シニアの就労状況についてー2023年3月調査
2023/10/30
- 男性は70代以上になると就労率が大幅に減少していることから60代で退職した人がかなり多いと推測。
- 雇用形態について、男性は60代以上になると「正社員」が急減し、「パートタイム・アルバイト」が増加。対して女性は男性と比べ相対的に就労率が低いが、60代以降「パートタイム・アルバイト」が減少傾向にあるものの、男性と逆で「正社員」は年代が高くなるにつれ増加し、「自営業・会社経営」が激増。
- 就労時間は70代以上で大幅に減少傾向。

70代以上になると就労率が減少
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現在の就労率について、男性は40代~60代まで半数以上が就労しているが、70代になると28%となっており、60代との差は39ポイントとなっており急激に下がっている。このことから60代で退職した人がかなり多いと推測される。
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女性については、相対的に男性と比べて就労率が低いものの、60代は50代と比べて23.5ポイント差、70代は60代と比べて25.0ポイント差となっており、50代・60代から就労率が下がっている。ただし、ポイント差を見ると男性と同様に70代以上で最も下がっている。
Q. 今現在、お仕事についていますか?(SA)
男性は70代以降正社員率が激減し、女性は自営業・会社経営率が激増
- 現在の就労形態について、男性の40代・50代は「正社員」が70%を超えているが、60代になると41.0%、70代になると14.9%と急激に「正社員」比率が下がっている。
- 対して60代から年代が上がるにつれ「パートタイム・アルバイト」率が増加し、60代は14.9%、70代以上は28.6%、80代以上は35.7%となっている。
- また60代を超える「会社役員」が増え、80代以上が7.1%と最も高くなっている。
- 女性については、男性と比べ相対的に就労率が低いが、60代は58.0%が「パートタイム・アルバイト」、70代は45.2%、80代以上は33.3%となっており、60代以降減少している。
- 「自営業・会社経営」については、60代は8.6%、70代は22.6%、80代以上は33.3%となっており、70代以上になると急増しており、男性と比べてその傾向は顕著である。
- 「正社員」については、60代13.6%、70代19.4%、80代以上25.0%と、年代が上がるにつれ増加しており、男性と真逆の結果となっている。
Q. どのような就労形態ですか?(SA)
70代以上で就労時間は大幅に減少する
- 男性は年代が高くなるにつれ就労時間が短くなっている。特に「1日8時間以上」は年代が上がるにつれ減少している。特に40代から60代までは約半数以上だが、70代以上になると半数以下になっている。
- それに対して「1日4時間以上8時間未満」について、年代が上がるにつれ数値が高くなっているが、60代は41.8%となっており、50代の22.2%の約2倍となっており、40代・50代と60代以上とで大きな差がある。
- 「1日8時間以上」と「1日4時間以上8時間未満」を合算すると、男性40代~60代は約9割を超えているが、70代では75.0%、80代以上で57.0%と70代以上で激減しており、60代と70代以上とで大きな差がある。
- 女性についても「1日8時間以上」と「1日4時間以上8時間未満」を合算すると、男性と同様の傾向があり、40代~60代は約7割以上を超えているが、70代は41.9%、80代以上は41.7%と70代以上で激減している。
Q. どの程度の時間を仕事に費やしていますか?(SA)
調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2023年3月中旬
- 対象エリア:日本全国
- 対象者:40代~80代以上の男女
- 有効回答数:2,000名(男性:1,000名/女性:1,000名)
シニアライフ総研®では、シニアマーケティングやシニアビジネスにおいて、さまざまなニーズやトレンドを把握するため、幅広いテーマで独自調査を行い調査データを分析しご紹介しています。
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