【シニアの消費】保健医療費の内訳 2019年10月
総務省統計局より発表される『消費動向指数』を元に、具体的な数字を交えてながら
シニアマーケットについて、テーマ別にご紹介します。
シニアマーケットをマクロ視点で捉える際にお役立てください。
以前の記事※で、1か月あたりの保健医療の支出合計は全体平均で11,826円(※4.6%)、60~69歳で13,740円(5.1%)、70歳~13,221円(6.2%)であり、保健医療に係る支出は、60代・70代~は全体平均よりも支出金額が高くなっています。今回はその保健医療費の内訳をご紹介します。
※前記事:【シニアの消費】品目分類別支出額 2019年7月
※( )内は全体の構成比
世帯主の年齢階級別1世帯あたり保健医療支出金額一覧
総支出のうち保健医療支出は4.6%で、1か月の保健医療に係る支出は約11,824円
総世帯の保健医療の合計金額は11,824円で、支出合計に対しての割合が4.6%※と全体支出のうち、その他の消費支出を除くと全9カテゴリ中6番目の支出額となっており、非常に少額のカテゴリとなっています。
その内訳をみると、保健医療サービスが6,737円、次いで医薬品2,055円、保健医療用品・器具1,816円、健康保持用摂取品1,216円の順番になっており、約6割弱を保健医療サービスが占めています。
保健医療サービスの内訳をみると医科診療代が一番多く、他の入院料、歯科診療代と続きます。
<全体平均>1世帯当たりの保健医療支出金額
60~69歳は全体平均よりも支出が多く、”保健医療サービス”は全体平均の約1.3倍
60~69歳の保健医療の合計金額は全体が11,824円であるのに対し、13,740円と全体平均の約1.3倍となっています。
大項目については、”保健医療用具・器具”は全体よりも少額になっていますが、その他の大項目は上回っています。
小項目については、”保健医療サービス”の中の”医科診療代”が全体平均と一番差異があり、約860円上回っています。次いで差異が大きいのは、”保健医療サービス”の”他の入院料”が約370円、”歯科診療代”が約330円の順となっており、全体よりも少ない小項目は”保健医療用品・器具”の”コンタクトレンズ”で約140円少なくなっています。
<60~69歳>1世帯当たりの保健医療支出金額
70歳~の衣料品支出は全体の約6.5割
70歳~の保健医療支出の合計金額は全体平均が11,824円であるのに対し、13,223円と全体平均の1.1倍と多くなっていますが、60~69歳よりも約510円少なくなっています。
大項目については、60~69歳と同様に”保健医療用具・器具”は全体よりも少額になっていますが、その他の大項目は上回っています。
小項目については、”保健医療サービス”の中の”他の入院料”が2,066円で全体よりも611円であり、全体平均と一番差異があります。次いで差異が大きいのは、”保健医療サービス”の”医科診療代”が約430円、”医薬品”の”他の医薬品”が約350円の順となっており、全体よりも少ない小項目は60~69歳と同様に”保健医療用品・器具”の”コンタクトレンズ”であり、約250円少なくなっています。
<70歳~>1世帯当たりの保健医療支出金額
加齢により健康管理が難しくなる中、やはり現状を維持・改善のために全体平均よりも保健医療費は高くなっています。
特に”保健医療サービス”の支出が多くこれから高齢化が進むため、これらのデータから今後の医療保険費用等は膨大な費用になるということが一目で分かります。
※データ出典元:統計局「消費動向指数(CTI)参考詳細表 年次 2018年世帯主の年齢階級別(総世帯)を加工して作成
記事作成:2019年11月
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