旭化成ホームズ/元気なシニア向け賃貸住宅「へーベル Village」運営戸数1,200戸超

2021/7/26

入居者は高い安心感のもとで暮らす一方、健康意識と実態との差やコロナ禍による将来不安も~健康寿命の延伸に資する住まいを目指し、東京都健康長寿医療センター研究所と連携~

旭化成ホームズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川畑 文俊)は、運営する元気なシニア向け賃貸住宅「へーベルVillage(ヴィレッジ)」の運営戸数が本年6月末で1,200戸を超えましたのでお知らせします。また、これまでの入居者向けアンケート結果などを受け、今後ヘーベルVillageでは健康寿命の延伸に向けたサービス創出などを目指し、東京都健康長寿医療センター研究所と連携していくことを合わせてお知らせします。
 
■高齢者の住まいをめぐる背景
人生100年といわれる現代では、高齢者の約8割が介護認定を受けていない元気な高齢者です。また、高齢者世帯の住まいに多い持ち家一戸建ての約6割が築38年以上※1と老朽化が進んでいます。中には、「駅・バス停から遠い」「坂道がある」「病院・スーパーなどが遠い」といったリフォームや建替えでは解決できない問題や不安を抱える世帯もあり、その解決法の一つとして住み替えニーズがあると考えられます。一方で、近年整備が進む高齢者向けの住まいは介護施設が中心で、元気な高齢者が自分らしく過ごせる住まいが不足している実情もあります。また、平均寿命が延びたことで、定年後も夫婦二人で暮らす、あるいはおひとりになっても子どもと同居せずひとり暮らしを続ける高齢者も増えており、高齢者が健康で快適な暮らしを続けられる住まいが求められています。
 
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出典:厚生労働省「平成30年度介護保険事業状況報告(年報)ポイント」を抜粋して作成

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出典:東京都福祉保健基礎調査報告書「高齢者の生活実態」(平成27年度)を抜粋して作成

 

  • ※1  東京都福祉保健基礎調査報告書「高齢者の生活実態」(平成27年度)、『居住開始時期/持家(一戸建て)』より

■元気なシニア向け賃貸住宅「へーベルVillage」の概要と入居者の属性
「へーベルVillage」は、各住戸の広さが45~75㎡の1LDK~2LDKで住設備を完備した「住まい」です。主な入居ターゲットは健常期~フレイル期の高齢者であり、夫婦でのご入居も可能です。駅から近く、日常の買い物ができるスーパーや、散歩に良い公園が近くにあるなど、出かけたくなる立地、また来客用駐車場や、入居者同士、および来訪者とのコミュニケーションを促すコミュニティラウンジなど、元気なシニアの活動や交流を促す住環境を備えています。また、社会福祉士等の相談員による定期訪問サービス(生活・健康相談、情報提供など)、駆けつけサービス(緊急通報ボタン、ライフリズムセンサー)、医療機関との連携など、元気でありつつ不安を抱える入居者のフォロー体制も整えています。

 

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へーベルVillageの主な入居ターゲット

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へーベルVillageの居室と設備

 

この度、へーベルVillageの運営戸数が1,200戸を超えたことを機に、入居者の属性※2をまとめました。へーベルVillage入居者の平均年齢は79歳で、75歳以上の後期高齢者が8割弱を占めています。また、介護保険認定を受けていない方が85%と健常者の割合が高いこと、夫婦2人で入居している方が3割を占めること、へーベルVillageへの住み替え後の子との近居割合が7割を越えることなどが、へーベルVillageの特徴です。

