2015.4.22 「やわらか食」「とろみ剤」などの介護食とは・・・
みなさん、「介護食」をご存じでしょうか?
「介護食」とは高齢になり噛むことや飲み込むことが困難になった方向けに食べやすく、飲み込みやすく加工された食品のことを言います。
(実は明確な定義がないという課題もあるのですが、それは別の機会に。)
一昔前はドラッグストアではほとんどこのカテゴリの商品を見ることはありませんでした。
それがここ数年、柔らかく飲み込みやすく加工された「やわらか食」や飲み込みを助ける「とろみ剤」など多くの商品が店頭に並んでいます。
恐らく、扱っていない店舗を探すほうが難しいのではないでしょうか。
この背景には高齢者人口の増加に加え、受け入れられる施設や病院の数の不足、在宅介護を行う家族が増えてきたことで一般市場が拡大していることが挙げられます。
在宅介護を行う中で施設や病院と同じような食環境を手軽に行いたい、そんなニーズの高まりがそこにはあるのです。
それに伴い数多くの食品メーカーがこの市場に日々参入してきています。
商品パッケージも昔は味気ないものばかりでしたが最近では思わず「美味しそう」と感じるほど一般食品と遜色ない商品が目立ちます。
私もいくつかの商品を試食する機会がありましたが最近は煮込んだり刻んだりするだけでなく
酵素の力で見た目そのままで料理を柔らかくするといった商品まで出てきて、味もとても美味しくなっています。
現在の市場規模は出荷ベースで1000億円程度と想定されていますが、要介護者数数から介護食のニーズを換算すると2兆5000億円になるとも言われています。
これからますます多くの企業が参入しイノベーションが起きていくのではないでしょうか。
誰しもが行く道。
私たち現役世代が介護食のお世話になるときにはどのような環境が待っているのか、少し楽しみでもあります。