引退層とは?55〜64歳で仕事をリタイアしたシニアの特徴

引退層とは、シニアライフ総研®が独自に分類する6区分のひとつで、55〜64歳で、すでに就業を終えているシニア層です。
一般的に「プレシニア」や「50代後半・60代前半」と一括りにされる層であっても、マーケティング上は、就業状況、収入構造、情報接触、社会参加、将来意識に違いがあります。シニアライフ総研®では、年齢だけでなく、就業状況・健康状態・生活行動などをもとにシニア層を6つに区分し、その中で55〜64歳で現在は就業していない層を「引退層」として整理しています。
引退層の要点
引退層を理解するうえで重要なポイントは、就業状況、経済意識、人間関係、情報接触、社会参加の5点です。
✓55〜64歳で、すでに就業を終えている層
✓給与収入から離れ、年金や配偶者収入、貯蓄などを前提に生活している
✓消費や活動は、現役層と比べて抑制的な傾向が見られる
✓人間関係や社会参加は、拡大よりも維持・縮小を選びやすい
✓テレビやデジタルメディアに接触しながらも、自ら発信する行動は限定的
引退層の基本属性
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年齢区分 | 55~64歳 |
| 定義 | すでに就業を終えている層 |
| 平均年齢 | 60.0歳 |
| サンプル数 | 226名 |
本ページのデータは、シニアライフ総研®独自調査に基づくものです。
シニアライフ総研®では、年齢だけでなく、就業状況・健康状態・生活行動などをもとに、シニア層を6つの区分で整理しています。引退層は、その中でも55〜64歳ですでに就業を終え、自分のペースで生活している層。

引退層が貴社の商品・サービスにとって有望なターゲットになるか、データをもとに確認できます。
引退層の主な特徴
引退層は、55〜64歳で現在は就業していないため、生活リズム、情報接触、人間関係に「仕事を終えていること」の影響が表れやすい層です。主な特徴は以下の3点です。
特徴1:就業から離れ、生活防衛的な意識が見られる
年齢的には就労可能な層でありながら、定年後も働きたいと考える割合は現役層より低くなっています。収入面では、給与収入から離れ、年金や配偶者収入、貯蓄などを前提にした生活へ移行している人も見られます。積極的に稼ぐというより、今ある生活を守る意識が表れやすい点が特徴です。
特徴2:人間関係や社会参加は広げすぎない傾向がある
現役時代の職場関係が一段落し、新しい人間関係やコミュニティ参加を積極的に広げるよりも、現在の関係や個人の時間を重視しやすい傾向があります。普段のコミュニケーションや社会参加は、他区分と比べて限定的になりやすい点が特徴です。
特徴3:テレビとデジタルを併用しながらも、発信は控えめ
テレビやネットニュース、YouTubeなどへの接触は見られますが、情報を自ら発信する行動は限定的です。デジタルメディアは、自己表現や発信の場というより、娯楽や情報取得の手段として使われやすい傾向があります。
データで見る現役層の特徴
引退層の特徴は、メディア接触や就労意識、コミュニケーション、社会参加の傾向に表れています。ここでは、引退層を理解するうえで特に重要なデータを抜粋して整理します。
1.就労・経済意識
稼ぐより守る「生活防衛モード」
引退層では、現在収入がない割合が現役層より高くなっています。55〜64歳という年齢区分でありながら、仕事による収入から離れている人が多く、生活の前提が現役層とは異なります。就労継続よりも、現在の生活を維持する意識が表れやすい層といえます。
収入の有無
| 項目 | 現役層 | 引退層 |
|---|---|---|
| 現在収入はない | 0.7% | 46.5% |
注記:
対象:現役層(N=283)、引退層(N=226)
形式:MA(複数回答)
※収入源の設問における「現在収入はない」の回答率を抜粋しています。
2.コミュニケーション・社会参加
関係を増やさない「縮小志向の人間関係」
引退層では、普段誰ともコミュニケーションを取っていない割合が、現役層より高くなっています。また、今後特に誰ともコミュニケーションを増やしたくないとする割合も高く、社会参加や人間関係を新たに広げるより、現在の生活範囲を維持しやすい傾向が見られます。
人間関係を広げる意向の比較
| 項目 | 現役層 | 引退層 |
|---|---|---|
| 普段、誰ともコミュニケーションを取っていない | 4.2% | 14.6% |
| 第三者へ自分から発信はしない | 32.9% | 46.5% |
※対象:現役層(n=283)、引退層(n=226)
※特徴的な項目を抜粋しています。
3.メディア・情報接触
流れてくる情報を楽しむ「お茶の間デジタル」
引退層では、テレビ、ネットニュース、YouTubeへの接触が高く、従来型メディアとデジタルメディアを併用していることがわかります。一方で、現役層と比べると、仕事に関連するデジタル活用よりも、日常の情報取得や娯楽としての利用が中心になりやすい層です。
引退層の主要メディア接触TOP5
| メディア | 全体 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 地上波TV | 88.1% | 84.8% | 91.2% |
| ネットニュース | 85.0% | 87.5% | 82.5% |
| YouTube | 69.9% | 70.5% | 69.3% |
| BS・CS TV | 48.7% | 54.5% | 43.0% |
| 新聞(紙版) | 44.2% | 46.4% | 42.1% |
注記:
対象:引退層(N=226)、男性(n=112)、女性(n=114)
形式:MA(複数回答)
※「まったく見ない/利用しない」と回答した人を除く割合です。
4.情報発信行動
受け取る中心の「控えめな情報発信」
引退層では、良いと思った情報や体験について「自分から発信はしない」とする割合が32.9%となっています。現役層やアラ70/アクティブ層より高く、情報に接触していても、自ら広く発信するより、受け取った情報を自分の範囲で楽しむ傾向が見られます。
5指標で見る引退層の特徴整理
| 指標 | 傾向 | 傾向 |
|---|---|---|
| 経済的余力 | ★★★☆☆ | 収入構造の変化により支出は慎重 |
| 購買接点 | ★★★★☆ | 通販を含め一定程度維持 |
| 趣味・体験支出 | ★★★☆☆ | 現役層と比べると控えめ |
| 将来への準備 | ★☆☆☆☆ | 具体的な行動は限定的 |
| 社会・トレンド感度 | ★★★★☆ | ネットを通じた情報接触は継続 |
※各評価は、シニアライフ総研®独自調査の回答結果に基づき、区分ごとの特徴を整理したものです。
※星の数は優劣ではなく、各指標の傾向の強弱を示したものです。
引退層の特徴を読み解く視点
引退層は、同じ55〜64歳でも、現役層とは、就業状況、収入構造、生活時間、社会参加、情報発信のあり方に違いが見られます。
そのため、単に「50代後半・60代前半」や「プレシニア」として一括りにするのではなく、現在も働いているのか、すでに就業から離れているのか、生活時間や収入構造がどのように変化しているのかまで含めて捉えることが重要です。
シニアライフ総研®では、調査データをもとにしたターゲット理解に加え、ブランドの方向性、コミュニケーション設計、メディア・販促接点、クリエイティブやデザインまで含めて、シニアマーケティングを一体で捉えています。

