2021.4.9 シニアの投資事情。投資をしているシニアはどのくらいいる?
2020年から突如として現れた新型コロナウイルスの影響により、経済的に大打撃を受けたシニアも少なくありません。
また、金融庁から2019年に老後資金2,000万円必要と発表がありましたが、『2020.10.9 シニアのお金事情。老後2,000万円の備えはあるのか!?』の記事でも紹介しておりますが、実際に貯蓄額が2,000万円以上あると回答したシニアは約15%のみであり、約半数のシニアが現在の貯蓄額では不安と感じているようです。
今回は、シニアの投資事情について、一般社団法人投資信託協会から発表されている『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書 2021年3月』のデータをご紹介します。
現在投資をしているシニアは46%
まずはどのくらいのシニアが投資をしているのかについてですが、一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書 2021年3月』によると、46.1%が現在投資をしている、53.9%がしていないと答えていおり、投資をしている層としていない層と、完全に二分されていることが分かります。
年齢別に見てみると、現在投資をしているのは昭和22年~24年生まれのいわゆる団塊世代を含む70代が41.2%と最も多く、次いで80代以上40.0%、60代37.9%と続いています。
これまでの投資経験については、64.5%に投資経験があり、中でも80代以上は63.7%に投資経験があり年代別で見て最も経験率が高くなっています。
投資経験【年代別】
世帯年収800万円以上で現役投資率50%超え
また、世帯年収別では、年収が上がるほど現在投資をしている割合が高くなり、世帯年収800万円以上で現在投資している割合が半数を超えています。
投資経験【世帯年収別】
このように、金銭的に余裕を持って安心した老後を送るためには、貯金や年金だけではなく、投資も一つの選択肢にされているシニアが多いことが分かります。
約6.5割のシニアが金融商品利用への検討意欲あり
また、利用を検討してもよい金融商品については、「預貯金」が46.6%と最も高く、次いで「株式」32.3%、「投資信託」19.8%と続いています。また、35.6%が「金融商品は利用を検討しない」と答えていることから、約6.5割のシニアが何かしたの金融商品利用への検討意欲があることが分かります。
利用を検討してもよい金融商品(複数回答)60代以上全体