2019.12.20 高齢者のSNS利用率
前回のマーケターのつぶや記「2019.12.13 高齢者のスマホ利用率」記事では、シニアのスマホ利用率についてご紹介しました。
総務省の「平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」では、全世代のスマートフォンの利用率は87.0%なのに対し、50代のスマートフォンの利用率は85.9%と全世代とほぼ大差なく、60代は60.5%と半数以上がスマートフォンを利用していました。利用率も年々上昇していており、今後更に広がるとみられています。
スマートフォンの機能も多様化しており、元来の携帯電話の機能であった電話とメールだけでなく、動画を見たり、インターネットで調べたり、facebookやTwitter、InstagramをはじめとしたSNSを通じてリアルの繋がりだけでなくインターネット上のみでのコミュニティも広がり、文字だけでなく写真や動画、様々な情報を共有することができます。
若い世代で高まるソーシャルメディア利用率ですが、シニア世代はどうなのでしょうか。そこで今回は、シニアのソーシャルメディアの利用率についてご紹介します。
ソーシャルメディア系サービス/アプリで利用率が一番高いのは『LINE』
全世代85.3%の利用率
総務省の「平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、LINEは、全年代では82.3%となっており、前年度から利用率がアップしており、8割を超え最も利用率が高くなっています。年代別で見ても、10代以外の各年代において最も利用率が高くなっています。
ユーザ同士の交流やコミュニケーションを主な目的とするソーシャルメディア系サービス/アプリでは、全年代の利用率で見ると、Twitter37.3%、Instagram35.5%、Facebook32.8%がこれに続いています。
50代の利用率が高いソーシャルメディアは、
利用率82.6%の『LINE』、次いで29.3%『facebook』、24.4%『Instagram』
50代の2012年からの推移を見てみると、一番利用率の上昇率が高いのが『LINE』となっており、2012年の利用率5.7%に対し2018年は82.6%となっています。また2012年に8.4%と最も利用率の高かった『Twitter』については、2018年には23.0%と上昇しているものの、『LINE』ほどの拡大ではありません。
『facebook』については、2012年は6.1%でしたが、2018年には29.3%となり、『LINE』に次いで50代の利用率が高いソーシャルメディアとなっています。更に『Instagram』の利用率も上昇しており2018年は24.4%と、『LINE』、『facebook』に次いで利用率が高くなっています。
60代の利用率が高いソーシャルメディアは、
利用率52.8%の『LINE』、次いで14.4%『facebook』、9.0%『Twitter』
60代の2012年からの推移を見てみると、一番利用率の上昇率が高いのは50代と同様に『LINE』となっており、2012年の利用率2.7%に対し2018年は52.8%と半数以上が利用しています。
また、『facebook』については、2012年は3.7%でしたが、2018年には14.4%となり、『LINE』に次いで60代の利用率が高いソーシャルメディアとなっています。
更に2012年に4.3%と最も利用率の高かった『Twitter』については、2018年には9.0%と上昇しているものの、そこまでの大きな拡大に至っていませんが、『LINE』、『facebook』に次いで利用率の高いソーシャルメディアとなっています。
とはいえ、50代と比べると全体的に利用率が低くなっており、シニア世代へのソーシャルメディア浸透には時間がかかりそうです。
※総務省「平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を加工して作成