【シニアの概況】消費生活相談・被虐待・成年後見制度 2023年
内閣府より発表される『高齢社会白書』を元に、具体的な数字を交えてながら
シニアマーケットについて、テーマ別にご紹介します。
シニアマーケットをマクロ視点で捉える際にお役立てください。
更新:2023/12/1
65歳以上の消費生活相談件数は約26万件
全国の消費生活センター等に寄せられた契約当事者が65歳以上の消費生活相談件数を見てみると、2018年が最も多くは約36万件となっています。しかし、その後は減少傾向にあり、2022年は約26万件となっています。
契約当事者が65歳以上の消費生活相談件数
全被害認知件数に占める65歳以上の被害認知数は急増
2021年度に全国の1,741市町村で受け付けた高齢者虐待に関する相談・通報件数は、養介護施設従事者等によるものが2,390件で2020年度の2,097件と比べて14%増加し、養護者によるものが36,378件で2020年度の3万5,774件と比べて1.7%増加しています。
また、2021年度の虐待判断件数は、養介護施設従事者等によるものが739件、養護者によるものが16,426件となっています。養護者による虐待の種別は、身体的虐待が67.3%で最も多く、次いで、心理的虐待が39.5%、介護等放棄が19.2%、経済的虐待が14.3%つ続いています。
養護者による虐待を受けている属性を見ると、女性が75.6%を占めており、年齢階級別では「80~84歳」が24.6%と最も多くなっています。また、虐待を受けている高齢者のうち、68.0%が要介護認定を受けており、虐待の加害者は、「息子」が38.9%と最も多く、次いで、「夫」22.8%、「娘」19.0%と続いています。
被虐待高齢者の属性_男女別
被虐待高齢者の属性_年齢別
被虐待高齢者の要介護認定
虐待者と被虐待高齢者との続柄
成年後見制度の利用者は増加傾向
2022年12月末時点における成年後見制度の利用者数は245,087人で、各類型(成年後見、保佐、補助、任意後見)で増加しています。
成年後見制度の利用者数の推移
出典:内閣府『令和5年版高齢社会白書』