シニアドライバー向け 自動車学校 高齢者講習
シニアドライバー向け 自動車学校
「高齢者講習」サンプリング
日本カーライフアシスト株式会社第1営業部 部長 白井 忠行 氏
2013年12月 取材

シニアの方が健康で快適な生活をするために必要と思われる業種を対象に、1業種1社に限定し、最大10社のアイテムをひとつのパッケージに同梱し、自動車学校の高齢者講習終了時に教習所の職員から受講者に直接手渡しで配布します。
- 配布時期:年2回
- 配布部数:各回9万個
- 配布場所:全国の自動車教習所300か所(1か所あたり300個)
- 仕様:印刷物はA4サイズまで/ノベルティ・サンプルは150gまで
Q.高齢者向けの新メニューを開発された経緯を教えてください。
これまでは自動車教習所をロケーションとして、新規免許取得者、つまり若年層向けのピンポイント媒体として、ビジョンやラック等の広告メニューを運営しておりましたが、近年ロケーションの特性が変化しています。
少子化で若年層の免許取得者が減少している反面、運転免許証の更新期間満了日の年齢が70歳以上の方が運転免許の更新をしようとする場合、高齢者講習を受講することが義務づけられておりますので、免許取得者数を高齢者講習受講者数が上回るまでになりました。そこで我々としては若年層向けだけではなく高齢者向けにアプローチできるサンプリング企画を新たに開発いたしました。
Q.メディアの概要・特徴を教えてください。
弊社でネットワークしている全国300か所の自動車教習所の高齢者講習対象者に、複数社のノベルティやサンプルのパッケージを講習終了時教習所職員から直接手渡しにて配布いたします。
高齢者は長年使い慣れている商品が各分野ありますので、なかなかブランドスイッチのきっかけがありません。ただし、一度納得すれば長く使ってもらいやすいという傾向がありますので、このサンプリング企画を通じて高齢者に商品を実際に体験してもらうことで、ブランドスイッチのきっかけとしてご活用いただけると思います。
また配布対象者が高齢者講習の受講者、つまり70歳以上の方となりますので、ターゲットがピンポイントにセグメントできるということが特徴です。ここまで高齢者の年齢をセグメントしてリーチできるメディアは少ないと思いますので、是非色々な業種の企業様に参画いただきたいですね。
Q.ターゲットが70歳以上とピンポイントということですが、その他ターゲットに特徴はありますか?
年齢別の男女運転免許保有者数を見ると、70歳以上は当時今ほど女性が社会進出していなかった世代ですので、男性が多いですね。70歳~74歳は男性が約70%、女性が30%、75~79歳になると男性77%、女性23%です。

その他特徴としては、ほぼ健常者であり非常にアクティブだということです。都市部では車がなくても比較的不自由を感じることは少ないかもしれませんが、郊外においては車が生活必需品となります。そのため行動範囲が広く、消費意欲の高い方が多いですね。
Q.何か事例はありますでしょうか。
まだ新しいメニューですので事例はありませんが、過去、単独で車メーカーの啓蒙冊子を配布したことがあります。高齢運転者の増加と共に高齢者の交通事故も増えております。車の機能向上で防げる部分もありますが、やはりそれだけで事故を防ぐのは難しいのが現状です。そこで事故を防ぐための運転の仕方等を紹介するという内容の冊子を、講習受付時に配布しました。講習開始時間より早くこられる方が多いため、開始時間までじっくり読んでいただけましたので、メーカー様の反応はもちろんですが、教習所にも非常に好評でした。
Q.今後、どのような企業に活用いただきたいですか?
車・バイクメーカーはもちろんですが、その他では健康維持のための健康食品や食品・飲料、スポーツジム、その他メガネ、携帯電話などでしょうか。勿論その他あると思いますが、我々としては「高齢者講習に行くとお土産が沢山もらえてうれしい!」と受講者に思っていただきたいため、色々なジャンルの企業様に是非ご活用いただきたいと思います。
シニアライフ総研®では、シニア向けメディアページ内でご紹介している各メディアの中から、特におすすめのシニア向けメディアについて、メディア担当者へのインタビューを通じて、ターゲット属性や人気コンテンツ、出稿事例などを掘り下げ、ご紹介いたします。
「アクティブシニア」×「美」
ウツクシニア出展企業レポート

