【シニアの概況】高齢者の健康 2019年6月
内閣府より発表される『高齢社会白書』を元に、具体的な数字を交えてながら
シニアマーケットについて、テーマ別にご紹介します。
シニアマーケットをマクロ視点で捉える際にお役立てください。
65歳以上の新体力テストは向上傾向
2016年の70~74歳の男子・女子、75~79歳の男子・女子の新体力テストの合計点は、それぞれ1998年の65~69歳男子・女子、70~74歳の男子・女子の新体力テストの合計点を上回っています。
新体力テストの合計点
OECD平均と比較して60~65歳の数的思考力と読解力は高い
OECDの国際成人力調査(PIAAC)によると、60~65歳層の数的思考力、読解力は各国に比べて高くなっています。
数的思考力と年齢の関係
読解力と年齢の関係
健康寿命は平均寿命と比較して延びが大きい
日常生活に制限のない期間(健康寿命)は、2016年時点で男性が72.14年、女性が74.79年となっており、それぞれ2010年と比べて延びています(2010年→2016年:男性1.72年、女性1.17年)。さらに、同期間における健康寿命の延びは、平均寿命の延び(2010年→2016年:男性1.43年、女性0.84年)を上回っています。
健康寿命と平均寿命の推移
健康寿命と平均寿命の差を都道府県別にみると、男性では青森県(平均寿命:78.67年、健康寿命:71.64年)が最も差が短く、ついで山梨県(平均寿命:80.85年、健康寿命:73.21年)が短く、奈良県(平均寿命:81.36年、健康寿命:71.39年)が最も長く、ついで長野県(平均寿命:81.75年、健康寿命:72.11年)が長くなっています。
また、女性では栃木県(平均寿命:86.24年、健康寿命:75.73年)が最も差が短く、ついで愛知県(平均寿命:86.86年、健康寿命:76.32年)が短く、広島県(平均寿命:87.33年、健康寿命:73.62年)が最も長く、ついで滋賀県(平均寿命:87.57年、健康寿命:74.07年)が長くなっています。
都道府県別 平均寿命と健康寿命の差
65歳以上の死因で最も高いのは「悪性新生物(がん)」が最も高く、「心疾患(高血圧症を除く)」、「肺炎」の3つの疾病で半分を占める
65歳以上の者の死因をみると、死亡率(65歳以上人口10万人当たりの死亡数)は、2016年において、「悪性新生物(がん)」が926.2と最も高く、次いで「心疾患(高血圧性を除く)」528.6、「肺炎」336.9の順になっており、これら3つの疾病で65歳以上の者の死因の半分を占めています。
主な死因別死亡率の推移(65歳以上の者)
記事作成:2019年6月
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