【シニアの概況】高齢者の外出と自動車の運転に関する状況 2020年1月

内閣府より発表される『高齢社会白書』を元に、具体的な数字を交えてながら
シニアマーケットについて、テーマ別にご紹介します。
シニアマーケットをマクロ視点で捉える際にお役立てください。


シニアの外出手段は自家用車と徒歩が多い

60歳以上の人に対し、外出する際、どのような手段で外出しているのかを聞いたところ、「自分で運転する自動車」(56.6%)と「徒歩」(56.4%)が多く、「自転車」(22.4%)、「家族などの運転する自動車」(20.5%)、「電車」(20.3%)、「バス」(20.2%)がいずれも2割程度となっています。

複数回答なので単純に合計できませんが、「自分で運転する自動車」が56.6%、「家族などの運転する自動車」が20.5%と、かなりの人が移動手段に自家用車を利用していることになります。

外出する際に利用する手段(複数回答)<都市規模別>

外出する際に利用する手段(都市規模別)

内閣府「高齢者の住宅と生活環境に関する調査」(平成30年度)を加工して作成

年齢別に見ると、「自分で運転する自動車」とする割合は年齢が上がるほど減少し、80歳以上では、26.4%となりますが、「家族などの運転する自動車」とする割合は、年齢が上がるほど増える傾向にあります。

外出する際に利用する手段(複数回答)<年齢別>

内閣府「高齢者の住宅と生活環境に関する調査」(平成30年度)を加工して作成

内閣府「高齢者の住宅と生活環境に関する調査」(平成30年度)を加工して作成

シニアの過半数以上が外出時に自分で運転している

自分で運転する自動車を外出の手段としている人に対し、運転頻度をたずねたところ、「ほとんど毎日運転する」と答えた人は約3分の2(67.4%)となっています。

「ほとんど毎日運転する」とした人の割合を都市規模別に見ると、「大都市」の50.0%に対し、「中都市」66.7%、「小都市」72.9%、「町村」75.5%と、都市規模が小さいほど毎日運転する割合が高くなっています。

また、男女別に見ると、女性より男性の方が「ほとんど毎日運転する」とする人の割合がやや高い。年齢別に見ると、年齢が高くなるほど運転頻度は少なくなる傾向がありますが、80歳以上でも5割以上がほとんど毎日運転しています。

外出の際に自分で運転する頻度(択一回答)
※外出の際に自分で自動車を運転する人=100%

内閣府「高齢者の住宅と生活環境に関する調査」(平成30年度)を加工して作成

内閣府「高齢者の住宅と生活環境に関する調査」(平成30年度)を加工して作成

80歳以上は「年齢や身体的な支障の有無にかかわらず、車の運転を続けようと思っている」人が多い

自分で運転する自動車を外出の手段としている人に対し、今後車を運転することについて、どのように思っているかを聞いたところ、「一定の年齢になったら、車の運転をやめようと思っている」人が40.4%、「視力の低下などにより運転の支障を感じたら、車の運転をやめようと思っている」人が39.8%となっています。

一方で「年齢や身体的な支障の有無にかかわらず、車の運転を続けようと思っている」人も11.5%います。この割合は、都市規模別に見ると、都市規模が小さいほど高くなる傾向にあります。

また、男女別に見ると、男性の方が車の運転を続けようと思っている割合が高く、年齢別では、65歳以上では、年齢が上がるほど、車の運転を続けようと思っている割合が増える傾向にあります。

今後の車を運転することについての考え(択一回答)
※外出の際に自分で自動車を運転する人=100%

今後の車を運転することについての考え

記事作成:2020年1月


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