味の素㈱と第一三共㈱、医療関係者や介助者向けの協業に合意
2023/10/11
~摂食に関する困りごとに対応したAI搭載献立支援サイトの開設と展開~
味の素株式会社(社長:藤江 太郎 本社:東京都中央区)は、2023年10月10日より、摂食に関する困りごとに対応したAI搭載献立支援サイト「ReTabell」(リタベル)※1を開設します。当社は「ReTabell」サイト展開の一環として、医療関係者や介助者向けの食と栄養に関するサービスを創出するべく、第一三共株式会社(社長: 奥澤 宏幸 本社:東京都中央区、以下第一三共社)と2023年9月21日に協業基本合意書を締結しました。両社は、当社の「ReTabell」サイトと第一三共社の「Healthcare as a Service※2」を連携させることで、食と栄養のDXを推進します。
(リタベル)サイト: https://retabell.ajinomoto.co.jp
※1)当社の新規事業創出プログラム「A-STARTERS」で開発されたWebサイト(無料公開中)
※2)多様なデータや先進技術を活用し、一人ひとりに寄り添った最適な健康・医療サポートを提供するサービス
「ReTabell」サイトは、要介助者の”体調”・嗜好が変化して一旦食べられなくなっても再び(Re)食べられるようになることや、医療関係者(医師、薬剤師等)や介助者の要介助者に対する利他(リタ)的行動を支援するWebサイトです。
本サイト開設に先立って、両社が医療関係者と介助者、要介助者に対して行った調査からは、加齢や薬の副作用に伴う体調や嗜好の変化によって、要介助者の摂食に関する困りごとが顕在化していることがわかりました。具体的には、「食欲がない」、「吐き気・おう吐」、「口やのどの乾燥」、「すぐ満腹になる」、「味がおかしい・しない」、「においがいや・しない」、「口がいたい」、「お腹がくだる」、「便がでにくい」、「噛みにくい」、「飲み込みにくい」といったものです。これらの困りごとを放置すると、栄養摂取が不十分となって、治療の継続・完遂に困難を来し、QOL(Quality Of Life)が低下するという悪循環に陥ります。一方、医療関係者や介助は、要介助者と食事について対話できる機会と時間が限られていることも多く、一人ひとりの体調・嗜好の経時変化に応じた食事相談を実施することが難しいという課題があります(図1参照)。
また、摂食に関する困りごとを抱える人への献立は、経験豊富な管理栄養士でも悩むことが多いとされています。「ReTabell」サイトには、このような条件下での献立を誰もが手軽に行えるAI(特許取得済)が搭載されています。医療機関や家庭での献立支援によって課題解決に貢献します。
なお、本サイト内の体調とは、病気の主な症状(主訴)ではなく、加齢や薬の副作用にともなう体調(上手に付き合いながら共存する体調)を指しています。サイトにおけるレシピや食事のヒントは、このような体調の改善や疾病の治癒を目的とするものではありません。
本協業にて、当社は、アミノサイエンス®に基づく、生活者起点の研究開発⼒、食品・アミノ酸に係る製品・サービス開発・供給力、マーケティング・営業力、生活者との信頼関係を強みとして、「ReTabell」サイト等の関連サービスを顧客に提供します。また、第一三共社は、医薬に係る研究開発力、製品・サービス開発・供給力、マーケティング・営業力、医療関係者との信頼関係を強みとして、「Healthcare as a Service」等の関連サービスを顧客に提供します。
今後、両社は、協業を通じて得られた顧客インサイトを活かして、新製品・サービスの社会実装も目指します(図2参照)。
参考
■第一三共社の概要
(1)社名:第一三共株式会社
(2)所在地:東京都中央区日本橋本町三丁目5番1号
(3)設立時期:2005年9月28日(創業:1899年三共、1915年第一製薬)
(4)代表者:代表取締役社長 奥澤 宏幸
(5)事業内容:医薬品等の製造、売買及び輸出輸入
(6)連結従業員数:17,435名
(7)WEBサイト:https://www.daiichisankyo.co.jp/
味の素グループは、“Eat Well, Live Well.”をコーポレートスローガンに、アミノサイエンス®で、人・社会・地球のWell-beingに貢献し、さらなる成長を実現してまいります。
味の素グループの2022年度の売上高は1兆3,591億円。世界36の国・地域に拠点を置き、商品を販売している国・地域は130以上にのぼります(2023年現在)。詳しくは、www.ajinomoto.co.jpをご覧ください。