ハルメク/【調査リリース】シニア女性に聞いた「新型コロナウイルスに関する意識調査」
2020/4/15
新型コロナウイルスに不安を感じているシニアは8割。68.8%のシニアがフェイクニュースなど「情報におどらされないこと」を心がけている一方、金銭的不安を感じている人は1割しかおらず将来に向けて希望の声も
(※1)日本ABC協会発行社レポート24.8万部(2019年1月~6月)
■8割のシニア女性が新型コロナウイルスに不安を感じている
「不確実な未来に対する不安」が主な原因
⇒「不安である」「まあ不安である」と回答したのは約8割
⇒「いつ流行が落ち着くのかわからない(90.4%)」といった、不確実な未来に対する項目が多かった
■金銭的な不安を感じているシニアはたったの1割。節約志向はみられない
⇒「金銭的な不安」は10.6%にとどまった
⇒「支出は減りそうだと思う」と回答したのは15.2%で、新型コロナウイルスがきっかけによる節約志向は今の所みられない
■気をつけているのは「情報におどらされないようにすること」と「免疫力をあげること」
⇒新型コロナウイルスによる現状況の中、心がけていることの第一位は「情報に踊らされないようにする(68.8%)」、第二位は「免疫力をあげる(64.8%)」だった
■モノよりコト消費への影響が大きい
⇒半数以上のシニアが、予定していたイベントなどがキャンセルになったことがわかった
■コロナショックへの悲観は大きいが、前向きに考える希望の声も
⇒「幸せだけど不安(現実的なしっかりさん)」が68.7%と最も多い
⇒「幸せで不安はない(なんとかなる前向きさん)」が18.8%と、前向きに考えるシニアもいる
【調査結果】
8割のシニア女性が新型コロナウイルスに不安を感じている
「不確実な未来に対する不安」が主な原因
・ 新型コロナウイルスが「不安である」「まあ不安である」と回答したのは全体の79.8%
・ 不安に感じていることの上位は「いつ流行が落ち着くのかわからない(90.4%)」、「ワクチンや特効薬がまだない(73.0%)」といった不確実な未来に対する項目だった
新型コロナウイルスによる節約志向はみられない
・ 新型コロナウイルスによる不安で最も回答が少なかったのは「金銭的な不安」でわずか10.6%にとどまった(前述グラフより)
・ 今後1ヵ月の支出を聞くと「支出は減りそうだと思う」と回答したのはわずか15.2%で新型コロナウイルスがきっかけによる節約志向は今の所みられない
情報取得元は新聞よりネットが多い結果に
・ 新型コロナウイルスによる現状況の中、心がけていることの上位は以下。第一位が「情報に踊らされないようにする(68.8%)」、第二位「免疫力をあげる(64.8%)」、第三位「不特定多数の人が触るものには直接触らない(53.7%)」。様々な情報が出てくる中、なんでも鵜呑みにしない傾向がみられた
・ 情報の取得に関しては「新聞(69.0%)」よりも「インターネット(71.5%)」を利用しているシニアが多いことがわかった
半数以上のシニアが、予定していたイベントなどがキャンセルに
4人に3人は備蓄傾向がなく、トイレットペーパーを購入できなかったシニアの方が多数
・ 新型コロナウイルスによる現状況下で実際に経験したことを聞いたところ「行く予定だったコンサートやスポーツイベントが中止または延期になった(56.0%)」、「公共交通機関を使う頻度を落とした、またはやめた(47.1%)」、「スポーツジムや体操教室などが休業した、または行くことを控えた(40.4%)」など、モノよりコト消費の制約を強いられた意見が目立った
・ 「冷凍食品や缶詰などの食料品を備蓄した(24.6%)」は4人に1人にとどまる
・ 「店頭でマスクやトイレットペーパーを購入できた(21.0%)」人より「購入できなかった(54.8%)」人の方が多いことがわかった
・ 「自分の幸福度」と「新型コロナウイルスへの不安度」の相関を見たところ「幸せだけど不安(現実的なしっかりさん)」が68.7%(357人)、「幸せで不安はない(なんとかなる前向きさん)」が18.8%(98人)、「不幸だし不安(ネガティブさん)」が11.2%(58人)、「不幸だけど不安はない(人生のぼり坂さん)」が1.3%(7人)の順で多いことがわかった
・ 「現実的なしっかりさん」は今までできていたことができなくなったことへのストレスが大きく、今後の経済回復にも時間がかかると悲観的
・ 「なんとかなる前向きさん」はオリンピックや若いリーダーへの期待が大きく、「なんとかなる」「日本が変わるチャンス」と力強いコメントが見受けられ、現在のストレスや悩み事は「特にない」という回答が目立った
【専門家の見解】
ハルメク 生きかた上手研究所 所長 梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年3月から現職。主に年間約1,000人の50歳以上のシニア女性を対象にインタビューや取材、ワークショップを実施
「新型コロナウイルスに対する不安が8割」。この数字を多いとみますか?それとも、全員がコロナを不安がっているわけではないとみますか?