  • ※2  2021年6月末時点 入居申込書(n=1,272)より

■「住まいの不安」における「へーベルVillage」入居者と一般高齢者との差異
2019年に入居者の健康度を把握するため、入居者157名に東京都健康長寿医療センター研究所監修の「お達者健診PLUS TM※3」を実施。同健診で取得した、暮らしや健康に関するアンケート調査(以下、お達者健診PLUS TMアンケート)の結果、入居者は同年代の高齢者の調査結果※4と比べ「住まいの不安」がすべての項目において少ないことがわかりました。中でも、「必要になった時に十分な介護サービスが受けられないこと」「急に具合が悪くなった時に助けを呼べないこと」「泥棒・詐欺など犯罪に巻き込まれること」は同年代の高齢者と比較して特に不安が少ないことがわかりました。このことは、「介護が必要になった時に相談員に相談できる安心」「緊急ボタン・ライフリズムセンサーなどの見守りや、屋内廊下・防犯カメラ・オートロックなどの防犯による安心」「家族が近居していることの安心」といったヘーベルVillageのサービスや建物の設計・設備が、安心な暮らしに寄与していると考えられます。

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お達者健診PLUS TM測定の様子

 

  • ※3 「お達者健診PLUS TM」とは、東京都健康長寿医療センター研究所が介護予防と健康寿命延伸のために考案した「お達者健診」の調査項目の中で重要度の高い、運動機能・口腔機能・認知機能に絞り込み開発されたフレイル予防のための健康診断と、暮らしや健康に関するアンケート
  • ※4   同年代の高齢者の調査結果とは、東京都健康長寿医療センター研究所が実施した「お達者健診」(板橋お達者健診2011コホート2016年調査)の地域高齢者の集計データ

■浮き彫りとなった入居者自身の健康認識と実態の差およびコロナ禍による将来への懸念
入居者の同健診受診者157名の介護保険認定区分上の健常者は72%(113名)で、お達者健診PLUS TMアンケートで「自分のことを健康だ」と認識している人※5の割合(76%)と近い値でした。一方でお達者健診PLUS TMの身体的フレイルの測定では健常者の割合が35%と、入居者の健康認識と実態に差があることがわかりました。

 

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お達者健診PLUS TM受診者の認識と実態(平均年齢 80.7歳)

 

また、2021年1月に入居者496名に実施した入居者アンケートの結果から、新型コロナウィルス感染拡大の前後で、活動量と社会参加に大幅な低下が見られ、コロナ禍における外出自粛の長期化により、将来のフレイル化が懸念されます。

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  • ※5  お達者健診PLUS TMアンケート「あなたは普段ご自分で健康だ と思いますか」で「とても健康だ」「まあ健康な方だ」に回答した割合

■調査結果を受けた今後の当社展開
アンケートの結果などから、コロナ禍を経た今後の人生100年時代において、高齢の元気な入居者に長く健康に暮らしていただくためには、より一層、健康寿命の延伸に資するサービスを盛り込んだ住まいを開発してくことが必要だと当社は考えました。そこで、これまで入居者の「お達者健診PLUS TM」の調査などでご協力を頂いてきた、介護予防の第一人者である東京都健康長寿医療センター研究所 高齢者健康増進事業支援室 研究部長 大渕修一氏と引き続き連携し、高齢者が生涯に渡り安心で、少しでも長く豊かで健やかな生活が送れる住まいを目指し、へーベルVillageのハード面に加え、入居者の実態に合わせたソフト面を強化することで、入居者の健康延伸並びにQOLの向上に一層貢献できるように努めて参ります。
 

地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所について

東京都健康長寿医療センター研究所は、1872年に設立された養育院を前身としています。令和の紙幣を飾る澁澤栄一翁は養育院の初代院長でもあり、福祉・医療事業の維持・発展のため五十有余年にわたり力を尽くされました。その精神は、先人たちにより脈々と受け継がれ、2009年に東京都老人医療センターと東京都老人総合研究所両施設が一体化するかたちで地方独立行政法人となり、今日に至ってもなお、高齢者医療のパイオニア・老年学研究の拠点として、活発な診療・研究活動を展開しています。

 

東京都健康長寿医療センター研究所 高齢者健康増進事業支援室 研究部長 大渕修一氏について

介護予防の第一人者で、専門は、理学療法学、老年学、リハビリテーション医学など。厚生労働省の介護予防制度立ち上げ時から携わり、2015年の介護保険法改正により「地域ケア包括システム」のひとつの事業として創設された「介護予防・日常生活支援総合事業」においてサービス利用を決める「基本チェックリスト」の作成にも関わる。第72回保健文化賞受賞。

以上

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