シニアの健康への心がけ・身体の動かし方について 2024年

内閣府発表の『令和4年度 高齢者の健康に関する調査結果』のデータを元に独自に分析し、テーマ別に紹介しています。シニアマーケットをマクロ視点で捉える際にお役立てください。

 


更新:2024/6/13

 

シニアの9割は健康について心がけている

健康のための心がけについて男女別でみてみると、「心がけている」について男性が90.3%、女性が90.0%となっており、男女共に約9割が心がけており、男女差は見られません。

Q. あなたは、健康について心がけていますか。【男女別】

健康寿命・平均寿命の前後の世代の多くが健康について心がけている

年代別でみてみると、「心がけている」については、75~79歳が93.9%と最も高く、次いで80~84歳92.6%、70~74歳90.4%となっています。

また、「心がけていない」については、95歳以上が23.5%、90~94歳15.8%、85~89歳14.6%と続いています。

『令和5年版高齢社会白書』によると、2019年時点の男性の健康寿命は72.68歳、女性は75.38歳、平均寿命について男性は84.41歳、女性は87.45歳となっており、健康寿命及び平均寿命の前後の世代が健康について心がけているようです。

Q. あなたは、健康について心がけていますか。【年齢別】


健康を心がけ始めるのは60代が最も多い

いつ頃から健康に心がけているかについて男女別でみてみると、男女共に「60代」が最も多く、次いで「50代」、「40代以前」と続いています。

男女差は大きくないものの、男性は「40代以前」が19.2%、女性は「70代以降」が3番目に多くなっています。

 

 

Q. それはいつごろから心がけていますか。【男女別】
※対象:健康について「心がけている」と回答した者

70代以下の約8割は60代以前から健康に心がけている

年代別でみてみると、相対的に年齢が若いほど心がけ始めた年代が低くなっています、「40代以前」、「50代」、「60代」の合計数値では、65~69歳100%、70~74歳88.7%、75~79歳82.4%、80~84歳67.8%、85~89歳58.1%、90~94歳50.9%、95歳以上20.0%となっており、79歳までの8割以上が60代以前から健康に心がけ始めています。

Q. それはいつごろから心がけていますか。【年齢別】
※対象:健康について「心がけている」と回答した者


シニア世代が最も健康のために心がけていることは「定期的な健康診断」

日頃を健康に心がけていることについてみてみると、全体では「健康診査などを定期的に受ける」が最も多く、次いで「休養や睡眠を十分にとる」、「栄養のバランスのとれた食事をとる」と続いています。

 

Q. あなたが、日頃心がけているのはどんなことですか。【男女別】
※対象:健康について「心がけている」と回答した者

シニア男性は女性の約2倍「酒やタバコを控える(やめる)」ことを心がけている

男女別で最も差が大きいものについて、「酒やタバコを控える(やめる)」は男性44.2%に対して女性20.9%と男性は女性の2倍以上となっています。

飲酒率を見てみると、男性60代は女性の約9倍、70代以上に至っては約18倍と圧倒的に男性の飲酒率が高くなっています。

また、喫煙率を見てみると、男性60代は女性の約3倍、70代は約4倍、80代以上は約5倍となっており、飲酒率と同様に男性の方が圧倒的に高くなっています。

そもそも男性は飲酒・タバコの習慣が女性よりも多いため、意識している男女差が大きいことも納得できます。

シニアの飲酒率

出典: 平成21年国民健康・栄養調査

シニアの喫煙率

出典:令和4年国民生活基礎調査

「酒やタバコを控える(やめる)」に次いで男女差が大きいのは「気持ちをなるべく明るくもつ」で17.7ポイント女性の方が高く、次いで「栄養のバランスのとれた食事をとる」で13.8ポイント女性の方が高くなっています。「栄養のバランスのとれた食事をとる」については、女性は日常的に料理をしているためだと想定されます。


シニアは日頃から「買い物に出かける」ことで身体を動かしている

日頃からの身体の動かし方について、全体では「買い物に出かける」が最も多く、次いで「調理や掃除など家事をする」、「散歩をする」と続いています。

男女別でみてみると、男性は「買い物に出かける」が最も多く53.5%、次いで「散歩をする」42.8%、「庭の手入れなどをする」36.3%と続いています。対して女性は「調理や掃除など家事をする」が77.6%と最も多く、次いで「買い物に出かける」74.6%、「庭の手入れなどをする」42.4%と続いています。

男女差が大きいものについては、「調理や掃除など家事をする」が女性が47.9ポイント差で男性の約3倍とその差が最も大きく、次いで「買い物に出かける」が女性が21.1ポイント差で男性の1.4倍となっており、家事の役割がその差に反映されています。

3番目に大きいのは「仕事をする」で男性が9.8ポイント差で女性の約1.4倍となっており、男性の方が女性よりも就業率が高いことがその差に反映されています。

>>>自主調査結果『シニアの就労状況についてー2023年3月調査』はこちらから

 

 

Q.あなたは、日頃から、どのように身体を動かしていますか。
【男女別】


出典:令和4年度 高齢者の健康に関する調査結果

  • 調査対象:65歳以上(令和4年10月1日現在)の男女(施設入所者は除く。) 
  • N数:4,000人
  • 調査期間:令和4年10月28日~11月24日 

 

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