私は不安が蔓延する中、あえて2割を「未来への希望」と読みたいと思います。もちろん、今回の結果にも出ているように「不確実な未来に対する不安」はあります。
また、「自粛疲れ」「コロナ慣れ」「自分は大丈夫」とこの状況を甘くみて無防備になることには反対です。しかし、必要以上に怯えたり憂いたりすることはないと、今回の調査から気づかされました。フリーコメントには、良い兆候に眼差しを向け、強くて明るい人類や日本の未来が力強く語られていました。
これまで多くの経験をされてきた50歳以上の女性は、しなやかでたくましい。先輩方のコメントを読んでいるうちに、気持ちが前向きになり、成長&進化した未来が想像できました。
心が元気になったコメントを一部、紹介します。
「国民一人一人の行動が世界に影響を与えることを痛切に体感し、そこから学び、転んでもただでは起きない国民性が向上する。中長期的には落ち込むが、次の時代にはV字回復。」(57歳、熊本県)
「私たち日本人は、真面目である。どんなに大変でもじっと我慢し、乗り越えることができる。今回のことで大変な部分もあるが、いろいろそれなりに工夫して生活している。今はマイナスと感じることが多いが、きっとこの経験を生かしてプラスになる、と信じています。」(70歳、静岡県)
■女性誌部数No.1! 50代からの生きかた暮らしかた応援雑誌「ハルメク」
1996年に50代からの生きかた暮らしかた応援雑誌「いきいき」として創刊。20周年を迎えた
2016年5月号から、誌名を「ハルメク」にリニューアルしました。
50代からの女性が前向きに明るく生きるための価値ある情報をお届けしています。健康、料理、おしゃれ、お金、著名人のインタビューなど、幅広い情報が満載です。
2018年には公式WEBサイト「ハルメクWEB」もオープン。健康で美しく、アクティブなセカンドライフを応援するコンテンツを毎日発信しています。
紙面情報
ハルメク5月号(4月10日発売)では、人気連載「きくち体操」のテーマが「免疫」です。
家にいながらできる体の動かし方を紹介しています。
【調査背景】
女性誌部数No.1の「ハルメク」は、長年シニア女性のインサイトについて調査・分析を行ってまいりました。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、「高齢者の重症化リスク」「衛生用品の供給不足に便乗した消費者トラブル」「景気後退と各国の経済対策」など、様々なニュースが聞こえてきます。3月中旬、生きかた上手研究所は「新型コロナウイルスがシニア女性に与えた意識や行動の変化・影響を探る調査」を実施しました。
※調査主体の「(株)ハルメクホールディングス 生きかた上手研究所」所長への取材、コメント提供も可能です。
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【調査概要】
調査の方法:webアンケート方式
調査の対象:50~85歳の女性
有効回答数:520名
調査実施日:2020年3月17日~20日(オリンピック開催延期発表前、緊急事態宣言発令前)
調査主体:(株)ハルメクホールディングス 生きかた上手研究所