲マンション21.0%
3位:賃貸マンション・アパート16.8%
4位:賃貸(戸建て)2.1%
5位:ご家族の家で同居1.6%

対象:55歳以上のうち介護層を除く本人回答者(N=1,412) 形式:SA(単一回答)
※シニアライフ総研®が生活実態に基づいて整理する独自のシニア6区分のうち、本記事では介護層を除外して集計し、上位項目を抜粋しています。

現在の住居形態では、「持ち家(戸建て)」が57.6%で最も高く、「分譲マンション」の21.0%が続きました。両者を合わせると78.6%となり、介護層を除く本人回答者の約8割が持ち家で暮らしています。

一方、「賃貸マンション・アパート」は16.8%、「賃貸(戸建て)」は2.1%でした。持ち家が多数を占めるものの、賃貸住宅や家族の家などで暮らす人も一定数います。

年代別では、「持ち家(戸建て)」が50代49.4%、60代56.2%、70代63.9%と、年代が上がるにつれて高くなっています。反対に、「賃貸マンション・アパート」は50代25.9%、60代16.5%、70代12.0%でした。

ただし、この差は年齢だけでなく、住宅取得時期や就業状況、家族構成、居住地域などが関係している可能性があります。

💡 プランナーの視点

持ち家であることと、住まいに課題がないことは同じではありません。戸建てでは修繕や庭の管理、段差、生活動線などが負担になり得ます。マンションでも管理費や設備更新、外出時の動線など、別の課題があります。

シニア向けの商品・サービスを考える際は、持ち家か賃貸かだけで対象者を分けず、住宅の種類、維持管理の状況、家族から受けられる支援まで重ねて見ることが重要です。


配偶者との同居が中心。一人暮らしも約5人に1人

調査結果:現在同居している家族

順位・回答項目割合
1位:配偶者・パートナー60.6%
2位:お子様25.6%
3位:同居人はいない(一人暮らしをしている)20.2%
4位:あなたの母親7.9%
5位:同居人はいない(病院・施設などに入院/入所している)4.8%
6位:兄弟・姉妹3.0%
7位:お孫様2.8%
8位:あなたの父親2.4%

対象:55歳以上の全回答者(N=1,612) 形式:MA(複数回答)
※上位8項目を抜粋しています。複数回答のため、合計は100%になりません。

現在同居している家族では、「配偶者・パートナー」が60.6%で最も高く、「お子様」が25.6%で続きました。配偶者との二人暮らしや、子どもを含む家族との生活が中心であることが分かります。

一方、「同居人はいない(一人暮らしをしている)」も20.2%を占め、約5人に1人が一人暮らしです。

また、「あなたの母親」が7.9%、「あなたの父親」が2.4%となっており、自身がシニア世代に入りながら、高齢の親と暮らす人も含まれています。

同居家族がいることが、そのまま本人への支援があることを意味するわけではありません。本人が親や配偶者を支えている場合もあります。

反対に、一人暮らしであっても、近隣の家族や友人と日常的につながっているケースがあります。

💡 プランナーの視点

「夫婦世帯」「単身世帯」といった世帯類型だけでは、生活の実態を十分に捉えられません。家事や買い物を担う人、離れて暮らす家族との距離、支援する側とされる側の関係によって、必要な商品や情報は変わります。

特に一人暮らしを「孤立」と同一視せず、家族・友人とのつながりや日常の行動範囲を分けて把握することが、適切なターゲット設計につながります。


余生を過ごしたい場所は「現在の自宅」が約6割

調査結果:余生を過ごしたい場所

順位・回答項目割合
1位:現在住んでいる自宅58.4%
2位:特に希望している場所はない24.6%
3位:国内の気に入った場所への住み替え6.3%
4位:気に入った地域の高齢者向け住まい2.5%
5位:故郷2.4%
6位:自宅の近くの高齢者向け住まい1.7%
7位:家族の家の近くの高齢者向け住まい1.6%

対象:55歳以上の全回答者(N=1,612) 形式:SA(単一回答)
※上位7項目を抜粋しています。

余生を過ごしたい場所では、「現在住んでいる自宅」が58.4%で最も高く、「特に希望している場所はない」が24.6%で続きました。

「国内の気に入った場所への住み替え」は6.3%にとどまっています。

この結果からは、積極的な住み替えよりも、慣れ親しんだ自宅を将来の暮らしの基盤と考える人が多いことがうかがえます。

ただし、現在の自宅を希望することが、現在の住環境に不便や不安がないことを意味するわけではありません。

身体機能や家族構成が変化しても自宅で暮らし続けるためには、住宅設備や安全性だけでなく、買い物、通院、移動、家事、見守り、地域とのつながりなど、生活を支える複数の条件が関わります。

💡 プランナーの視点

将来の住まいを「自宅か施設か」の二者択一で捉えるだけでは不十分です。自宅を暮らしやすく改修する、同じ地域内で住み替える、家族の近くに移るなど、現在の生活との連続性を保つ選択肢があります。

住まいそのものに加えて、移動・買い物・医療・見守りを含む生活圏全体を捉えることで、本人が維持したい暮らしに沿った提案がしやすくなります。


シニアの住まいは、居住形態・同居状況・将来意向を重ねて捉える

今回の調査では、介護層を除く本人回答者の78.6%が持ち家に住んでいました。

また、全回答者の60.6%が配偶者・パートナーと同居する一方、一人暮らしも20.2%を占めています。余生を過ごしたい場所では、58.4%が現在住んでいる自宅を選びました。

ただし、これらを別々の属性として見るだけでは、シニアの住生活は捉えきれません。

持ち家で配偶者と暮らす人、一人で賃貸住宅に暮らす人、高齢の親と同居する人では、課題も意思決定の方法も異なります。

企業がシニア向けの商品・サービスや情報発信を考える際は、「55歳以上」「持ち家」といった一つの属性で対象者像を決めず、誰と暮らし、誰を支え、どのような生活圏を持ち、将来どの暮らしを維持したいのかまで重ねて見ることが重要です。


自社のテーマに合わせた再集計・分析をご希望の方へ

この記事で紹介した全体集計に加え、ご相談内容に応じて、年代、性別、健康状態、シニアライフ総研®独自のシニア6区分などによる再集計・分析も可能です。

自社の商品・サービスで着目すべき層や、住まい・家族構成と購買・情報行動をどのように組み合わせて見るべきかといった検討段階からご相談いただけます。

相談内容が固まっていない段階でもお問い合わせいただけます。


調査概要

項目内容
調査対象55歳以上の男女
調査方法インターネット調査
調査期間2025年3月21日~3月28日
サンプル数1,612名
備考独自のシニア6区分のうち居宅介護層・施設介護層は介護者の代理回答

※シニアライフ総研®では、年齢だけでなく、就業状況、健康状態、生活行動などをもとに、シニアライフ総研🄬独自の6区分で整理しています。
※本記事では調査結果の一部を抜粋して紹介しています。

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