このようなご相談に対応できます
✓ 引退層の詳細データを確認したい
✓ 自社の商品・サービスが、どのシニア区分と親和性が高いか確認したい
✓ シニア向けブランドの方向性やコミュニケーション設計を整理したい
✓ 媒体選定にとどまらず、クリエイティブやデザインまで含めて相談したい
よくある質問
Q. 引退層とはどのようなシニア層ですか?
A. 引退層とは、55〜64歳で現在は就業していないシニア層です。早期退職や専業主婦・主夫などを含み、仕事を前提としない生活リズムに移行している点が特徴です。
Q. 引退層と現役層の違いは何ですか?
A. 引退層と現役層は、どちらも55〜64歳を含む区分ですが、現在の就業状況が異なります。現役層は現在も就業を続けている一方、引退層はすでに就業を終えており、生活時間や収入構造、社会との関わり方に違いが見られます。
Q. 引退層はどのようなメディアに接触していますか?
A. 引退層では、テレビ(地上波)、ネットニュース、YouTubeの接触が高くなっています。テレビを中心にしながらも、デジタルメディアを併用している点が特徴です。
Q. 引退層はデジタルを利用していますか?
A. 引退層でも、ネットニュースやYouTubeなどの利用が見られます。ただし、現役層のように業務上の利用が中心ではなく、情報収集や娯楽目的での利用が中心になりやすい層です。
Q. 引退層の詳細データやクロス集計は確認できますか?
A. 引退層に関する詳細データや、性別・地域・他区分との比較などのクロス集計については、シニアライフ総研®までお問い合わせください。
引退層をターゲットにすべきかは、商材の価格帯、購買決定者、検討期間、接点設計によって変わります。
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