ネスレ日本/栄養状態を把握して、外出自粛などで懸念される高齢者の健康管理をサポート
2021/4/20
65歳以上のための栄養アセスメントツール「MNA プラス」の医療・介護事業者向け新サービス、4月20日(火)より提供開始~株式会社ソラストと、通所介護利用者を対象とした共同研究も開始~
(※1) 開発、提供:メディエイド 協賛:ネスレ ヘルスサイエンス
“フレイル”は悪化すると要介護につながると言われており、心身の健康を維持するためには、不足しがちな栄養素をしっかりと摂り、栄養状態を維持することが大切です。
(※2) 必要な栄養素、特にたんぱく質とエネルギーが十分に摂取できていない状態のこと。
「ネスレ ヘルスサイエンス」と「メディエイド」は、ネスレと高齢者研究の第一人者たちにより考案され、世界中の医療・介護現場で使用されている65歳以上のための栄養アセスメントツール「MNA (Mini Nutritional Assessment)」(※参考資料)の知見を活かしたアプリ「MNA プラス」のiPhone版、Android版サービスの提供を2020年9月16日(水)より開始し、ご自宅で手軽に栄養状態が把握できるツールとして、多くの方々の健康管理にお役立ていただいています。
2020年9月16日(水)発行プレスリリース:
https://www.nestle.co.jp/media/pressreleases/allpressreleases/documents/20200916_nestlehealthscience_1
今回新たに提供を開始する「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」は、医療・介護事業者など、複数のご利用者の栄養状態を把握したい方向けのサービスで、パソコンやタブレット端末での使用を想定して作られています。
高齢者の低栄養状態を早期に発見し、最適な栄養ケアを実施!
「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」は、簡単な6個の質問をご利用者から聞き取って入力するだけで、栄養状態の把握が可能です。低栄養のリスクが高い方へは嚥下機能(飲み込む力)についての追加評価も行えます。
・65歳以上の方に特化した内容
一般的な「体重」、「身長」、「食事状態」といった質問に加え、高齢者特有の「身体機能(寝たきり、車いす、歩行等)」や「精神状態(ストレス、神経・精神的問題の有無等)」についての質問が含まれています。
・複数のご利用者情報を管理可能
1つのアカウントで、複数のご利用者情報を一元管理することができます。
・使いやすさに配慮した、デザイン設計と機能
ご利用者のデータ一覧がアイコン付きでわかりやすく表示されるほか、栄養状態や体重の推移をグラフで確認することができます。さらに印刷機能も搭載しているので、ご家族への報告等もスムーズに行えます。また、管理栄養士監修の簡単なアドバイスにより、個々人に合わせた栄養ケア計画を立てることも可能です。
「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」の使い方
Step1: お申込みをいただいた後、施設名やご利用される施設スタッフなどの基本情報を登録
Step2: 施設ご利用者のお名前や生年月日などの基本情報を登録
Step3: 栄養や食事に関するご利用者からの聞き取り調査内容を入力(基本設問6 問+状態に応じてプラス5 問)
Step4: ご利用者に応じた栄養状態の説明やアドバイスの表示
お申込みフォーム: https://application.mna-plus.com/
株式会社ソラストとの共同研究について
「ネスレ ヘルスサイエンス」は、医療事務や介護、保育サービスを提供する株式会社ソラスト(本社:東京都港区/代表取締役社長 CEO:藤河 芳一、以下「ソラスト」)と、「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」を使用した共同研究を、新サービスの一般提供開始に先立ち2021年4月12日より開始しました。
研究名称:「通所介護施設利用者を対象とした栄養評価Webフォーム(MNA プラス)活用による栄養状態の評価に関する前向き観察研究」
概要:
①「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」を使用し、“低栄養”または“低栄養のリスクがある”ご利用者を見つける。
