【シニアの意識】社会的な活動について 2020年9月
内閣府より発表された『平成30年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果』を元に、
具体的な数字を交えてながらシニアマーケットについて、テーマ別にご紹介します。
シニアマーケットをマクロ視点で捉える際にお役立てください。
2020/9/16
シニアの約4割は社会的な活動を行っている
60歳以上の男女を対象とした『平成30年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果』によると、現在行っている社会的な活動について尋ねたところ、現在行っている社会的な活動は、「自治体、町内会などの自治組織の活動」26.5%が最も多く、次いで「趣味やス ポーツを通じたボランティア・社会奉仕などの活動」17.5%となっており、これ以外の活動は1割未満となっています。また、「特に活動はしていない」が 60.1%を占めています
男女別にみると、活動している人が43.4%と、女性の36.9%に比べて高く、特に「自治体、町内会などの自治組織の活動」が30.5%と女性との差が大きくなっています。
現在行っている社会的な活動(複数回答)
年齢別にみると、65~69歳の活動率が45.7%と最も高く、80歳以上の27.8%が最も低くなっています。年齢が高くなるにつれ活動率が低くなる傾向にありますが、60~64歳の活動率は39.4%と80歳以上に次いで低くなっています。
現在行っている社会的な活動(複数回答)【年代別】
4割のシニアは40代以前から社会的活動を始めている
現在何らかの社会的な活動を行っていると回答した人に、その活動を始めた時期を聞くと、「40代以前」が 39.5%で最も高く、次いで、「60代」が35.7%、「50代」が17.1%で、「70代以降」が7.6%と続いています。
男女別に見ても大きな差は見られず、女性の方が少し早い傾向にあります。
現在行っている社会的な活動を始めた時期
4.5割のシニアはフルタイム勤務時から社会的活動を始めている
現在何らかの社会的な活動を行っていると回答した人に、その活動を始めた時期の仕事の状況を聞くと、「フルタイム勤務」が45.2%で最も多く、現役時代に開始している人が多くなっています。次いで「退職後などで仕事はしていない」23.7%、「短時間勤務」15.3%、「仕事はそもそもしていない」11.5%と続いています。
男女別でみてみると、男性は「フルタイム勤務」が61.9%と女性28.2%に対して33.7ポイントも高く、また「退職後などで仕事はしていない」は27.8%と女性19.5%より8.3ポイント高くなっています。対して女性は「短時間勤務」が24.7%と男性6.1%より18.6ポイント高く、「仕事はそもそもしていない」が21.4%と男性1.9%より19.5ポイント高くなっています。
社会的な活動を始めた時期の仕事の状況
シニアが社会的活動をしていない理由No.1は「体力的に難しい」
現在社会的な活動を行っていない人にその理由を聞くと、「体力的に難しい」が35.4%と最も高く、次いで「時間的な余裕がない」26.5%、「自分が何の役に立てるかわからない」10.9%と続いています。また、「活動をする意思がない」は 13.8%となっています。
男女別で見てみると、「体力的に厳しい」と答えた男性が31.9%に対して女性は38.2%と6.3ポイント高くなっており、「時間的な余裕がない」と答えた男性が23.6%に対して女性は28.8%と5.2ポイント高くなっています。また、「活動する意思がない」については女性12.2%に対して男性15.9%と、男性の方が消極的であることが分かります。
現在、社会的な活動をしていない理由
出典・引用:内閣府『平成30年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果』
※調査対象者:全国の60歳以上の男女
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