2021.4.16 シニアの年金受給率は?退職金の使い道は?
前回の記事『2021.4.9 シニアの投資事情。投資をしているシニアはどのくらいいる?』では、一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書 2021年3月』のから、
- 現在投資をしているシニアは46%
- 世帯年収800万円以上で現役投資率50%超え
- 約6.5割のシニアが金融商品利用への検討意欲あり
というデータをご紹介しました。今回も同報告書から年金や退職金についてのデータをご紹介します。
60歳以上の約8割が年金受給している
現在どのくらいのシニアが年金を受給しているかについて、一般社団法人投資信託協会『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書 2021年3月』によると、60歳以上の82.3%が年金を受け取っていると回答しています。受給開始年齢は「60歳」が35.4%と最も高く、次いで「65歳」24.5%、「61~64歳」16.4%と続いています。
年代別に見てみると、60代の年金受給率は63.7%で、受給開始年齢は「60歳」が24.2%で最も多くなっています。70代は年金受給率98.6%で、受給開始年齢は「60歳」が44.5%と最も多く、次いで「65歳」34.3%となっています。80代の年金受給率は92.3%と70代よりも低くなっており、受給開始年齢は「60歳」45.1%と最も多くなっています。
年⾦受給状況
退職金の受け取りの割合は約6割
退職金の受け取りの割合については、全体で58.6%となっており、受け取り方の内訳は「全額一時金で受け取った(受け取る予定)」が44.2%で最も多く、次いで「一部は一時金で受け取り、それ以外は年金で受け取った(受け取る予定)」10.6%、「全額を年金で受け取った(受け取る予定)」3.8%となっています。
年代別に退職金受給率を見てみると、60代で54.4%、70代で62.7%、80代で63.4%となっており、70代・80代と比較して60代は少なくなっています。
退職金受取状況【年代別】
男女別で退職金受け取り率を見てみると、男性は75.9%であるのに対して女性は44.2%と31.7ポイントと差が大きくなっています。これは女性が退職金のない勤務形態で雇用されている(いた)もしくは、未就業の主婦が多いためだと想定されます。
退職金受取状況【男女別】
退職金の使い道圧倒的No.1「預貯金」
退職金受け取り者の使い道については、「預貯⾦」が62.5%と最も多く、次いで「日常生活費への充当」26.3%、「旅⾏等の趣味」22.3%、「住宅ローンの返済」22.1%と続いています。
退職金の使い道