AI活用のリハビリで術後成果向上させる実証を開始

 

2022/4/24

 

~消化器がん患者の合併症リスクを低減し回復促進、AI要因分析で支援アプリ開発~

 

AIを利活用したサービスによる社会課題解決に取り組む株式会社エクサウィザーズ(東京都港区、 代表取締役社長:石山 洸、 以下、 エクサウィザーズ)はこのたび、 大阪大学大学院医学系研究科消化器外科(大阪府吹田市、 教授 江口 英利)と共同で、 消化器がん患者の周術期にAIを活用したリハビリ支援プログラムを提供することで、 術後のアウトカム向上の有用性を検証する実証を開始いたしました。 一定期間の検証後に幅広いがんへの適用可能性、 医療だけでなく製薬や保険などでの活用も検討いたします。

 

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 医療現場においては専門資格を持った人や提供可能な場所といった医療資源が不足しています。 周術期(入院、 手術前後、 術後回復、 社会復帰までの一連の期間)におけるリハビリテーションを、 必要十分な量・質で提供・拡充する余地が乏しいことが課題となっています。

☑︎取り組み内容 ~周術期のリハビリをオンライン技術とAIで支援~
 これまで周術期のリハビリテーションが提供されていない消化器がんの患者に、 エクサウィザーズが脳疾患および整形疾患領域で培ってきたリハビリテーションのオンライン支援技術を用いた、 がん患者リハビリ支援プログラム(以下、 オンラインがんリハ)を受けていただく実証を、 大阪大学大学院医学系研究科消化器外科と共同で開始いたしました。 リハビリテーションの効果測定は一般的な検査のほか、 エクサウィザーズの子会社である株式会社エクサホームケアの歩行解析AI「CareWiz トルト」を用いて身体機能を評価することで実施いたします。
 オンラインがんリハの特徴は、 受診や入院をしなくても、 オンライン上でAI解析を活用して必要な量のリハビリテーションを受けられることです。 従来のオンライン形式のリハビリテーションは一方通行となりがちでしたが、 オンラインがんリハは医療従事者と患者の間で双方向での支援を継続的に提供できます。 AIを用いた要因分析や、 結果を活用した支援アプリの開発も予定しています。

 

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「オンラインがんリハ」の活用イメージ

☑︎本実証の狙いとアプローチ ~歩行解析AIでリハビリ前後の身体機能を評価~
 本実証を通じてオンラインがんリハの有効性が証明されれば、 周術期におけるリハビリテーションの新たな手法としての確立が見込まれます。
 実証のアプローチとしては、 大阪大学大学院医学系研究科消化器外科と協力し、 消化器がんの術前化学療法後に手術を企図している症例(100例を予定)に対し、 消化器がん患者における術前の運動介入について、 オンラインがんリハの有用性を検討します。
 試験の適格基準を満たし、 術前リハビリテーションを行うことを意思決定したがん患者を対象として、 同意の上で実証を行います。 オンラインがんリハの適用群と利用しない対照群に無作為に割り付けます。 適用群ではオンラインがんリハの内容、 運動、 およびその記録方法などの使用方法を説明。 対象群では同じ術前リハビリテーションの方法を記載した用紙を渡し、 記録用紙に記載するように説明します。
 全ての被験者は化学療法前、 術前・術後に、 それぞれ身体計測、 身体機能検査、 CT画像検査、 血液検査を行います。 身体機能検査は歩行解析AIを活用し、 リハビリテーションの前後に身体機能を評価します。

展望 ~治療用アプリ開発も視野、 製薬・保険との連携も~
 本検証の実施後には効果を示した症例のリハビリテーションの実施方法について、 AIを用いた要因分析を検討しております。 リハビリテーションの方法(実施タイミング、 回数、 強度など)が入院日数や合併症の減少やQOL(生活の質)の早期回復に対し、 どのような影響をもたらすかなどの検証を予定しています。
 また、 本検証によりオンラインがんリハの有用性が立証された後、 成果を反映した患者向けのデジタル治療を担う治療用アプリの開発も視野に入れています。 がん患者を治療する全国の医療機関へ展開することで、 周術期におけるリハビリテーションで普及し、 多くのがん患者のアウトカム向上(入院日数や合併症の減少やQOLの早期回復)に寄与することを目指します。
 エクサウィザーズは今後、 検証を通じて取得したデータや知見を踏まえ、 本件の消化器がんにとどまらず、 肺がんや乳がんなど他のがん領域や、 術前だけでなく術後も対象に拡大・展開していくことを検討しています。 がん患者の状態の推移を示すペイシェントジャーニーを全般的にカバーし、 運動療法を軸に食事療法や正しい服薬など、 より良い治療の促進と実行を伴走する医療AIプラットフォームの構築を目指します。
 このように適用分野が広いため、 医療だけでなく、 製薬、 保険などマルチセクターに広がる連携が見込まれます。

本検証で活用するエクサウィザーズの技術・プロダクト
・リハビリテーションのオンライン支援技術
脳疾患や整形疾患の患者向けにオンラインでリハビリテーションを支援する技術です。 リハビリテーションにおいて不足しやすい質・量を補完することで、 患者の予後向上への貢献を企図して開発しています。

・CareWiz トルト: https://carewiz.ai/toruto/
機能訓練の専門家である理学療法士の視点や、 論文に基づく転倒リスクに関する4つの指標で歩行を解析できます。 AIを利活用した介護・福祉用具関連サービスの開発、 販売事業を展開するエクサウィザーズ子会社の株式会社エクサホームケア(東京都港区、 代表取締役社長:石野 悟史)がサービスを提供しています。

【株式会社エクサウィザーズ 会社概要】
会社名:株式会社エクサウィザーズ
所在地:東京都港区東新橋1丁目9−2 汐留住友ビル 21階
代表者:代表取締役社長 石山 洸
事業内容 :AIを利活用したサービス開発による産業革新と社会課題の解決
URL: https://exawizards.com/

 


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【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】

株式会社エクサウィザーズ 広報部
メール:publicrelations@exwzd.com

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