シニアの余暇・趣味・習い事についてー2023年3月調査

2023/10/30

 

  • 最も余暇や趣味が多いのは70代で、特に男性が牽引している。

  • 余暇・趣味にかける時間は70代が他の世代に比べて最も長く、女性は男性と異なり年代別に見ても大きな差異はないことから、男性は引退して余暇や趣味の時間が増えるものの、女性は家事などの時間が大幅に少なくなるわけではないため、男性と家事分担がされていない可能性がある。

  • 余暇・趣味にかけるお金について、女性より男性の方がお金をかけている。ただし、余暇や趣味が多く費やす時間が最も多い70代男性は、一番お金をかけていない。

  • 最も多い趣味は「散歩・ウォーキング」で年代が高くなるほど数値が高くなることから加齢に伴う健康意識の高まりと想定される。

  • 習い事の実施状況について、現役引退後から数値が高くなっており、男性人気は「パソコン」、女性人気は「水泳・ジムトレーニング・テニスなどのスポーツ」。

 


70代が最も楽しむ余暇や趣味があり、特に男性70代が牽引している。

  • 楽しむ余暇や趣味の有無ついて、全体の7割以上が「はい」と回答しており、40歳代は70.0%と趣味や余暇を楽しむ取り組みが比較的低く、特に女性に低い傾向がみられる。

  • 男女別共に70代が最も高く、男性70代は83.0%、女性70代は78.0%となっており、中でも男性70代が最も多い。

  • 女性50代は67.0%であるのに対し、女性60代は76.5%でその差は9.5ポイントと年代差異が最も多くなっている。

 

Q. 今現在、楽しむ余暇や趣味がありますか?(SA)


「パソコン」は現役時代の仕事で得た経験を活かした趣味となっている可能性が高く、特にその傾向は男性が牽引している。

  • 趣味の内容については、全体、男性、女性ともに、1位「散歩・ウォーキング」、2位「国内旅行」、となっているが、3位について男性は「パソコン」であるのに対し女性は「読書」となっており、女性の「パソコン」は7位となっている。

  • 上位10位以内について、男性は「スポーツ観戦」、「車でのドライブ」が入っているのに対し、女性は「ガーデニング・園芸・盆栽・家庭菜園」が入っている。

  • 40代と80代以上での差が大きいものについて見てみると、最も差が大きいのは「パソコン」で、40代は14.6%となっているのに対し、80代以上は51.7%となっており37.1ポイント差となっている。特に男性は、40代が19.5%であるのに対し、80代以上は67.1%と、47.6ポイント差で約3.4倍となっている。このことから現役時代は仕事のツールとして使用してきたが、引退するとそれまでのパソコン経験を活かし趣味に変わるのではないかと想定される。またパソコンやインターネットが普及し、デジタル文化が根付いたことが、年配の世代にも影響を与えていることや、教育プログラムやコミュニティのサポートが手厚くなっていることも要因としてあるかもしれない。

  • 次に格差が大きいのは「ガーデニング・園芸・盆栽・家庭菜園」であり、40代は8.2%であるのに対し80代以上は37.8%と、約4.5倍となっており、年代が高くなるほど数値が高くなっている(70代が最も高い)。特に女性は、40代が11.5%であるのに対し、80代以上は46.5%となっており、35.0ポイント差で約4倍となり差が大きい。

  • 1位の「散歩・ウォーキング」については、40代が32.5%に対して80代以上は24.7%と、年代が高くなるほど数値が高くなり、70代以上に至っては半数を超えており、加齢に伴う健康意識の高まりだと想定される。

 

Q. どのような趣味をお持ちですか?
あてはまるものをすべて教えてください。(MA)


現役引退後から習い事を始める傾向にあり、男性人気は「パソコン」、女性人気は「水泳・ジムトレーニング・テニスなどのスポーツ」

  • 60代以上で習い事をしている割合は、70代女性が34.5%最も多く、次いで80代以上女性29.0%、80代以上男性23.5%と続いている。

  • 習い事をしている60代男性は8.5%であるのに対し、70代男性は22.5%で約2.6倍と急増していることから、現役を引退し時間に余裕ができたためであると想定される。またその傾向は女性も同様で、60代女性は17.0%であるのに対し、70代女性は34.5%で約2倍となっている。

  • 男女ともに習い事は多岐にわたっており、各趣味の数値の差は大きくないが80代男性の「パソコン」は13.5%と突出して高くなっている。

  • 女性は「水泳・ジムトレーニング・テニスなどのスポーツ」が各世代で最も多く、中でも70代女性は10.0%と、女性の中で最も数値が高くなっている。

 


調査概要

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2023年3月中旬
  • 対象エリア:日本全国
  • 対象者:40代~80代以上の男女
  • 有効回答数:2,000名(男性:1,000名/女性:1,000名)

 


 

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