【シニアの消費】家具・家事用品の内訳 2019年11月
総務省統計局より発表される『消費動向指数』を元に、具体的な数字を交えてながら
シニアマーケットについて、テーマ別にご紹介します。
シニアマーケットをマクロ視点で捉える際にお役立てください。
以前の記事※で、1か月あたりの家具・家事用品の支出合計は全体平均で9,990円(※3.8%)、60~69歳で11,291円(4.2%)、70歳~8,722円(4.1%)であり、家具・家事用品に係る支出は、60代は全体平均よりも支出金額が高いですが、70代は低くなっています。今回はその家具・家事用品の内訳をご紹介します。
※前記事:【シニアの消費】品目分類別支出額 2019年7月
※( )内は全体の構成比
世帯主の年齢階級別1世帯あたり家具・家事用品支出金額一覧
総支出のうち家具・家事用品支出は3.8%で、1か月の住居に係る支出は約1万円
総世帯の家具・家事用品の合計金額は9,991円で、支出合計に対しての割合が3.8%※と全体支出のうち、その他の消費支出を除くと教育費、被服及び履物に次いで3番目に額が少ないカテゴリとなっています。
その内訳の上位は、家事用消耗品が2,299円、家事用耐久財が1,846円、家事雑貨が1,796円となっており、比率は家事用消耗品が23.0%、家事用耐久財が18.5円、家事雑貨が18.0%となっています。
尚、「家事用消耗品」とはティッシュペーパー・トイレットペーパーや洗剤等の普段の家事に必要なものであり、「家事耐久財」は電子レンジや掃除機、洗濯機等の耐久消費財、「家事雑貨」とは、タオルや食器等の台所用品が含まれます。
これについての詳細は別途ご紹介させていただきます。
<全体平均>1世帯当たりの家具・家事用品支出金額
60~69歳の”家事用耐久財”支出は全体平均の1.2倍でより良いモノを購入
60~69歳の家具・家事用品の合計金額は全体平均が9,991円であるのに対し、11,293円と全体平均と、1,000円程度多くなっています。
内訳を見ると、構成比はあまり変化はないものの、それぞれの項目で金額が上回っており、特に”家事用耐久財”の金額については全体平均よりも約380円多く約1.2倍になってます。
このことから、詳細は別記事にて紹介しますが、電子レンジや掃除機、洗濯機等全て全体平均よりも高く、これまで使用していたものより良いモノを選んでいるということが想定されます。
また、”家事消耗品”と”家事雑貨”については全体平均より構成比が下回っており、モノを大事にしていると言えるかもしれません。
<60~69歳>1世帯当たりの家具・家事用品支出金額
70歳~の”家事代行料”支出は全体平均の1.5倍
70歳~の家具・家事用品の合計金額は全体平均が9,991円であるのに対し、8,723円と全体平均の8.7割となっており、そもそも支出が少なくなっています。
内訳を見ると、”家事雑貨”が全体平均よりも500円少なくなっており、構成比も約3%低くなっています。食器や台所用品の買い替えが少ないのかもしれません。
また、”家事サービス”については、額は少ないものの、全体平均よりも137円多くなっており、中でも”家事代行料”は約1.5倍となっています。加齢に伴った身体の衰えからそういったサービスを上手く活用しているのかもしれません。
<70歳~>1世帯当たりの家具・家事用品支出金額
※データ出典元:統計局「消費動向指数(CTI)参考詳細表 年次 2018年世帯主の年齢階級別(総世帯)を加工して作成
記事作成:2019年11月
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