2019.6.21 認知症による行方不明者の状況について
2019年6月20日に警察庁から「平成30年における行方不明者の状況について」の発表がありましたので、その内容をご紹介いたします。
認知症による行方不明者の受理状況
行方不明者の届出受理数は、過去10年間では、ほぼ横ばいで推移し、平成30年は87,962人で前年に比べ3,112人増加。
そのうち、認知症に係る行方不明者の届出受理数は、統計をとり始めた平成24年以降年々増加し、平成30年は16,927人で平成24年の約1.8倍となっています。
認知症による行方不明者数の推移
年齢層別行方不明者数
また、原因が認知症を含む60歳以上の行方不明者の推移は下記の通りとなっており、80歳以上の行方不明者は年々増加傾向にあり、平成30年は11,326人で、平成26年の7,126人の約1.6倍となっています。
(数値は認知症以外の動機・原因による行方不明者数も含まれています)
行方不明者数の推移(年齢層別)
認知症による行方不明者の所在確認までの期間
認知症による行方不明者は、受理当日に約7割が所在確認されており、行方不明者全体が4.7割なのに対して、早期に所在確認ができているようです。
認知症による行方不明者の情報開示
行方不明となった認知症高齢者等が、身元が不明のまま、各市町村において保護されている場合があります。
そのため、厚生労働省では、「行方のわからない認知症高齢者等をお探しの方へ」として、身元不明の認知症高齢者等に関する特設サイトを設けています。
警察庁「平成30年における行方不明者の状況について」https://www.npa.go.jp/news/release/2019/20190614001.html