シニアのコミュニケーションと情報共有|2025年シニア調査から見る日常の相手・連絡手段・交流意向

誰と日常的に関わり、どのような手段で連絡を取り、誰との交流を増やしたいと考えているかは、シニアの生活実態を捉えるうえで重要な視点です。コミュニケーションのあり方は、単に情報を届けるための媒体選びにとどまらず、商品やサービスが話題になる関係性や、生活者が安心して情報に触れられる状況にも関わります。
本記事では、シニアライフ総研®「2025年シニア調査」から、55歳以上の男女1,612名を対象に、日常的に最もコミュニケーションを取る相手、主な連絡手段、今より交流を増やしたい相手を紹介します。配偶者や子どもを中心とする近い関係性だけでなく、対面接点の強さ、交流に対する意向の違いにも目を向けることで、シニア市場を年齢だけで一括りにしないための前提を整理します。
🚨 この調査から見える3つのポイント
- 最もコミュニケーションを取る相手は「配偶者・パートナー」が52.0%で最多
- 主な連絡手段は「直接会って話をする」が88.7%
- 「特に誰ともコミュニケーションを増やそうとは思っていない」が37.8%で最多。一方で「お子様」は30.5%
日常の会話は配偶者・パートナーが中心、家族内でも男女で異なる
調査結果:普段最もコミュニケーションを取っている相手
| 順位・回答項目 | 割合 |
|---|---|
| 1位:配偶者・パートナー | 52.0% |
| 2位:お子様 | 14.8% |
| 3位:誰ともコミュニケーションを取っていない | 5.9% |
| 4位:兄弟姉妹 | 4.9% |
| 5位:ご自身のご両親、またはそのいずれか | 4.5% |
| 6位:職場の同僚・元同僚 | 3.8% |
| 7位:介護系専門職の方(ケアマネージャー・ヘルパーなど) | 2.9% |
| 8位:同級生などの古くからの友人 | 2.7% |
対象:55歳以上のうち介護層を除く本人回答者(N=1,412) 形式:SA(単一回答)
※シニアライフ総研®が生活実態に基づいて整理する独自のシニア6区分のうち、本記事では介護層を除外して集計し、上位項目を抜粋しています。
日常的に最もコミュニケーションを取る相手は、「配偶者・パートナー」が52.0%で最も多く、半数を超えました。次いで「お子様」が14.8%です。日々の情報や話題が、まず近い家族との会話に乗りやすい生活構造がうかがえます。
ただし、生活者を「家族と暮らすシニア」と一括りにすることはできません。「誰ともコミュニケーションを取っていない」は5.9%で、兄弟姉妹(4.9%)や自身の親(4.5%)を上回りました。職場の同僚・元同僚、介護系専門職、古くからの友人などを挙げる人もおり、日常の関係性は住まい方や就業、健康状態、生活圏によって異なります。
男女別に見ると、「配偶者・パートナー」は男性59.3%、女性44.3%で男性が15.0ポイント高く、「お子様」は女性23.2%、男性7.0%で女性が16.2ポイント高くなりました。家族を中心としたコミュニケーションであっても、その中心となる相手は同じではありません。
💡 プランナーの視点
「シニア向け」として同じ情報を届けても、日常的に話す相手によって、情報が会話へ広がる経路は変わります。本人だけを単独の受け手として見るのではなく、家族内の関係性や、日常的に接している人の存在を捉えることが、ターゲット理解の出発点になります。
連絡手段の主役は対面、LINEや電話は関係を補う役割にある
調査結果:最もコミュニケーションを取っている相手との主な連絡手段
| 順位・回答項目 | 割合 |
|---|---|
| 1位:直接会って話をする | 88.7% |
| 2位:LINE | 24.7% |
| 3位:携帯電話・スマホでの音声通話 | 20.6% |
| 4位:パソコンのメール | 5.6% |
| 5位:スマホのメールアプリ(Gmail、Yahooメールなど) | 4.5% |
| 6位:スマホでのテレビ通話(例:LINE通話、FaceTime) | 4.3% |
| 7位:家の固定電話 | 3.9% |
| 8位:SMS・携帯キャリアメール(@docomo、@ezweb、@softbankなど) | 2.3% |
対象:普段最もコミュニケーションを取っている相手がいる回答者(N=1,517) 形式:MA(複数回答)
※上位8項目を抜粋しています。複数回答のため、合計は100%になりません。
連絡手段では、「直接会って話をする」が88.7%と突出しています。日常的なコミュニケーションにおいて、対面が依然として非常に強い接点であることがわかります。
