2016.12.1 ノスタルジー商品
今や国民の平均寿命からすると、現代人の人生は80年もしくはそれ以上。長生きが前提となった現代のシニアは、固有の消費行動をとると言われています。その1つが「ノスタルジー消費」。世代原体験を懐かしんで生まれる消費形態です。復刻版のCDやDVD、映画のリメイクのヒット等がこれに当てはまるそうです。
分かりやすいところで、このケースに当てはまる商品をご紹介します。
子供の頃、リカちゃん人形で遊んだ世代をターゲットにして発売された玩具メーカーのタカラトミーのブランド「Licca(リカ)」。りかちゃん人形といえば、1967年にその初代人形が発売された当時から人気の子供用着せ替え人形です。この製品を大人向けの嗜好に合わせ、リニューアルしたものが「Licca(リカ)」というブランド。手足を長くスマートにし、そのファッションもオートクチュール風のドレスや今のトレンドを盛り込んだ物にしてあります。
また、56歳設定のおばあちゃん人形も販売しています。タカラトミーによると、「共働き夫婦の増加により、育児を祖父母に協力してもらう世帯が増えつつあり」、「祖母と孫が一緒にりかちゃんで遊ぶ機会があるので、おばあちゃん役の人形を作ってほしい」というお客様の声があり、その発売に繋がったということです。また、「発売の約3年前から商品開発をスタートさせ」、「調査やモニタリングを重ね」たということ。その結果、「祖母世代は孫とリカちゃんで「ごっこ遊び」をすることに抵抗が少なく、むしろ積極的に遊んでくれている」ということが分かったそうです。
(「リカちゃんにおばあちゃん! 調査やモニタリングを重ねて時代を先取り」、ウェブ広告朝日、2013.5.17更新、http://adv.asahi.com/modules/feature/index.php/content0612.html、2016.12.1引用)
他にも、昭和を舞台にした「ALWAYS 三丁目の夕日64」が2012年に大ヒットしました。
(http://www.always3.jp/)
これからも、このような「ノスタルジア消費」にあやかった商品が、増えるかもしれません。