2020.10.30 シニアの定年退職後の仕事は…!?
以前のマーケターのつぶや記『シニアのお金事情。老後2,000万円の備えはあるのか!?』の記事で、シニアの貯蓄額はどのくらいあるのか、現在の貯蓄で十分だと思っているかについてご紹介しました。また、数字で見るシニアマーケットの『【シニアの概況】高齢者の就業状況 2020年6月』の記事では…
- 上昇傾向にある高齢者の就業率
- 男性は60代後半でも全体の半数以上が就労している
- 60歳を境に非正規の職員・従業員比率は上昇
『【シニアの概況】高齢者の就労意欲・継続雇用 2020年7月』の記事では…
- 60歳以上の4割は「働けるうちはいつまでも」働きたい
- ほぼ100%の企業が高年齢者雇用確保措置を実施済み
- 上昇傾向にある65歳以上の起業者
というトピックスを内閣府から発表される『高齢社会白書』のデータを元にご紹介いたしました。
今回は、内閣府発表の『令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果』のデータからシニアの「仕事」に関するデータをご紹介いたします。
約半数の男性シニアは70歳くらいまで仕事をしたい。女性は働けるうちは働きたい派と働きたくない派の二極化傾向
全国の60歳以上の男女を対象にした調査、内閣府『令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果』によると、何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいか、又は、したかったかを聞いたところ、「65歳くらいまで」が25.6%で最も多く、次いで、「70歳くらいまで」21.7%、「働けるうちはいつまでも」20.6%、「仕事をしたいと思わない」13.6%と続いています。
男女別にみると、男性は「65歳くらいまで」と「70歳くらいまで」を合算して過半数を超えており、「仕事をしたいとは思わない」が7.7%と少なくなっています。女性は「働けるうちはいつまでも」が21.5%と男性よりも多くなっている反面、「仕事をしたいとは思わない」が19.1%も男性よりも多くなっており、女性の中でも二極化傾向にあるようです。
何歳まで収入を伴う仕事をしたいか
男女年齢別に見ると、男性では、「65歳くらいまで」は60代前半が33.1%で高く、「70歳くらいまで」は、60代前半33.9%と60代後半32.2%で高く、「75歳くらいまで」は70代前半20.1%で高く、「80歳くらいまで」は70代後半14.7%で高くなっています。
女性でも、「65歳くら いまで」は 60 代前半32.1%で高く、「70歳くらいまで」は、60代前半26.7%と60代後半20.2%で高く、「75歳くらいまで」は70代前半21.2%で高くなっています。
何歳まで収入を伴う仕事をしたいか【男女年性別】
60歳以上の約6割は仕事をしていない
現在の就業状況は、「収入のある仕事をしている」は37.3%で、「収入のある仕事はしていない」が62.7%となっており、仕事をしていない人が半数以上を占めています。
男女別で見ると、男性は「収入のある仕事をしている」が43.2%と女性より11.6ポイント高くなっています。
就業状況
男女年齢別にみると、男女ともに、「収入のある仕事をしている」は年齢が上がるほど低くなっています。また、「収入の ある仕事をしている」は、男性60代前半では8割を超え、女性60代前半と男性60代後半でも6割以上となっています。
就業状況【男女年齢別】
シニアの就業形態で最も多いのは「パート・アルバイト」
現在収入のある仕事をしている人に、就業形態を聞いたところ、「パート・アルバイト」34.3%が最も多く、次いで「自営業主・個人事業主・フリーランス(家族従業者を含む)」33.0%、「正規の社員・職員・従業員」13.9%、「契約社員・嘱託社員」10.6%と続いています。
男女別でみると、男性は「自営業主・個人事業主・フリーランス(家族従業者を含む)」が35%と最も多く、次いで「パート・アルバイト」20.3%で全体傾向と異なっています。対して女性は「パート・アルバイト」が52.3%と半数以上を占めています。
就業形態
男女年齢別で見てみると、男性は、「正規の社員・職員・従業員」と「契約社員・嘱託社員」は60代前半と60 代後半で高くなっています。女性では、60代前半~70代後半で「パート・アルバイト」が5割台と高くなっています。
また、男女ともに、年齢が上がるほど「自営業主・個人事業主・フリーランス(家族従業者を含む)」が高くなっています。
就業形態【男女年齢別】
出典・引用:内閣府『令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果』