【シニアの概況】高齢者の犯罪被害/犯罪者 2021年3月

内閣府より発表される『高齢社会白書』を元に、具体的な数字を交えてながら
シニアマーケットについて、テーマ別にご紹介します。
シニアマーケットをマクロ視点で捉える際にお役立てください。


2021/3/16

65歳以上の者の刑法犯被害認知件数は減少傾向

犯罪による65歳以上の者の被害の状況について、65歳以上の者の刑法犯被害認知件数で見ると、全刑法犯被害認知件数が戦後最多を記録した平成14(2002)年に22万5,095件となり、ピークを迎えて以降、減少傾向にあります。なお、全認知件数に対して、65歳以上の者が占める割合は、平成30(2018)年は15.3%と、増加傾向にあります。

65歳以上の者の刑法犯被害認知件数

出典:令和2年版高齢社会白書を加工して作成

出典:令和2年版高齢社会白書を加工して作成

65歳以上の特殊詐欺被害者は全体の約8割

令和元(2019)年中の特殊詐欺の認知件数は16,836件で、手口別で見ると、オレオレ詐欺は6,697件と前年比で26.8%減少した一方、キャッシュカード詐欺盗は3,773件と前年比で179.9%増加しました。また、特殊詐欺の被害総額は約301.5億円でした。

特殊詐欺の認知件数・被害総額の推移

出典:令和2年版高齢社会白書を加工して作成

出典:令和2年版高齢社会白書を加工して作成

令和元(2019)年中の被害者が65歳以上である特殊詐欺の認知件数は14,043件で、特殊詐欺全体の認知件数に占める割合は83.4%となっています。オレオレ詐欺については、被害者の97.4%が65歳以上で、特に80歳前後の女性に被害が多発しています。また、キャッシュカード詐欺盗については、被害者の93.7%が65歳以上となっています。

低下傾向にある65歳以上の犯罪者率

65歳以上の者の刑法犯の検挙人員は、平成30(2018)年は44,767人と前年に引き続きやや減少しています。犯罪者率は、平成19(2007)年以降は低下傾向となっています。また、平成30(2018)年における65歳以上の者の刑法犯検挙人員の包括罪種別構成比を見ると、窃盗犯が71.1%と7割を超えています。

65歳以上の者による犯罪(65歳以上の者の包括罪種別検挙人員と犯罪者率)

65歳以上の者による犯罪(65歳以上の者の包括罪種別検挙人員と犯罪者率)

出典:令和2年版高齢社会白書を加工して作成

出典・引用:内閣府『令和2年版高齢社会白書』


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