【シニアの意識】誰からどのような内容で頼られるのか 2020年8月
内閣府より発表された『平成30年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果』を元に、
具体的な数字を交えてながらシニアマーケットについて、テーマ別にご紹介します。
シニアマーケットをマクロ視点で捉える際にお役立てください。
2020/8/4
配偶者から頼られるシニア男性、子供・孫から頼られるシニア女性
60歳以上の男女を対象とした『平成30年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果』によると、前回の『【シニアの意識】人と話す頻度/頼る・頼られることの有無 2020年7月』で「ある」と回答した人に対する「頼られているのは誰からですか。」という質問で、「配偶者(あるいはパートナー)」が69%と最も多く、次いで「子」が68%、「孫」が28%の順となっています。
性別でみると、男性は「配偶者(あるいはパートナー)」が82%であるのに対し、女性は59%と男性の方が23ポイント差で大きく上回っています。
しかし、2番目に多い「子供」については男性が63%に対し女性は72%と9ポイント差、3番目に多い「孫」については、男性が24%に対し女性は31%と7ポイント差でそれぞれ女性の方が高くなっています。
日常生活の中で頼られている人(複数回答)【男女別】
シニアの中でも孫から頼られるのは75~79歳
年代別にみてみると、「配偶者(あるいはパートナー)」は60~64歳が72%と最も多く、以降年齢が高くになるにつれ減少傾向にありますが、2番目に多い「子」に関しては60~64歳が76%と全体で最も多い「配偶者(あるいはパートナー)」よりも4ポイント高くなっています。しかしながら、65歳以降はそれぞれ「子」よりも「配偶者(あるいはパートナー)」の方が高くなっています。
また、「孫」については75~79歳が34%と最も高くなり、年齢が高くになるにつれ増加し、80歳~で減少傾向にあるようです。
日常生活の中で頼られている人(複数回答)【年齢別】
揉め事・心配事・力仕事・お金は男性担当、家事や子・孫・介護は女性担当
60歳以上の男女を対象とした『平成30年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果』によると、前回の『【シニアの意識】人と話す頻度/頼る・頼られることの有無 2020年7月』で「ある」と回答した人に対する「頼られるのは、どのようなことについてですか。」という質問で、「家事」が58%と最も多く、次いで「子や孫の世話」が39%、「喜びや悲しみを分かち合うこと」が30%の順となっています。
性別でみると、男性は「健康や家庭内でのトラブルなどの相談」が27%と女性よりも6ポイント、また「家具の移動・庭の手入れ・雪かきなどお手伝い」が39%と女性よりも24ポイント、「お金の援助」が21%で女性よりも10ポイントそれぞれ高くなっています。
女性については、「家事」が70%と男性の約1.6倍の数値となっており、「看病・介護」は5ポイント、「子や孫の世話」は8ポイントそれぞれ男性よりも高くなっています。
このことから、シニアは男性と女性で頼られる内容の棲み分けがされていると思われます。
頼られる内容(複数回答)【男女別】
お金の援助は64歳まで、子・孫の世話は74歳まで
年齢別にみてみると、「子や孫の世話」は70~74歳が46%と最も高く、75歳以降で激減しています。
また、「お金の援助」についてあ60~64歳が25%と最も高く、65歳以降で激減しています。
頼られる内容(複数回答)【年齢別】
出典:内閣府『平成30年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果』
※調査対象者:全国の60歳以上の男女
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