これから急拡大するマーケットであるシニアマーケットですが、シニアは若い世代と違い、それまでの人生の中で蓄積された経験や知識が多く、価値基準が多様化しています。そのため広くシニアに向けたヒット商品の開発が難しいのが現状です。 「ウツクシニア」への出展各社はそれぞれ、広いマーケットではなくニッチなマーケットを対象として、それぞれのライフスタイルや価値観に合わせた、商品開発をしているようです。
中央精工株式会社 「INRO」

中央精工株式会社は、創業より企業向けの航空機や自動車用の部品を取り扱うBtoBメーカー。長年のノウハウを元に一般向けに「命を守るもの」をコンセプトに商品開発を進め、「INRO」の完成~発売に至った。「INRO」は、狭心症患者に処方されるニトロ錠を持ち歩くため専用に開発された、純チタン製のニトロケース。狭心症患者は、いつ発作が起きるか分からないため、24時間365日ニトロ錠を肌身離さず持ち歩く必要がある。そのため患者は不安がつきまとい、外出しなくなりがちだが、「INRO」を持ち歩くことで少しでも安心してアクティブに生活してほしいという想いがある。類似した他社商品もあるようだが、中央精工株式会社の航空機部品を製造する際の「安心」・安全」に対するノウハウを応用し、「メイドインジャパン」の信頼性を追及している。
ニトロ錠の持ち歩き専用に開発されているため、様々な機能が兼ね備えられている。それは、1回の発作で必要なニトロ錠最大3錠が入るサイズにできているということ。更にチェーン・本体には医療分野や、航空機や潜水艦などにも使用される「チタン」が用いられており、軽くて丈夫なため安心であるということ。実際に商品を持ってみたが、見た目以上に軽く、首から下げていても全く負担にならない。更には、防水設計のためサビにくく、入浴時も身に着けておくことができる。
「INRO」という商品名は、その名の通り「印籠」が由来。この「印籠」は水戸黄門でよく登場するが、本来の意味である「薬を携帯するための入れ物」ということで名づけられた。商品の包装については、白の箱型でシンプルなデザインであり、本社のある静岡県の名産「箪笥」を意識したそう。
中央精工株式会社では、この「INRO」をはじめ、命を守るために貢献し感謝状で溢れるような会社を目指している。
VivodO ユニバーサルファッション

VivodOは、ハンディキャップのある女性がいつまでも美しくいれるようにと開発されたユニバーサルファッションブランド。代表の松木耀子氏は、元々アパレル事業をしていたわけではなく、母親の着替えが不自由になり、介護する側・される側も楽に着脱できる洋服を探したところ見当たらなかったため、自身で作ってみたことが、ブランド立ち上げのきっかけだと語る。
「洋服を着る動作」に着目し、人間工学を取り入れ、理学療法士との検証を繰り返し開発したそうだ。 全体的に窮屈にならないようゆったりとしたパターンで、腕を通しやすいなど細部にわたり配慮がされており、着脱しやすい構造になっている。
更には母親がトイレの時ズボンを下ろされることに非常に抵抗があったことから、それを解消するためスカートタイプにし、スカートの後ろが開き、開いたスカート部分を前に持ってきて、ヘソあたりでボタン留めできるようになっている。松木氏自身の介護生活を活かし、介護する側の着せやすさだけを追求するのではなく、介護される側の気持ちも配慮したデザインである。
介護が必要になると、「おしゃれ」とはほど遠いデザイン・色合いの洋服がほとんどであるが、ivodOの洋服は色も明るく鮮やかで、何より見た目は普通の洋服と変わらない。そのため、介護しやすい洋服であることが見た目で伝わりづらいという課題もあるが、もっと外に出かけ、洋服を通じて明るくポジティブに、そしてアクティブに過ごしてほしいという想いがあるそうだ。
いくつになってもオシャレでいたい女性にとって、洋服は重要なポイント。VivodOのようなブランドが多くでき、色々なバリエーションから選択できるようになると毎日が楽しくなるに違いない。
ひまわり株式会社

