2020.10.26 シニア向け賃貸物件について
シニアライフ総研オリジナル調査2020年版で、現在の住居形態を聞いたところ、アラ70層(65歳以上で介護などのサポートを必要としない高齢者)のうち最も多いのは「持ち家(戸建て)64.8%」で、次いで「分譲マンション」21.1%、「賃貸マンション・アパート」11.3%と続いています。
65歳以上のシニアが賃貸物件を借りるのは難しいイメージがありますが、今回はシニア向けの賃貸物件を紹介している企業の事例をご紹介します。
アラ70の11%は賃貸マンション・アパート住まい
シニアライフ総研オリジナル調査2020年版で、現在の住居形態を聞いたところ、アラ70層(65歳以上で介護などのサポートを必要としない高齢者)のうち「賃貸マンション・アパート」で生活している方は全体で11.3%おり、男性で10.0%、女性で12.6%という結果が出ています。
現在の住居形態
シニア向け賃貸物件を紹介する企業事例
一般的に、65歳以上のシニアが賃貸物件を借りるのは難しいイメージがあります。ご主人に先立たれ、女性の一人暮らしではご自宅の管理などが重荷になり、家を売却して遠方住まいのお子様の近くに行きたいとのことで賃貸物件を探すなどの選択肢もありえますが、なかなかスムーズに事が運ばなかったりする場合があります。
また、大家(不動産オーナー)の立場からすると、懸念点は金銭面や体調面から来るリスクが頭をよぎるからのようです。収入源が限られてくる65歳以上のシニアの場合は家賃の滞納の可能性が高いのではと考えたり、万が一孤独死があり発見が遅れた場合、多額の費用をかけて修繕などしないとその後の入居が難しくなったりするといいます。
ただ、最近では不動産検索サイトなどでも「高齢者歓迎」「高齢者限定」物件や「シニアの方向け」特集などを謳った切り口で高齢者の賃貸ニーズに応えるサービスも増えてきています。
そこで、シニア向けの賃貸物件を紹介している企業の事例をご紹介します。
LIFULL HOME’S
「LIFULL HOME’S」は不動産だけでなく、引越しや介護など暮らしに関連するサービスを提供する上場企業、株式会社LIFULLのポータルサイトです。こちらも物件数は常時400万件以上掲載されていて、大手ポータルサイトです。
「LIFULL HOME’S」の賃貸カテゴリ内のおすすめ特集として「シニア・高齢者歓迎の物件」として、全国のシニア歓迎の賃貸物件を検索することができます。
また、キーワード絞り込み検索内には「高齢者歓迎」、「高齢者限定」のキーワードが予測変換として出てくるようになっており、2020年10月6日現在「高齢者歓迎」では48,663の総物件、「高齢者限定」では752の総物件が登録されています。
LIFULL HOME’S WEBサイト:https://www.homes.co.jp/
特集 シニア・高齢者歓迎の物件:https://www.homes.co.jp/chintai/theme/15108/
エイブル
「エイブル」は不動産会社エイブルが運営する自社物件型のサイトです。全国の物件を検索できるほか一部の店舗ではオンラインで相談できるのも特徴です。
「エイブル」の特集の中に「シニア向けの賃貸物件」として、「老人ホームへ入居するのは気乗りしないが、高齢でも安心して暮らせる部屋を探したい」と考えている方向けの賃貸物件が検索可能です。
エイブル WEBサイト:https://www.able.co.jp/
特集 シニア向けの賃貸物件:https://www.able.co.jp/feature/senior/
また、賃貸住宅のオーナーに対して、いわゆる高齢者(60歳以上対象)の連帯保証人の役割を代行する一般財団法人 高齢者住宅財団の「家賃債務保証制度」などの支援や、2017年10月に改訂された「住宅セーフティネット制度」では、賃貸住宅を借りにくい「住宅確保要配慮者」に住宅を提供する代わりにリフォームなどの改修費用を補助するなどの制度もあり、少しづつではあるものの高齢者の賃貸物件への入居を拒まない環境も整備されつつあるようです。
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