2020.3.19 シニアは運動不足??
皆さん、意識的に運動はされていますか?健康な身体で過ごすには、毎日に食生活と適度な運動が必須になります。
内閣府『令和元年版高齢社会白書』によると、平成28(2016)年時点での健康寿命は男性が72.14年、女性が74.79年となっており、それぞれ平成22年(2010)年と比べて延びています。さらに、同じ期間における健康寿命の延びは、平均寿命の延びを上回っています。
厚生労働省は、この健康寿命を2040年までに2016年と比べて男女とも3年以上延ばす目標を掲げ、男性は75.14歳以上、女性は77.79歳以上を目指しています。また加齢に伴って心身の活力が低下する「フレイル」や、患者が急増する認知症予防の対策をすすめています。
普段から元気にからだを動かすことで 、うつ 、ロコモティブシンドローム、がん、脳卒中、心臓病、糖尿病、認知症などになるリスクを下げることができるとしており、厚生労働省が発表した『2013年健康づくりのための身体活動指針』によると、65歳以上は「じっとしている時間を減らして1日合計40分は動きましょう」としています。
では、実際にシニアは日常的に運動しているのでしょうか?今回はシニアの運動についてご紹介します。
<健康寿命とは…>
2000年にWHO(世界保健機関)が提唱したもので、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。
シニアは他世代よりも運動している!
スポーツ実施率についてみてみると、週1日以上運動している割合は70代が一番多く75.0%となっており、一番低い40代と比べて28.3ポイントも高くなっています。60代についても18・19歳よりは低いものの、62.5%と非常に高くなっています。このことから、シニアのスポーツ実施率は他年代に比べて非常に高いことが分かります。
男女別にみると男性の方が実施率が高く、60代では女性が60.6%なのに対して64.5%、70代では女性が73.7%なのに対して73.7%となっています。
<スポーツ実施率> 年代別運動実施率 週1⽇以上
シニアの運動No.1はウォーキング
では、シニアは具体的にどのような運動をしているのでしょうか。平成30年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」によると、60代・70代ともに一番多いのは「ウォーキング」、次いで体操、階段昇降となっています。
ウォーキングに関しては60代が65.1%なのに対し、70代は72.8%と70代の方が割合が高くなっています。
この1年間に行った運動・スポーツの種目 上位20位抜粋
60代 |
70代 | |
ウォーキング |
65.1% |
72.8% |
体操 | 17.7% | 22.8% |
階段昇降 | 15.4% | 19.2% |
トレーニング | 12.5% | 14.4% |
自転車・サイクリング | 11.1% | 13.0% |
ゴルフ(コースでのラウンド) | 9.3% | 11.3% |
エアロビクス・ヨガ・バレエ・ピラティス | 7.6% | 7.8% |
ゴルフ(練習場・シミュレーションゴルフ) | 7.0% | 7.9% |
ランニング・マラソン・駅伝 | 5.5% | 3.6% |
水泳 | 5.5% | 6.0% |
登山トレッキング・トレイルランニング・ロッククライミング | 5.1% | 5.9% |
ボウリング | 3.5% | 3.1% |
釣り | 3.4% | 3.7% |
ハイキング・ワンダーフォーゲル・オリエンテーリング | 3.4% | 5.4% |
テニス・ソフトテニス | 3.0% | 2.6% |
卓球 | 2.8% | 3.8% |
ダンス | 2.8% | 3.9% |
スキー | 2.4% | 2.4% |
バドミントン | 1.5% | 1.1% |
縄跳び | 1.3% | 0.7% |
キャッチボール | 0.8% | 0.6% |
その他 | 1.0% | 1.3% |
平成30年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」(平成31年1月調査)を加工して作成