② “低栄養”または“低栄養のリスクがある”ご利用者に対して、栄養改善指導を行う。
③体重推移や栄養状態を測定しデータを蓄積。栄養改善効果の研究を進める。
以上
参考資料
【監修者コメント】吉田 貞夫先生(医療法人ちゅうざん会 ちゅうざん病院 副院長/金城大学 客員教授/医師・医学博士)
外出自粛などにより活動・運動量が低下するなか、シニア世代の低栄養が大きな問題となっています。日本は食糧も豊かなのに、なぜ?と思う方もいるかもしれません。シニア世代では、転倒し、骨折したり、疾患で入院する危険性のある状態の「フレイル」や、筋肉が減少し、歩行や日常生活に支障をきたす「サルコペニア」に注意が必要で、その原因のひとつが低栄養だからです。
普通に食事を摂っている方でも、低栄養の危険性があります。通所サービス利用者の約40 %は、低栄養、もしくは低栄養のリスクがあるという報告もあり(※3)、デイサービスで「MNA (Mini Nutritional Assessment)」を使って利用者の栄養状態を把握することはとても有用です。栄養状態に合わせた適切なエネルギー、たんぱく質の摂取と、デイサービスでの適度な運動は、低栄養やフレイル、サルコペニア、さらには免疫力低下を防ぐ対策としても重要であると考えます。
「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」は、従来のアンケート用紙で行っていた「MNA」がデジタルツールとして進化したもので、スマートフォン、タブレット端末などが普及した現在、より多くの方にご活用いただけるのではと期待しています。
(※3)平成25年度長寿医療研究開発費「高齢者の食の自立を守るための口腔と栄養に関する長期介入研究」及び平成25年度老人保健健康増進等事業「介護支援専門員による要介護者等の口腔・栄養状態の把握状況に関する調査研究事業」(東京都健康長寿医療センター研究所)
「ネスレ ヘルスサイエンス」について
世界最大の食品・飲料企業のネスレにおいて、“栄養を通じて、より健康な生活を支援する”ことをミッションとして掲げて活動しているヘルスケアに特化した事業。日本においては、医療・介護現場で30年以上の実績があるブランド「アイソカル」などの栄養補助食品を中心に、人々の健康維持のための栄養管理を推進している。
https://www.nestlehealthscience.jp/
「メディエイド」について
創業以来、患者参加型医療の実現をミッションに掲げ、患者・医療従事者などのステークホルダー全体をデジタル技術で支え、ヘルスケアDX事業の創出を支援している。PHR (Personal Health Record) コミュニケーション・プラットフォーム「ライフパレット」を軸に、ヘルスケア領域で日々変化するニーズに合わせた様々なヘルスケアDX事業を推し進めている。
https://mediaid.co.jp/
「MNA」について
「MNA (Mini Nutritional Assessment)」は、ネスレの研究機関・ネスレ ニュートリション インスティテュートと高齢者研究の第一人者たちにより考案された65歳以上の方の栄養状態が簡単に確認できるアセスメントツールで、世界中の医療・介護現場で活用されている。「MNA」は、1989年の国際老年医学会会議での“低栄養の高齢者が多いのに、有用な栄養アセスメントツールが無い”という議論をきっかけに開発がすすめられ、1994年に誕生。以来、「MNA」は20以上の言語に翻訳され、“低栄養”リスクのある高齢者の栄養アセスメントを行うツールとして世界中で活用されている。日本では2010年より本格導入が開始された。
「MNA プラス」は、これまでの「MNA」の基本設問をベースに、より一般の方でも直感的にわかりやすく入力ができるよう工夫されたスマートフォン向けアプリとして、サービスを提供している。
https://www.mna-elderly.com/
「ソラスト」について
「ソラスト」は、約30,000人の従業員を擁し、全国の医療機関から医療事務を受託する「医療関連受託サービス」や在宅系サービスや施設系サービスをトータルに提供する「介護サービス」、認可保育所を中心とした「保育サービス」、そして「教育サービス」を展開している。
https://www.solasto.co.jp/