株式会社ひまわりの杖「京友禅 雨にも負けず」は「ウツクシニア」にも出展しており、雨の日にも滑りにくい加工等、機能性にも優れているが、高いデザイン性が非常に目を引く。
出展ブース内での展示商品は、日本の伝統工芸とコラボレーションしたものが多く、シニアに好まれそうな和風デザインで、非常にデザイン性が高い。定価10万円の高級杖「陣」は、西陣織が巻きつけられており、グリップには津軽漆塗加工が施されている。
更には杖と同じく西陣織とのコラボレーションによる高級車椅子もあり、毎日持つ・乗るものであるからこその「こだわり」を適える商品が多く見られた。
ケイ・ホスピア株式会社

ケイ・ホスピア株式会社の出展ブースでは、国内外の様々なメーカーの商品が展示されていた。そのラインナップは幅広く、中でも世界を代表するドイツ オッセンベルグ社製の杖は、安定性が高く医学的見地から分析~開発されたという。
機能面はもちろんだが、日本メーカーにはないヨーロッパ特性の色づかいが特徴的であり、非常にシンプルで先進性を感じるデザインである。その他にも数多くのバリエーションがあったが、有名キャラクターとのコラボレーションによる杖も。本人は最初ためらいがちだそうだが、孫と一緒に買いに行くと孫の方が気に入ってしまい、ついつい購入してしまう方もいらっしゃるとか。
株式会社つえ屋

株式会社つえ屋は、設立から7年の会社だが、杖・ステッキ専門店と商品に特化していることに加え、「京都」を中心とした店舗展開もあるため、歴史ある老舗メーカーと見間違えてしまうほどである。
展示ブースには花柄や着物柄など壁一面に色とりどりの杖が並んでいたが、少ない選択肢の中から自分が使いたくない杖を排除しながら選ぶのではなく、数多くあるラインナップからどれにしようか悩みむ「選ぶ楽しみ」を増やしたいそうだ。
3社それぞれ共通しているのは、「ウツクシニア」の出展商品と同様に、機能性に加えてデザイン性が非常に高いということです。
これまで杖といえば「歩行の補助器具」に過ぎなかっのですが、これからは自分の好きな柄・絵の杖を選び、自分らしさ、こだわりを表現するファッションアイテムの1つになるのかもしれません。
近い将来、アパレルブランドとのコラボレーションや、有名デザイナーによるデザイン性を極めた杖が出現する日も近くないかもしれません。
第8回TASKものづくり大賞
受賞製品展示コーナーレポート

第8回TASKものづくり大賞の受賞製品の展示コーナーでは、様々なシニア向けアイディア商品が並んでいました。TASKものづくり大賞とは、東京都台東区(T)、荒川区(A)、墨田区(S)、葛飾区(K)内の企業・個人が応募可能で、素材の持つ良さを大切にし、地域で培われた技術を駆使してつくられた“いいもの”を消費者が“じくり”使う事のできる生活提案商品を募集するというもの。
受賞製品の中から2社取材を行いました。
ホワイトローズ株式会社 「アメフリー」

単独開発部門 優秀賞に選ばれた、ホワイトローズ株式会社の傘「アメフリー」。「ビニール傘」といえば、今はコンビニやスーパー、更には100円均一でも購入できる、「安い傘」というイメージがあるが、本来は屋外でも顔が見えるように作られたもの。内からの突風を逃がす特殊な構造であるため、強風でも折れにくいという特徴がある。この特殊技術が買われ、「雨の日に見に来てくださるのに、傘に隠れては申し訳ない」と美智子様が園遊会で愛用されたことから、高齢者のファンも急増。更には顔を多くの人に見せるため、選挙前には各政党から演説用にと発注が増えるそうだ。
株式会社冨テック×有限会社森谷製作所 「Choice(チョイス)」

