2020.6.5 シニアのボランティア活動
子供の登下校時、横断歩道で旗を持ち渡ってくる子供たちに声をかけたり、安全に渡るまで見守っている。また、観光地でガイド役として色々と詳細まで教えてくださる。といった地域のご高齢の方を見かけたことはありませんか?それらは、老人クラブでの活動の一環であったり、ボランティアでやられている事が多いようです。
今回は、シニアの中でどのくらいの方がボランティア活動をしているのか、またどんな事をしているのか…について、データを交えてご紹介します。
男性のボランティア活動者率は全世代の中でも77~74歳が最も高い
総務省『平成28年社会生活基本調査』によると、「ボランティア活動」について、過去1年間に何らかの種類の活動者率は全体で26.0%、65歳以上で25.3%となっています。
男女別で見ると、全体で男性が25.0%、女性が26.9%で、女性が男性より1.9ポイント高くなっていますが、65歳以上でみると男性が28.6%、女性が22.7%と、男性が女性より5.9ポイント高くなっています。
男性は70~74歳が最も数値が高くなっていることから、定年退職までの仕事中心の生活から一変し、時間と気持ちに余裕ができたため、新たにボランティア活動に勤しんでいる方が多いのかもしれません。
「ボランティア活動」の年齢階級別行動者率
シニア男性は「地域生活」、シニア女性は「医療・福祉」に積極的
「ボランティア活動」の種類別に行動者率をみると、男女共に「まちづくりのための活動」が最も高くなっています。
女性は「健康や医療サービスに関係した活動」、「高齢者を対象とした活動」、「障害者を対象とした活動」が男性よりも数値が高く、医療・福祉について積極的な傾向にあります。
男性は上記3種以外の項目全て女性の数値を上回っており、特に、「まちづくりのための活動」については女性より5.9ポイント差で高く、「安全な生活のための活動」については女性より4.9%高いことから、地域生活の貢献に積極的な傾向にあります。
「ボランティア活動」の種類別行動者率(65歳以上)
シニアは「まちづくりのための活動」に最も意欲的な世代
上記の通り、65歳以上の種類別行動者率を見ると「まちづくりのための活動」が最も数値が高くなっていましたが、その他の年代についても見てみます。
25~29歳から年齢が高くになるに伴い数値が上がっており、男性は65~69歳、女性は55~59歳が最も高くなっており、他世代に比べても積極的であることが分かります。また、それをピークを過ぎると年齢による身体的制限があるためか下降傾向にあります。
「まちづくりのための活動」の男女 年齢階級別行動者率
団体等に加入してボランティア活動を行う傾向が高い
「ボランティア活動」の形態別に行動者率をみると、「団体等に加入して行っている」が最も多く、次いで「地域社会とのつながりの強い町内会などの組織」に多くなっています。
特に男性は「団体等に加入して行っている」が女性よりも5.7ポイント高くなっており、団体加入率が高い傾向にありあます。
「ボランティア活動」の形態別行動者率