一方で、LINEは24.7%、携帯電話・スマホでの音声通話は20.6%でした。対面が中心であっても、離れている時間や予定調整、短い近況共有などを補う手段として、スマートフォンを介した連絡が使われていると考えられます。男女別ではLINEが男性22.1%、女性27.3%で、女性のほうが5.2ポイント高くなりました。
ここで重要なのは、デジタル接点と対面接点を対立するものとして捉えないことです。最も近い相手との関係では、対面を基盤に、電話やLINEなどが重なっている可能性があります。媒体の利用率だけでなく、誰とのどのような関係を支える手段かを見る必要があります。
💡 プランナーの視点
デジタルを使えるかどうかだけで接点を設計すると、対面を起点とする生活実態を見落とすことがあります。シニアへのコミュニケーションでは、オンラインで完結する導線だけでなく、家族との会話や来店・地域接点とどう連動するかを考える視点が重要です。
交流を増やしたい相手は子どもが最多、無理に広げない意向も4割近い
調査結果:今よりも、もっとコミュニケーションを増やしたい相手
| 順位・回答項目 | 割合 |
|---|---|
| 1位:特に誰ともコミュニケーションを増やそうとは思っていない | 37.8% |
| 2位:お子様 | 30.5% |
| 3位:配偶者・パートナー | 23.1% |
| 4位:同級生などの古くからの友人 | 11.7% |
| 5位:お孫様 | 11.2% |
| 6位:兄弟姉妹 | 10.0% |
| 7位:共通の趣味の友人 | 6.1% |
| 8位:「お子様の」配偶者 | 5.5% |
55歳以上の全回答者(N=1,612) 形式:MA(複数回答)
※上位8項目を抜粋しています。複数回答のため、合計は100%になりません。
今よりもコミュニケーションを増やしたい相手では、「特に誰ともコミュニケーションを増やそうとは思っていない」が37.8%で最も多くなりました。交流を増やすこと自体を共通のニーズと見なすのではなく、現在の関係性に満足している、あるいは自分のペースを大切にしている生活者も多いと考える必要があります。
一方で、「お子様」は30.5%、「配偶者・パートナー」は23.1%で続きました。日常の中心にいる相手だけでなく、より頻繁に関わりたい相手としても、家族が大きな位置を占めます。「同級生などの古くからの友人」は11.7%、「お孫様」は11.2%で、家族以外や世代をまたぐ関係への意向も見られます。
男女別では、「配偶者・パートナーと増やしたい」は男性29.0%、女性16.8%で男性が高く、「同級生などの古くからの友人と増やしたい」は女性14.5%、男性9.1%で女性が高くなりました。交流意向を読み解く際も、年齢だけでなく、性別や生活の背景を重ねて見ることが大切です。
💡 プランナーの視点
交流を増やしたい人だけを前提にすると、生活者の実像を狭く捉えてしまいます。大切なのは、関係を広げたい意向と、今ある関係や自分のペースを維持したい意向の両方を理解することです。そのうえで、誰とのつながりに意味を感じるのかを見極めることが、無理のないコミュニケーション設計につながります。
自社のテーマに合わせた再集計・分析をご希望の方へ
この記事で紹介した全体集計に加え、ご相談内容に応じて、年代、性別、健康状態、シニアライフ総研®独自のシニア6区分などによる再集計・分析も可能です。
自社の商品・サービスで着目すべき層や、住まい・家族構成と購買・情報行動をどのように組み合わせて見るべきかといった検討段階からご相談いただけます。
相談内容が固まっていない段階でもお問い合わせいただけます。
調査概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査対象 | 55歳以上の男女 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査期間 | 2025年3月21日~3月28日 |
| サンプル数 | 1,612名 |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査対象 | 55歳以上の男女 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査期間 | 2025年3月21日~3月28日 |
| サンプル数 | 1,612名 |
※シニアライフ総研®では、年齢だけでなく、就業状況、健康状態、生活行動などをもとに、シニアライフ総研🄬独自の6区分で整理しています。
※本記事では調査結果の一部を抜粋して紹介しています。
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