共同開発部門 奨励賞に選ばれたのは、株式会社トミテック、有限会社森谷製作所の高齢者玄関補助いす「Choice(チョイス)」。
靴を履く際は屈伸運動が必要なため、高齢者にとっては大変な行為。座りながら靴がいつでも履けるようにと、玄関に専用の椅子を常時置いていくわけにもいかない。そんな意見を取り入れたこの商品は、非常に軽量で、片手で広げたり、折り畳むことができる。また畳んだ折り畳み椅子を壁に立てかけてるとよくズリ落ちることがあるが、この商品は畳んでも自立するタイプなので、そんな心配もない。これからはこのような高齢者に特化したアイディア商品が増えるのではないだろうか。
今回の取材を通じて
デザインに敏感なニューシニアたち
今回のギフトショーでシニアマーケットにチャレンジする多くの出展ブースを取材しましたが、各企業の取組みの中で共通の傾向をひとつあげるとするならば、それは「デザイン性の高さ」です。
洋服、メガネ、杖、傘…あらゆるジャンルの商品が機能面でシニアの身体的特徴に対応しているのと同時に、デザイン面では若年層にも支持を得られそうなモダンでエッジの効いたものが多く見られました。この傾向は2014年、今この瞬間のシニアマーケティングを考えるにあたって非常に重要なポイントであると考えられます。
「団塊世代」の次の世代へ 一般的に「シニアと聞いて思い浮かべるイメージは?」と問うた場合、
- 身体的なハンディキャップを有している
- デザインより機能性を重視する
- 自分のことより子供世代・孫世代のことを優先
などといった属性を思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、2010年代、つまり現在のシニア層はこのステレオタイプなイメージとはいささか違う顔を有しているようです。例えば2014年現在で65歳の定年を迎えようとしている、1950年前後生まれの世代の生い立ちを年表形式で振り返ってみましょう。
- 10代 → 1960年代 ~ 高度経済成長期・三種の神器・モーレツ社員
- 20代 → 1970年代 ~ オイルショック・戦後レジュームからの脱却・安定成長期
- 30代 → 1980年代 ~ バブル景気の到来・ジャパン・アズ・ナンバーワン
- 40代 → 1990年代 ~ バブルの崩壊・構造的不況の始まり
- 50代 → 2000年代 ~ 失われた20年・リーマンショック
- 60代 → 2010年代 ~ 東日本大震災・アベノミクス・新しい価値観へ
とかく「シニア」というと「団塊の世代」、そしてその先には「高度成長期のモーレツ社員だった人たち」などという連想をしがちですが、今のシニアは実は既にその下の層が中心になりつつあります。
モーレツ世代が形成した高度成長させた後の市場の中でお金とモノに溢れた環境で「高品位なもの」や「刺激的なもの」に触れ合った世代。
そして同時にお金も使ってきた世代がシニア層に仲間入りしてきているのです。バブル前後の時代に適度に若く適度に財力も有し、よき時代を謳歌し駆け抜けてきたかつての時代の寵児たちは、消費者としても機能性とブランド性を兼ね備えた高品位な商品に囲まれてきた世代であり、眼も超えている人たちです。
そんな彼らが年月を経て、今まさにシニア時代を迎えようとしてるわけですが、彼らの中には若かりし頃から積み重ねてきた感覚が今でもしっかり残存しています。たとえ身体的な衰えに対応するために購入する身の回りの商品であったとしても、できる限りデザイン性や自身らしい個性発揮の要素が併存しているものを選択しようとする傾向があります。
「シニア扱いしない」というアプローチ
彼らは「自分をシニアという属性で括られたくない」というインサイトを有した新時代のシニア世代であり、それは冒頭に表したステレオタイプ的なシニア像とは一線を画したメンタリティを有していると捉えるべきでしょう。
子どもも大切にする、孫もかわいい、しかしそれと同時に自身の人生の第2ステージも貪欲に楽しもうと考える新シニア世代。彼らの購買意欲を刺激するためには、まずは彼らを「シニア扱いしない」というスタンスでマーケティングすることが肝要なのだと思われます。
次回ギフトショー(2014年9月初頭開催)では、シニアマーケットと食の関係にフォーカスを当てた新企画「オイシニア」の企画展示が予定されていますが、ウツクシニアと同様に「シニアをシニア扱いしない」という視点で見ると、また面白い切り口になるのではなかろうかと期待しています。
シニアマーケットがビジネスの新たなチャンスとして注目される中、それらに関連する数多くのイベントや展示会が開催されています。シニアライフ総研®では、イベント主催者や運営団体に独占取材しその内容をご紹介しています。