【シニアの概況】高齢者の住まいに関する意識 2019年12月
内閣府より発表される『高齢社会白書』を元に、具体的な数字を交えてながら
シニアマーケットについて、テーマ別にご紹介します。
シニアマーケットをマクロ視点で捉える際にお役立てください。
60歳以上の約9割が持家に居住
全国の60歳以上の男女に現在の住まいの形態を聞いたところ、「持家(計)」(一戸建てと分譲マンション等の集合住宅の合計)とする者が9割近く(88.2%)となっています。
都市規模別に見ると、大都市では「持家(計)」の割合が8割弱(79.4%)とやや低くなっています。
また、未既婚別でも差が見られ、「持家(計)」の割合は、「既婚(配偶者あり)」で91.7%と高くなっている一方、「既婚(配偶者と離別)」は54.4%、「未婚」では78.3%と低くなっています。
現在の住まいの住居形態(都市規模別、年齢別、未既婚別)
持家より賃貸住宅居住者で不安を感じている割合が高い
次に、60歳以上の人に、将来の住まいに関して不安と感じていることがあるかどうかを聞いたところ、「不安と感じていることはない」とする人が71.1%であるのに対し、「不安と感じていることがある」とする人は26.3%でした。
年齢別に見ると、年齢が高くなるほど、「不安と感じていることはない」とする人の割合が高くなる傾向があります。
持家、賃貸住宅の別で見ると、「不安と感じていることがある」とする人が「持家(計)」の24.9%に対し、「賃貸住宅(計)」(一戸建てとアパート、マンション、公営・公団等の集合住宅の合計)の人が36.5%と高くなっています。
住まいに関して不安と感じていることの有無(年齢別、住居形態別)
「不安と感じていることがある」と答えた人が、具体的にどのような点を不安に感じているかを住居形態別に見ると、「持家(計)」の人は、「虚弱化したときの住居の構造」(29.7%)、「住宅の修繕費等必要な経費を払えなくなる」(26.5%)、「世話をしてくれる人の存在」(24.3%)を不安と感じている割合が比較的高いのに対し、「賃貸住宅(計)」の人は、「高齢期の賃貸を断られる」(19.5%)、「家賃等を払い続けられない」(18.2%)を挙げる割合が、比較的高くなっています。
住まいに関して不安と感じていること(年齢別、住居形態別)
(住まいに関して不安と感じている人=100%)
記事作成:2019年12月
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