俳句でつながる高齢者向けSNS
世界最大級の俳句データベースを福祉に活用!株式会社「熊猫」を設立しました
福岡工業大学の情報工学部情報工学科、馬場研究室から学生発ベンチャーの学内第1号、「株式会社熊猫」(くまねこ)が始動しました。本企業は今後の超高齢化社会を見据えて、「高齢者が相互につながる新たなSNS」の発足を目指します。


「株式会社熊猫」は具体的には、研究室で取り組んできた、俳句コンテストの検索AIの開発過程で蓄積した世界最大規模の俳句データを活用して、高齢者が気軽に俳句を発信できるSNSを構築し、俳句を通じた高齢者の心情把握や家族の見守りにつなげられるサービスの構築を目指します。取り組みについて取材して頂けましたら幸いです。
約80万句。大規模な俳句大会の審査で集めた世界最大の俳句データベースから「検索AI」を開発
株式会社熊猫は福工大情報工学科の馬場研究室から発足。研究室で取り組む研究テーマはテキスト処理を中心とするデータサイエンス技術。SNSや小説、俳句、文献など、身の回りの文字情報を解析し、新しい有益な知見を発見する技術です。研究室はこのテーマに取り組む中で、大手飲料メーカーが開催する俳句コンテストにも協力。投稿される俳句の盗作や重複、相似関係を検知する検索AIの開発にも取り組んできました。
2016年からこのコンテストにおいてAIと共に投稿された俳句の審査に協力し、これまで馬場研究室に蓄積された俳句は約80万句。この「世界最大」の俳句データを基に、株式会社熊猫は俳句の発信をメインで行う、独自の「高齢者向けSNS」の構築に取り組みます。このSNSではAIが、高齢者が発信する俳句を評価。利用者の高齢者の心情を俳句から推し量り、精神の状態や健康不安などの把握にもつなげることを目指しています。
SNSにチャレンジしたい高齢者の需要を捉える。個人情報保護AIも独自開発へ

馬場研究室ではこれまでも、福工大が連携協定を結んでいる福岡県古賀市との間で、会社発足の基になる共同研究に取り組んできました。高齢者に必要なサービスの需要リサーチのために市内で開いたスマホ教室では、参加者の高齢者の多くが新たにチャレンジしたみたいと考えていることに「SNS」が挙げられていました。ただ多くの高齢者はチャレンジしたい気持ちはありながらも実際に始めてはいません。こうした背景に「SNSを始める不安」があることも分かりました。不安の理由として、誤って個人情報やトラブルのもとになる情報を投稿してしまわないか?というネットやSNSへのリテラシーについてという部分が8割以上を占めていました。株式会社熊猫が提供する高齢者向けSNSでは、馬場研究室が取り組んできた自然言語処理における文書解析の技術を応用して、高齢者にとってSNS利用の壁になっている、個人情報保護の不安をサポートするAIの開発も予定しています。
データ・AIの力で高齢者の役に立ちたい。学生のチャレンジ起業

会社の発起人は馬場研究室の大学院生です。学部生の時からAIやデータサイエンスのアプローチを用いた、高齢者向けのコミュニケーション促進ツールの開発に取り組んできました。特に研究で地元の高齢者と交流する中で、自分の研究をより多くの人に広げて、特に認知症予防につながるシステムを作って社会に貢献したいという思いを強くしました。今後2年以内に「俳句AI」「個人情報保護AI」の開発と販売開始を目指します。
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2024年度上半期 |
2024年度下半期 |
2025年度上半期 |
2025年度下半期 |
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起業・データ収集・解析 |
システム開発 |
実証実験 |
運用開始 |
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