ライセンスワーク/若者への介護意識についての調査アンケート
2021/12/31
遠距離介護支援協会は、公立鳥取環境大学とともに、N.K.Cナーシングコアコーポレーション合同会社が実施する若者世代の介護意識に対する調査に協力し、この度その調査レポートが公開されました。
若者は3割が「介護保険制度」を「知らない、わからない」と回答。親が介護が必要になった場合を2割が「あまり考えたことがない、全く考えたことがない」とするいっぽうで、「老人ホーム」は全員が知っており、36%が介護が必要になった場合は、老人ホームへの入居を検討すると回答しました。
自宅介護を中心として考える人は22%でした。実際に介護を迎えてからでなければ、介護保険制度や各種サービスに関して知る機会は少なく、地域における介護資源の認知不足の解決が求められています。
介護について相談できる「地域包括支援センター」の存在も多くが知っていない状況。介護に関する知識や親自身の介護に関する希望、資金、きょうだい間の分担など、事前準備が不十分なまま親の介護を迎える可能性が示唆されました。
実際に介護を迎えてからでなければ、介護保険制度や各種サービスに関して知る機会は少なく、地域における介護資源の認知不足の解決が求められています。
コロナ禍で迎える2度目の年末年始、 帰省を待ち望むご家庭も多くあることと思います。子ども世代は親の健康変化に留意しながら、親子でしっかりと「介護」という避けられない未来について、家族会議をする絶好の機会です。
今後も弊社は、介護の事前準備となるような情報発信と介護が必要な高齢者やそのご家族を支える介護支援サービスを提供してまいります。
• 調査概要
調査実施者:N.K.Cナーシングコアコーポレーション合同会社、公立鳥取環境大学、遠距離介護協会
調査機関:2021年11月15~21日
有効回答数 :313人(このうち男性129 人、 女性183 人 / 30代以下56.4%、40代以上43.6%)
方式:Googleフォームによるインターネットアンケート
• 主な調査結果
- 30代以下の若者世代は、27.1%が「介護保険制度」を「知らない、わからない」と回答。
30代以下にとっては「介護」は遠い存在。とはいえ、社会保障の重要基盤の1つとなっている「介護保険制度」への理解度も低いことについては、 大きな社会課題だといえるでしょう。 - 親が介護が必要になった場合は、「あまり考えたことがない」(16.9%)、全く考えたことがない」(6.2%)。
- 家族が介護が必要になった場合は、36.4%が、老人ホームへの入居を検討すると回答しました。「デイサービス」「訪問介護」など自宅介護のキーワードは、100%が「知っている」と回答しています。認知しているにもかかわらず、自宅介護を中心として考えている人は22%となっています。
- 本人や家族に介護が必要となった時に一番最初の窓口となりうる「地域包括支援センター」については、42.4%が「知らない」と回答しました。 一方で、40代以上は「知らない」と回答したのは12.5%にとどまり、若者世代との差が大きく開く形となりました。
- また自由に個人のニーズに沿った介護サービスを利用できる「保険外介護サービス」については58.8%が知らない状態でした。
現在の介護保険制度は、「家族を介護の担い手」と考えていますが、遠距離、仕事などで介護できない状況をカバーするのが保険外介護サービス。 若い世代の介護離職を防ぐ目的でも、 介護保険制度や、 保険外介護サービスへの認知度を上げる必要性があります。
調査の詳細については、 詳報をご覧ください。
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• 遠距離介護支援協会とは?
全国の看護師・介護士ら170名が会員(2021年11月末現在)。
核家族化、高齢者の単身者世帯の急増の中で、「地域に安心を届けたい」という思いを持った看護師、介護士の団体です。
家族の中だけで介護を完結させることが困難な時代。公共の介護保険サービスだけでも、老後や介護生活は、余裕をもって営めません。遠距離介護支援のスペシャリスト育成プログラムや、遠距離介護中のご家族を支えるオンライン研修の提供等も行っています。
遠距離介護支援協会サイトURL:https://www.enkyori-kaigo.org/
※以下、メディア関係者限定の特記情報です。個人のSNS等での情報公開はご遠慮ください。
遠距離介護支援協会(0859-30-4856)
NPO法人ライセンスワーク内